システムファイルを修復WindowsPCで「指定されたパスが見つかりません」とコマンドプロンプトに表示された場合、入力したパスを間違えていることもあれば、WndowsPCでシステムエラーや故障が発生していることもあります。
今回は「指定されたパスが見つかりません」というエラーを解消するにはどうしたらよいか、対処法について解説します。
目次
そもそもパスとは何?
「指定されたパスが見つかりません」というエラーについて解説する前に、そもそもパスとは何かについて説明します。
端的に言うと「パス」とは、特定のファイルやフォルダなどのデータが保存されている場所に辿りつくための経路を意味する言葉です。
具体的にパソコンのデータを記録する場所では、ファイルを保管するフォルダに相当する「ディレクトリ」が、入れ子状の構造となっています。
この構造を階層と見なして、ファイルを一番上にあるものから順番にディレクトリを並べていったものが「パス」です。「(ドライブ名)\(フォルダ名)\…」というように、コロンや「\」を使用して、データが保存されている位置を表記します。
「指定されたパスが見つかりません」と表示される原因
コマンドプロンプトを使ってファイルの検索を行った場合に「指定されたパスが見つかりません」と表示された場合、以下の原因が考えられます。
- パスの入力ミス
- ディレクトリが変更や削除、紛失されている
- OSのバージョンが古い
- OSとの互換性がないソフトウェアをインストールしている
- ウイルス感染
- 不良セクタの発生
原因の多くはWindowsPCのシステムに問題が発生していることですが、頻繁に出る原因は「入力間違い」や「ディレクトリの削除・消失」です。これらは再度正しいパスを入力すれば解決します。
最後の不良セクタとはHDDやSSD、USBメモリなどの記憶媒体で、何らかの障害によってデータを保存できなくなったセクタ(データ書き込みの最小単位)を指します。
不良セクタは「HDDのデータを読み書きする部品の破損」「強い衝撃」「経年劣化」などによって発生します。
そしてデータ復旧ツールやパソコンのエラー修復など、個人で解決できないことがあります。この場合「指定されたパスが見つかりません」と表示されたデータを復旧するためにはデータ復旧業者に相談して適切に処置してもらう必要があります。
データ復旧業者であれば、データ復旧ツールでは修復できないHDD/SSDの不良セクタや物理的な破損から、専門的な技術を用いてデータ復旧することが可能です。
「指定されたパスが見つかりません」とコマンドプロンプトにエラーメッセージが表示された場合はぜひご相談ください。
「指定されたパスが見つかりません」エラーへの対処法
もしWindowsなどのコマンドプロンプトでデータの削除を行おうとして、「指定されたパスが見つかりません」と表示が出た時には、以下の方法で対処してみましょう。
パスの再確認
「指定されたパスが見つかりません」というエラーの多くは、入力ミスによって発生するものが多いため、初めに入力したパスに間違いがないかを確認していきます。
- 対象フォルダを「コマンドプロンプト」で開く
- ウィンドウにある「アドレスバー」にて空白箇所を左クリック
- 「アドレスバー」に表示された数値を「コマンドプロンプト」のウィンドウにドラッグ&ドロップする
レジストリの確認
レジストリエディター内にある「AutoRunキー」のデータに誤りがあると、「指定されたパスが見つかりません」というエラーが発生する場合があります。
因みに、この「AutoRunキー」はコマンドプロンプトを開くと、コマンドラインを自動で実行することを指します。
「AutoRunキー」問題を解決するための方法は下記の通りです。
- スタートメニューを押して「レジストリエディター」を検索
- 「レジストリエディター」を開く
- 「HKEY・・・」の場所に移動し、AutoRunキーが見つかった場合は削除・修正を行う
ただしレジストリを誤って編集すると、最悪の場合データが失われたり、アプリケーションが正常に機能しない可能性があるためむやみに操作することはお勧めできません。
OSのアップデート
システムにエラーが生じている理由に、OSのバージョンが古いことが関係している可能性があります。そのためOSのアップデートも対処法の1つと言えます。
Windows10を利用している場合はアップデートによって「指定されたパスが見つかりません」と表示されるエラーが解消できることがあります。アップデートの手順は以下の順番で行えます。
- 「スタートメニュー」から「設定」を開き、「更新とセキュリティ」をクリック
- 左側のウィンドウで「Windows Update」を、右側のウィンドウで「更新プログラムのチェック」をクリック
注意点としては「0x80070002」などのエラーコードが表示されて、OSのアップデートに失敗することがあります。その場合はエラーコードを検索して、適切な対処を行う必要があります。
