Chromebook(クロームブック)は、Googleが開発した独自OS「Chrome OS」を搭載しているPCです。
従来のPCと比較して安価な上、動作が早く、ビジネス面でもよく使われていますが、一般的にPCは消耗品であるため、「画面が真っ暗になった」「エラーメッセージが表示された」ということは珍しくありません。
またChromebookは、Windows搭載の修復ツールが利用できないため、故障時における一般的な対処法が使えないこともあります。この記事では、状況に合わせた具体的な対処方法と、Chromebookを対象とした、最も適切な復旧方法をご紹介します。
Chromebookが正常に起動しない状態を放置すると、完全にデータが消去される恐れがあります。適切な方法でデータを取り出すようにしましょう。
大切なデータが入っており、確実にデータを取り出したい方は自力での操作は控え、専門業者への相談をおすすめします。
目次
Chromebook(クロームブック)のOSが起動しない原因
まずは起動しなくなってしまう原因から解説していきます。
Chromebook(クロームブック)のOSが起動しない原因は、次の4つです。
液晶パネル・出力装置およびハードウェアのトラブル
液晶パネルや出力装置に関連するトラブルは、画面が映らない、ノイズが入る、色が不正確に表示されるなどの問題を引き起こします。
また、メモリやマザーボードの破損も、システム全体の動作不良や起動不良を引き起こす可能性があります。これらのハードウェアトラブルは、迅速な原因特定と修理が必要であり、場合によっては専門的な対応が求められることもあります。
電力不足やシステム不安定の原因
電力不足は、パソコンの正常な動作を妨げる要因であり、高性能なハードウェアを使用している場合に特に注意が必要です。電源ユニットが適切な電力を供給できていないと、パソコンが突然シャットダウンしたり、システムが不安定になることがあります。
これにより、ハードウェアの故障やデータ破損のリスクが高まるため、電源ユニットの容量や状態を定期的に確認することが重要です。
論理障害(OSが破損している)
これはパソコンの起動にかかわるデータやプログラムが何らかの理由によって破損した状態で、「論理障害」とも呼ばれています。
論理障害は「異音」など物理現象が起きないため、物理障害と比べると、故障の発見や発覚が遅れてしまうことがあります。 システムが破損する原因としては「データ読み書き中の強制終了」「ユーザー自身の誤操作によるデータ消去・初期化」「OSのアップデートエラー」などを挙げることができます。
特に、データを誤って削除した場合、PCの起動・通電だけでも、データの上書きが行われることがあります。上書きされたデータは、復旧できる可能性は著しく低くなってしまうで、注意しましょう。
この場合、エラーメッセージやブルースクリーンが表示されることが多くあります。たいていの場合は、「スタートアップ修復」「セーフモード起動」「初期化」で解消することも多いのですが、同時に物理障害も併発している可能性があり、安易な対処は悪化につながるため、専門家の正確な診断が必要となります。
物理障害(HDD/SSDが破損している)
Chromebookの内蔵ストレージは「PCを落とす」「約5~10年使う(経年劣化)」「隋没した」などで物理的に故障します。この状態を「物理障害」と呼び、急なシャットダウンを繰り返すだけでなく、場合によっては、PCから異音がするなどの症状を引き起こします。
データ復旧には開封作業が必要となるため、自力でのデータ復旧は原則として不可能です。データを取り戻す場合は高度な防塵設備を備えた専門業者で、高度な技術力を持つエンジニアが開封・部品交換を行う必要があります。
復旧は一度限りのチャンスです。異音などの症状が見られるとき、データを取り出したいなら、操作を控えて上記環境を揃えたデータ復旧の専門家まで対応を依頼しましょう。クリーンルームのない業者や外注中心の業者では、データ損傷のさらなるリスクがあります。
デジタルデータリカバリ―では、手術室レベルに清潔な防塵設備「クリーンルーム」と7,000台以上のHDDドナーを備え、迅速な復旧を可能にしています。まずはお気軽にご相談ください。24時間365日体制で経験豊富な専門のアドバイザーがご対応します。
Chromebook(クロームブック)が正常に起動しないときの対処法
Chromebook(クロームブック)が正常に起動しないときの対処法は次のとおりです。
まずは再起動する
