「CHKDSK /FとCHKDSK /Rの違いがわからない」「どちらを使えばいいのか迷う」と悩んでいませんか?CHKDSK(チェックディスク)は、Windowsのコマンドでディスクのエラーを修正するために使われますが、/Fと/Rでは役割が異なります。この記事では、それぞれの機能や適切な使い方を詳しく解説します。
目次
CHKDSK /FとCHKDSK /Rの基本的な違い
CHKDSKには複数のオプションがありますが、/Fと/Rの違いは主に「修正する範囲」と「処理時間」にあります。
コマンド | 機能 | スキャン範囲 | 処理時間 | データの影響 |
---|---|---|---|---|
CHKDSK /F | ファイルシステムのエラーを修正 | ファイルシステム(ディレクトリ構造、MFTなど) | 比較的短時間 | 通常データには影響なし(破損がひどい場合を除く) |
CHKDSK /R | 不良セクタを検出し、読み取れるデータを回復 | ディスク全体(物理セクタ単位) | 長時間かかる(数時間以上) | 不良セクタがあるとデータが失われる可能性あり |
CHKDSKを実行する前の注意点
CHKDSKはディスクのエラーを検出・修正する便利なツールですが、誤った使い方をするとデータ損失やデバイスの寿命短縮につながるリスクがあります。
特に、実行前のバックアップが重要です。CHKDSKがエラーを修正する過程で、壊れたファイルが削除されたり、データが失われる可能性があるため、大切なデータは必ず保存しておく必要があります。
また、SSDでは「CHKDSK /R」を使用しないよう注意が必要です。SSDはHDDと異なり、物理的な不良セクターを持たないため、「/R」オプションによるチェックは不要なだけでなく、書き込み回数を増やして寿命を縮める原因になります。
さらに、異音がするHDDにCHKDSKを実行するのは危険です。異音がするHDDは、物理的な故障が発生している可能性が高く、CHKDSKを実行するとディスクに負荷がかかり、状態が悪化する恐れがあります。このような場合は、すぐに電源を切り、専門業者に相談することが最も安全な選択肢となります。
異常を感じたら、自己判断で操作を続けるのではなく、専門のデータ復旧業者に相談することをおすすめします。当社では無料の初期診断を実施しており、HDDやSSDのトラブルに対して適切な対応策をご提案しています。24時間365日対応しているため、お困りの際はいつでもご相談ください。
初期診断・相談・見積まで無料で対応可能
初期診断とは、機器に発生した障害の原因を正確に特定し、復旧の可否や復旧方法を確認する工程です。デジタルデータリカバリーでは、経験豊富な技術者が「初期診断」を行い、内部の部品にダメージを与えることなく問題を見つけます。
データ障害のパターン15,000種類以上もありますが、「ご相談件数46万件超」(算出期間:2011年1月1日~)を持つ当社は、それぞれの障害原因をデータベースから即座に情報を引き出し、原因を正確に特定できる体制を整えています。
CHKDSK /FとCHKDSK /Rの使い分け
どちらのコマンドを使うべきかは、ディスクの状態によって異なります。
ファイルが開けない・アクセスできない場合
ファイルが開けない、エクスプローラーで「ファイルシステムのエラー」が表示される場合は、CHKDSK /Fを実行すると解決する可能性があります。
- 「Windowsキー + R」を押し、「cmd」と入力して管理者として実行。
- コマンドプロンプトで次のコマンドを入力し、Enterを押す。
chkdsk /F C:
- 「次回の再起動時に実行しますか?」と表示されたら「Y」を入力し、Enterを押す。
- PCを再起動すると、自動的にCHKDSKが実行される。
ディスクの動作が遅い・エラーが頻発する場合
ハードディスクの動作が極端に遅くなったり、「不良セクタが検出されました」といった警告が出る場合は、CHKDSK /Rを実行して物理的なディスクの状態をチェックしましょう。
- 「Windowsキー + R」を押し、「cmd」と入力して管理者として実行。
- 次のコマンドを入力し、Enterを押す。
chkdsk /R C:
- 「次回の再起動時に実行しますか?」と表示されたら「Y」を入力し、Enterを押す。
- PCを再起動し、CHKDSKが完了するまで待つ(数時間かかることもある)。
SSDでCHKDSKを使うべきか迷っている場合
SSDに対してCHKDSK /Rを実行すると、寿命を縮める可能性があります。SSDの場合は、Windows標準の「エラーチェック機能」や、メーカー提供の専用ツールを使用するほうが安全です。
- エクスプローラーで対象のドライブを右クリックし、「プロパティ」を開く。
- 「ツール」タブをクリックし、「エラーチェック」の「チェック」ボタンを押す。
- 「ドライブのスキャン」が始まるので、完了まで待つ。
CHKDSKの限界とリスク
CHKDSKはディスクのエラーを修正する便利なツールですが、すべての問題を解決できるわけではありません。むしろ、状況によっては使用することでデータが失われるリスクもあります。ここでは、CHKDSKの限界と、正しい対処法を解説します。
CHKDSKは物理的な故障を修復できない
CHKDSKは、ファイルシステムのエラーを修正するツールであり、物理的な故障(HDDのヘッド損傷、モーターの故障など)には対応できません。例えば、HDDから異音がする場合や、まったく認識されない場合には、CHKDSKを実行しても効果がありません。
- HDDの異音(カチカチ音、ガリガリ音)がする場合は、すぐに電源を切る。
- 無理にCHKDSKを実行せず、データ復旧の専門業者に相談する。
- HDDを振ったり、分解しない(状態を悪化させる可能性あり)。
CHKDSKの実行でデータが失われる可能性がある
CHKDSKは、ファイルシステムのエラーを修正する過程で、不整合があるデータを削除することがあります。特に、MFT(マスターファイルテーブル)の破損がある場合、重要なデータが消失する可能性があります。
- CHKDSKを実行する前に、可能であればデータのバックアップを取る。
- 「RAWドライブ」になっている場合、CHKDSKを実行するとデータが失われる可能性が高いため、慎重に判断する。
- ファイルの一部が消えた場合、専門業者による復旧が必要になることを理解しておく。
CHKDSKでは深刻な論理障害を解決できない
CHKDSKは、ファイルシステムの修正はできても、ウイルス感染、ファイルの完全な削除、パーティションの消失といった高度な論理障害には対応できません。
- ウイルスやマルウェアによるデータ破損。
- 誤ってフォーマットしたドライブのデータ復旧。
- パーティション情報の消失やMBRの破損。
CHKDSKを実行する前に初期診断を受けるべき理由

CHKDSKは、Windows標準のディスク修復ツールとして広く知られています。しかし、その便利さの一方で、使用方法を誤るとデータ消失のリスクを伴います。
「CHKDSK /F」はシステムエラーの修正のみを行い、データの回復はできません。「CHKDSK /R」はディスク上の不良セクタを検出し、データの移動を試みますが、既に損傷が進行している場合には、エラーを悪化させる可能性があります。特に、不良セクタが多いHDDでは、CHKDSKの実行がさらなるデータ消失を招く危険性があるため、慎重な判断が必要です。
こうしたリスクを回避し、安全にデータを保護するためには、自己判断でCHKDSKを実行する前に、専門業者の「初期診断」を受けることが重要です。
デジタルデータリカバリーでは、無料の初期診断を提供し、HDDやSSDの障害レベルを正確に診断。論理障害・物理障害を適切に判別し、最適な復旧方法をご提案します。46万件以上の相談実績(期間:2011年1月以降)を持ち、一部復旧を含む復旧件数割合91.5%(内、完全復旧57.8%。2023年10月実績)という高い成功率を誇っています。
「CHKDSKを試すべきか迷っている」「大切なデータを確実に守りたい」とお考えの方は、ぜひお気軽にご相談ください。初期診断とお見積もりは無料。24時間365日対応で、緊急のご相談にも即対応可能です。
CHKDSK /FとCHKDSK /Rの使い分け
CHKDSK /F:ファイルシステムエラーのみを修正したい場合
システムが不意にシャットダウンしたり、ファイルやフォルダにアクセスできない場合は、論理エラーが発生している可能性が高いです。