エラーコードにはさまざまな種類があるため、Windows Updateに失敗した際は以下の記事を参考にして問題を解決しましょう。
https://www.ino-inc.com/data_check/pc/windowsupdate.php
環境変数の無効なパスを削除
環境変数とは誰でも使えるコンピューターの変数です。この変数にはアプリケーションが必要とする情報が含まれるため、環境変数が無効となっていると「システムが指定されたパスを見つけることができません」というエラーが発生する場合があります。
エラーメッセージを解消するためには、環境変数の無効なパスを削除することが必要です。具体的な操作方法は以下の通りです。
- パソコンの「エクスプローラー」を開き、右側の「PC」から「プロパティ」を選択する
- 設定画面に移動したら、検索画面に「システムの詳細設定」と入力し、クリックする
- 「システムのプロパティ」が表示されたら「詳細設定」のタブから「環境変数(N)…」を選択する
- 「ユーザー環境変数」と「システム変数」の両方で「Path」変数を選択する
- 表示されたパスをコピーして、「エクスプローラー」の検索欄に貼り付けてパスが表示されるか調べる
- 一致するパスが見つからなければ、パスを削除か正しいものに変更する
コマンドプロンプトでシステムファイルを修復
コマンドプロンプトに「指定されたパスが見つかりません」と表示される原因が、システムエラーにある場合、特定のコマンドを入力することでエラーが修復できることがあります。
具体的な操作方法は以下の通りです。
- パソコンのスタートボタンンをクリックする
- 検索欄に「コマンドプロンプト」と入力する
- コマンドプロンプトが表示されたら「管理者として実行」をクリックする
- 黒い画面になったら、末尾に「sfc /scannow」と入力する
- Enterキーを押すと自動でパソコンのスキャンとエラー修復が行われます。
ただし、コマンドプロンプトを使った操作はWindowsPCに大きな負荷をかけます。特にパソコンの内蔵HDDから異音・異臭がする場合は、深刻な障害を抱えているため、個人でシステムファイルの修復を行わないようにしましょう。パソコンの重要なデータまで削除される恐れがあります。
復旧することに不安がある方や大切なデータが端末内に保存されている方は、速やかにデータ復旧業者に相談しましょう。
新たにWindowsアカウントを作成
コマンドプロンプトの使用中以外にも「指定されたパスが見つかりません」と表示されることがあります。ソフトウェアをインストールした時に「指定されたパスが見つかりません」と表示された場合は、ユーザープロファイルに問題があることが考えられます。
以下の操作で新たにWindowsアカウントを作成し、問題を解決しましょう。
- 「スタート」の設定から左側の「アカウント」をクリックする
- 「アカウント」の「他のユーザー」をクリックする
- 「その他のユーザーをこの PC に追加」をクリックする
- 「この人のサインイン情報を持っていません」を選択したら新たにユーザー名を入力する
- 必要に応じてパスワードとパスワードのヒントの入力を行い、「次へ」をクリックする
- 「完了」を押してウィンドウを閉じる
これで新しくユーザーアカウントが作成されています。この後にスタートメニューから現在ログインしているアカウントをログアウトして、新しいアカウントでサインインを行います。
ウイルス除去ソフトでスキャンをかける
入力ミスが問題でない場合、ウイルス(マルウェア)が原因の可能性が考えられます。使用中のパソコンがウイルスに感染していないかどうか、市販のウイルス除去ソフトを用いて確認しましょう。
市販のウイルス除去ソフトがない場合はWindowsPCに搭載している「Windows Defender」を使用しましょう。このソフトはセキュリティ機能を兼ね備えており、他のソフト同様にウイルスを検知して除去する役割があります。
市販のデータ復元ソフトでファイルなどを復元する
「指定されたパスが見つかりません」と表示されたデータを復旧する場合、市販のデータ復元ソフトで消えたファイルなどが復元できる場合があります。
ただし市販のデータ復元ソフトをパソコンの内蔵HDD/SSDの物理的な破損や、不良セクタが発生しているときに使うと、パソコン本体に負荷がかかり、無事だったデータまで認識不良や文字化けなどが発生することがあります。
WindowsPCから異音や異臭、頻繁なフリーズが発生するなど明らかに故障しているとわかる場合や、市販のデータ復元ソフトをかけても復元に失敗する場合は、より幅広いデータトラブルに対応できるデータ復旧業者に相談しましょう。
データ復旧業者に相談する
パソコン上での操作やデータ復元ソフトでの復旧に失敗した場合、WindowsPCの内蔵HDD/SSDに不良セクタや破損、重度のシステムエラーが発生している可能性があります。
このまま個人で対処を続けると、状態が悪化し、無事だったデータにまでアクセスできなくなる場合や、パソコンが起動できなくなる事態に発展する恐れがあります。