一時的な不具合の場合は、再起動で対処できることがあります。ただし、再起動はシステム的なエラーを解消するのに役立ちますが、物理障害には対応することができません。繰り返しの再起動は、機器の状態悪化につながるので、極力控えるようにしましょう。
外部接続機器を外す
マウス、キーボード、プリンター、外付けHDDなどのデバイスが干渉すると、Chromebookが正しく起動しないことがあります。 一度、接続されている機器をすべて取り外してください。
新品のACアダプタを購入する
ACアダプタが劣化・断線していると、Chromebookは正しく起動しないことがあります。目視で破損が見られる場合は、ACアダプタを別のものに差し替えて起動してみましょう。
ここまでの対処法を実行しても画面が点かない場合は、以下の記事も参考にしてください。画面に何も表示されない場合の対処法について解説しています。
パソコンが真っ暗(黒い画面)で操作できない場合の対処法はこちら
リカバリする
エラーメッセージが表示され、正しく起動できないChromebookは、リカバリを行うことで対処できる場合があります。以下にリカバリモードに移行する手順を記載します。
- 接続されているデバイスをすべて取り外す。
- 「Esc」 +「更新キー」を押した状態で「電源ボタン」を押す→放す。
- 「インターネット接続を使用して復元します」を選択する
ハードリセットを実行する
上記の対処法で解消できなかった場合、ハードリセットを行うと解決することがあります。ただし、ローカルフォルダのデータが消失する恐れがあるため、ハードリセットの実行はあまり推奨できません。ハードリセットを行う方法は次のとおりです。
- 「更新」ボタンを長押し+「電源」を押す
- Chromebook が起動したら「更新」 を放す
下記の記事でもパソコンが立ち上がらない原因や対処方法について解説しているため、参考にしてください。
メーカーに修理を依頼する
データよりもPCの起動や使用を優先したい場合はメーカーに修理を依頼しましょう。メーカーや修理業者は破損部品を交換、修理することでPCを正常に起動出来るようにします。
ただし、データの初期化やマザーボード、HDDなどの部品交換が行われるため、データは消えてしまう点には注意して依頼しましょう。
データ復旧専門業者に依頼する
故障がハードディスクやSSDなどのストレージデバイスに関わる場合、データの消失が懸念されます。このような場合は、データ復旧の専門業者に依頼することが最善です。
専門業者は高度な技術と設備を持っており、物理的な損傷や論理的な障害からデータを安全に回復することができます。特に重要なデータが含まれている場合は、自己流の対処を避け、専門家に任せることが賢明です。
デジタルデータリカバリ―では、経験豊富な技術者が機器を開けずに「初期診断」を行い、内部の部品にダメージを与えることなく問題を見つけます。データ障害のパターン15,000種類以上もありますが、41万件以上の相談経験(算出期間:2011年1月1日~)を持つ当社は、それぞれの障害原因をデータベースから即座に情報を引き出し、原因を正確に特定できる体制を整えています。今後の対応方法を無料でご案内いたします。
よくある質問
いえ、かかりません。当社では初期診断を無料で実施しています。お客様の機器に初期診断を行って初めて正確なデータ復旧の費用がわかりますので、故障状況を確認しお見積りをご提示するまで費用は頂いておりません。
※ご郵送で機器をお預けいただいたお客様のうち、チェック後にデータ復旧を実施しない場合のみ機器の返送費用をご負担頂いておりますのでご了承ください。
営業時間は以下の通りになっております。
土日祝日問わず、年中無休でお電話でのご相談・復旧作業・ご納品・アフターサービスを行っています。
電話受付:0:00~24:00 (24時間対応)
来社受付:9:30~21:00
復旧できる可能性がございます。
弊社では他社で復旧不可となった機器から、データ復旧に成功した実績が多数ございます。 他社大手パソコンメーカーや同業他社とのパートナー提携により、パートナー側で直せない案件を数多くご依頼いただいており、様々な症例に対する経験を積んでおりますのでまずはご相談ください。
この記事を書いた人
デジタルデータリカバリー データ復旧エンジニア
累計相談件数46万件以上のデータ復旧サービス「デジタルデータリカバリー」において20年以上データ復旧を行う専門チーム。
HDD、SSD、NAS、USBメモリ、SDカード、スマートフォンなど、あらゆる機器からデータを取り出す国内トップクラスのエンジニアが在籍。その技術力は各方面で高く評価されており、在京キー局による取材実績も多数。2021年に東京都から復旧技術に関する経営革新優秀賞を受賞。