この場合は、CHKDSK /Fが最適です。/Fはファイルシステムの論理エラーを迅速に修復し、システムの安定性を取り戻すのに役立ちます。
CHKDSK /R:ディスクの物理的な損傷が疑われる場合

ハードディスクに異常が発生した場合、以下のような症状が見られることがあります。
- ハードディスクから異音がする
- システム全体が異常に遅くなる
- 特定のファイルにアクセスできない
CHKDSK /FとCHKDSK /Rの使用方法
それぞれのコマンドが有効な場面も異なります。一般的なファイルシステムエラーを修復したい場合は「CHKDSK /F」を使用するのが適していますが、ディスクの物理的な問題が疑われる場合には「CHKDSK /R」を使用するべきです。
CHKDSK /Fの使い方と注意点
「CHKDSK /F」は、ファイルシステムに関する論理的なエラーを修復するため、ディスクに大きな負担をかけずに使用できます。ただし、以下のような手順で実行する必要があります。
- 「Windowsキー」+「X」を押して、コマンドプロンプト(管理者)を開く。
- 「chkdsk /f」と入力し、エンターキーを押す。
- 「次回再起動時に実行するか」のメッセージが表示されたら、「Y」を入力して、再起動後に修復が行われる。
この手順を実行すると、次回の再起動時にシステムが自動でエラーをチェックし、修復します。
CHKDSK /Rの使い方と注意点
「CHKDSK /R」は、物理的な不良セクタの検出・修復を行うため、ディスク全体に負荷がかかり時間がかかります。そのため、実行する際には以下の手順に従って慎重に行う必要があります。
- コマンドプロンプト(管理者)を開く。
- 「chkdsk /r」と入力して、エンターキーを押す。
- ディスクのスキャンが始まり、物理的な不良セクタの検出と修復が行われる。
CHKDSK /Rは、ディスクに負担をかけるため、ディスクがすでに損傷している場合には、さらに状態が悪化する可能性があります。事前にデータのバックアップを取ることを強くおすすめします。
自力で対応できない場合はデータ復旧の専門業者に相談する
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よくある質問
いえ、かかりません。当社では初期診断を無料で実施しています。お客様の機器に初期診断を行って初めて正確なデータ復旧の費用がわかりますので、故障状況を確認しお見積りをご提示するまで費用は頂いておりません。
※ご郵送で機器をお預けいただいたお客様のうち、チェック後にデータ復旧を実施しない場合のみ機器の返送費用をご負担頂いておりますのでご了承ください。
機器の状態によって故障の程度が異なりますので、復旧完了までにいただくお時間はお客様の機器お状態によって変動いたします。
弊社は、復旧完了までのスピードも強みの1つで、最短即日復旧・ご依頼の約8割を48時間以内に復旧完了などの実績が多数ございます。ご要望に合わせて柔軟に対応させていただきますので、ぜひご相談ください。
営業時間は以下の通りになっております。
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電話受付:0:00~24:00 (24時間対応)
電話番号:0800-333-6302
来社受付:9:30~21:00
復旧できる可能性がございます。
弊社では他社で復旧不可となった機器から、データ復旧に成功した実績が多数ございます。 他社大手パソコンメーカーや同業他社とのパートナー提携により、パートナー側で直せない案件を数多くご依頼いただいており、様々な症例に対する経験を積んでおりますのでまずはご相談ください。
この記事を書いた人
デジタルデータリカバリー データ復旧エンジニア
累計相談件数46万件以上のデータ復旧サービス「デジタルデータリカバリー」において20年以上データ復旧を行う専門チーム。
HDD、SSD、NAS、USBメモリ、SDカード、スマートフォンなど、あらゆる機器からデータを取り出す国内トップクラスのエンジニアが在籍。その技術力は各方面で高く評価されており、在京キー局による取材実績も多数。2021年に東京都から復旧技術に関する経営革新優秀賞を受賞。