WindowsPCの内蔵HDD/SSDに保存されたデータが重要な場合は、データ復旧業者に相談することで安全にデータを取り出すことができます
特に技術力の高いデータ復旧業者であれば、最新の設備と復旧経験の豊富なエンジニアが在籍し、短期間でのデータ復旧や、他社でも復旧不可とされた機器のデータ復旧も可能な場合があります。診断・お見積りまでは無料のところもあるので、まずは相談してみましょう。
データが必要な場合は、データ復旧の専門業者に相談する
PCの中に失いたくない大切なデータがあれば、データ復旧の専門業者に相談することを強くおすすめします。データ復旧業者では、復元ソフトでは対応できない物理障害や、重度の論理障害からのデータ復元・復旧が可能です。
これまでの対処方法は、ごく「軽度のシステムエラー」しか対応できず、「中高度のシステムエラー」あるいは「経年劣化を含むHDD/SSDの物理的な破損」には対応できませんでした。
データ復旧業者では、PCに発生している症状を元にエンジニアによる正確な初期診断を行い、故障原因の特定が可能です。プロが対応するため、データ復旧に失敗するリスクを抑えることができます。
デジタルデータリカバリーでは、相談から初期診断・お見積りまで、無料でご案内しています。まずは復旧専門のアドバイザーへ相談することをおすすめします。
はじめてのデータ復旧業者は【技術力の高さ】で選ぶ
データトラブルの際、一番頼りになるのがデータ復旧業者です。しかし、初めてデータ復旧業者に依頼するとなると、どこに依頼したらいいのか分からない方も多いのではないでしょうか。
データ復旧業者を選ぶときの最大のポイントは、【技術力の高さ】です。
データ復旧は手術と同様、何度もできるものではありません。失敗してもやり直しがきくものではなく、繰り返すたびに復旧率が下がっていくので、最初の対応が復旧率を握るカギとなります。もし絶対に取り戻したい大切なデータがあれば、確かな技術力を持つ業者に依頼すべきでしょう。
技術力が高いデータ復旧業者を選ぶ3つのポイント
全国100社以上あるといわれるデータ復旧業者の中で技術力が高く、信頼できる業者を選ぶ3つのポイントを解説します。おさえておくべきポイントはこちらです。
- POINT:1 復旧実績や復旧率が数字で明記されている
- POINT:2 他社で復旧できなかった機器からも復旧実績がある
- POINT:3 復旧ラボを公開し、自社内に復旧設備を揃えている
POINT:1 復旧実績や復旧率が数字で明記されている
復旧実績や復旧率は、多くの場合、公式Webサイトで確認できます。特に実績が誰が見ても客観的に判断できる「数字」で明記されている企業は、信頼性が高いと言えます。
データ復旧業者の中には、明確な根拠数字を記載していないケースもあります。そのような業者は技術力を有していない可能性があるため、信頼できる業者とは言い難いです。
「国内最高レベル」など、曖昧な言葉のみで具体的な復旧実績について公開していない業者もあるため、過去の実績についてしっかり確認するようにしましょう。
POINT:2 他社で復旧できなかった機器からも復旧実績がある
「メーカーや他のデータ復旧業者で復旧できなかった機器から復旧実績がある業者」は技術力が高いと言えます。官公庁、国立大学法人、上場企業の復旧件数が多い業者も、信頼がおけます。
データ復旧は、機器の種類や障害の程度によって難易度が異なります。業者によって対応できる障害レベルにも差があるため、技術力の低い業者に依頼すると、復旧に失敗するリスクがあります。
他社で復旧できなかった機器でも復旧実績のある業者は、高難度の障害に対応している、技術レベルの高い業者と言えます。
POINT:3 復旧ラボを公開し、自社内に復旧設備を揃えている
データ復旧の業者の中には、自社で復旧作業を行なわず外注したり、自社内に専用設備を持たない業者も存在します。
そのような業者に依頼してしまうと、誤った処置が行われ、大切なデータを失う可能性があります。
復旧ラボを公開し、見学を受け付けている業者であれば、自社内できちんと復旧作業を行なっていることがわかるので安心です。
国内で復旧ラボを構えている業者は限られています。Webサイトの情報だけではわからないことも多く、実態を知るには直接ラボの様子を確認するのが一番安心です。
データ復旧は「デジタルデータリカバリー」にお任せください
当社はデータ復旧専門業者 14年連続データ復旧国内売上No.1(※)として多くのお客様に選ばれ続けています。そして技術力が高く、信頼できる業者を選ぶ3つのポイントをすべて満たしており、自信を持ってデータ復旧の作業をさせていただきます。
※データ復旧専門業者とは、自社及び関連会社の製品以外の製品のみを対象に保守及び修理等サービスのうちデータ復旧サービスを専門としてサービス提供している企業のこと
※第三者機関による、データ復旧サービスでの売上の調査結果に基づく(集計期間:2007年~2020年)
- POINT:1 復旧実績や復旧率を数字で公開しています
- POINT:2 他社で復旧不可からも多数復旧に成功しています
- POINT:3 復旧ラボをすべて公開・自社内設備で復旧しています
POINT:1 復旧実績や復旧率を数字で公開しています
当社はデータ復旧国内トップクラスの実績を誇っており、復旧率最高値 95.2%(※1)の技術力をもって、あらゆるメディアからのデータ復旧に対応しています。また、官公庁や国立大学法人・上場企業を含めた、日本中のお客様のデータの復旧に対応しており、累計41万件以上のご相談実績(※2)があります。
しかし残念ながら、データ復旧業者の中には技術力が低いにも関わらず、「我々は高い技術力を持っています」など、明確な数字を出さずに曖昧な表現をしている復旧業者が多数あります。そのような復旧業者は、実績が少なかったり、社内に専用設備を持っていない可能性が高いため、注意しましょう。
当社では、「本当に技術力の高い会社であれば、復旧率で明確な根拠を示すべき」と考え、つちかった技術力に自信があるからこそ、復旧実績や復旧率を公開しています。
POINT:2 他社で復旧不可からも多数復旧に成功しています
当社では、同業他社では復旧不可能とされた機器のご相談も7,000件以上(※3)対応しており、重度障害からのデータ復旧に多数成功しています。
技術力の高い業者ほど、他社で復旧不可能と判断された機器の復旧実績が高くなる傾向にあります。
当社は、他社様を上回る症例数を復旧しているからこそ、同業他社で復旧不可能な障害でも、当社で復旧が可能となっています。諦める前に、まずはご相談ください。
POINT:3 復旧ラボをすべて公開・自社内設備で復旧しています
当社は復旧ラボを公開し、見学を受け付けており、直接ラボの様子を確認していただけます。クリーンルームを含め、国内最大級の自社内復旧ラボで復旧作業を行っており、エンジニアの作業風景をWebサイトやSNSで発信しています。
大切なデータを預ける上で、その業者の実態が分からないと信用できませんよね?社内風景や、実際に復旧に携わるエンジニアの顔が見えることは、非常に重要な点と言えます。
データ復旧業者の中には、復旧ラボを社内に保有していなかったり、外注や、個人でも試せる復旧ソフトを使用するだけで、作業を行わない業者も存在します。Webサイト上に掲載している社内風景と、実態が異なる怪しい業者も少なくありません。セキュリティなどを理由に、実態を明かさない復旧業者は、怪しいと判断した方が良いでしょう。
※1:2018年2月実績 復旧率=データ復旧件数/データ復旧ご依頼件数 (2017年12月~2024年6月の各月復旧率の最高値)
※2:期間:2011年1月1日~
※3:期間:2016年6月1日〜
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デスクトップ・ノートパソコンメーカー表
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データ復旧費用は4つの要素で決まります
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2故障箇所
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3難易度
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お電話いただければ、専門のアドバイザーがお客様の状況を伺い、概算のお見積もりと復旧期間をお電話にてお伝えいたします。その後、無料初期診断(お見積もり)のご案内を差し上げることもできますので、金額面についてもお電話にてご相談ください。
データ復旧料金の目安
500GB未満 | 5,000円〜 |
---|---|
500GB以上 | 10,000円〜 |
1TB以上 | 20,000円〜 |
2TB以上 | 30,000円〜 |
※こちらに掲載されている金額は、あくまで総ディスク容量を元にした目安の金額です。 障害内容により、金額が異なりますので、まずはお電話にてご確認ください。
当社復旧費用のおすすめポイント
復旧料金は、診断結果に基づいたプラン(成功報酬制あり)をご提示いたします
当社では、機器の障害状況を診断させていただき、プランをご提示いたします。
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この記事を書いた人
デジタルデータリカバリー データ復旧エンジニア
累計相談件数46万件以上のデータ復旧サービス「デジタルデータリカバリー」において20年以上データ復旧を行う専門チーム。
HDD、SSD、NAS、USBメモリ、SDカード、スマートフォンなど、あらゆる機器からデータを取り出す国内トップクラスのエンジニアが在籍。その技術力は各方面で高く評価されており、在京キー局による取材実績も多数。2021年に東京都から復旧技術に関する経営革新優秀賞を受賞。