Windowsを使用していると、「combase.dllが見つかりません」「combase.dllが破損しています」といったエラーメッセージが表示されることがあります。combase.dllは、WindowsのCOM（Component Object Model）技術を管理する重要なファイルであり、システムやアプリケーションの動作に深く関わっています。
このエラーが発生すると、プログラムの起動ができなくなったり、システムが不安定になったりすることがあります。本記事では、combase.dllエラーの原因と、具体的な解決策を詳しく解説します。
目次
combase.dllエラーの主な原因
このエラーの原因は複数ありますが、主に以下の要因が考えられます。
システムファイルの破損または欠落
Windowsのシステムファイルが破損したり、誤って削除された場合、combase.dllエラーが発生することがあります。特に、突然の電源オフやハードディスクの不良によってシステムファイルが壊れることがあります。
マルウェアやウイルスの感染
combase.dllはシステムの重要なファイルであるため、ウイルスやマルウェアに標的にされやすいです。不正なプログラムがこのファイルを変更または削除することで、エラーが発生することがあります。
Windowsの更新プログラムの不具合
Windows Updateの適用後にcombase.dllエラーが発生する場合、更新プログラムの不具合が原因の可能性があります。特定のバージョンのDLLが正しくインストールされないことがあります。
レジストリの破損
Windowsのレジストリ設定が破損すると、combase.dllの参照先が誤ってしまい、エラーが発生することがあります。特に、不適切なレジストリクリーナーを使用した場合に発生することがあります。
ドライバーの問題や互換性の不具合
古いドライバーや互換性のないドライバーが原因で、Windowsがcombase.dllを正常に読み込めなくなることがあります。特に、グラフィックドライバーやネットワークドライバーが関係している場合があります。
combase.dllエラーの対処法
以下の方法を順番に試すことで、combase.dllエラーを解決できる可能性があります。
システムファイルのチェックと修復
combase.dllエラーの原因がシステムファイルの破損である場合、Windowsの「システムファイルチェッカー（SFC）」と「DISM」ツールを使用して修復できます。
- 「Windowsキー + X」を押し、「Windowsターミナル（管理者）」または「コマンドプロンプト（管理者）」を開く
- コマンド「sfc /scannow」を入力し、Enterキーを押す
- スキャン完了後、PCを再起動する
- さらに以下のコマンドを順番に実行
DISM /Online /Cleanup-Image /CheckHealth DISM /Online /Cleanup-Image /ScanHealth DISM /Online /Cleanup-Image /RestoreHealth - PCを再起動し、エラーが解決したか確認する
マルウェアスキャンを実行する
combase.dllがウイルスやマルウェアに感染すると、エラーが発生する可能性があります。信頼できるセキュリティソフトでフルスキャンを実行しましょう。
- 「Windowsキー + I」を押して「設定」を開く
- 「更新とセキュリティ」→「Windows セキュリティ」を選択
- 「ウイルスと脅威の防止」をクリックし、「クイックスキャン」を実行
- 脅威が検出された場合は、指示に従って削除し、PCを再起動
Windows Updateを適用する
Windowsのバージョンが古い場合、combase.dllの互換性問題が発生する可能性があります。Windows Updateを適用し、最新の状態に更新しましょう。
- 「Windowsキー + I」を押して「設定」を開く
- 「更新とセキュリティ」をクリックし、「Windows Update」を選択
- 「更新プログラムのチェック」をクリックし、指示に従って最新の更新を適用
- 更新が完了したら、PCを再起動する
DLLファイルを再登録する
combase.dllが正しく登録されていない場合、手動で再登録することでエラーが解消される可能性があります。
- 「Windowsキー + X」を押し、「コマンドプロンプト（管理者）」を開く
- コマンド「regsvr32 combase.dll」を入力し、Enterキーを押す
- 登録が完了したら、PCを再起動する
DLLファイルを手動で更新する
combase.dllのバージョンが古かったり、破損している場合、手動で最新のDLLファイルをダウンロードして更新する方法があります。
- 信頼できるサイトから最新のcombase.dllをダウンロード
- ダウンロードしたファイルを「C:\Windows\System32」フォルダにコピー
- コマンドプロンプト（管理者）でコマンド「regsvr32 combase.dll」を実行
- PCを再起動してエラーが解決したか確認
システムの復元を行う
最近インストールしたプログラムや更新が原因でエラーが発生した場合、システムの復元を行うことで問題を解決できる可能性があります。
- 「Windowsキー + R」を押し、「rstrui」と入力してEnterキーを押す
- 「次へ」をクリックし、エラーが発生する前の日付の復元ポイントを選択
- 画面の指示に従って復元を実行し、PCを再起動
ドライバーを更新する
古いドライバーや互換性のないドライバーがcombase.dllのエラーを引き起こすことがあります。特にグラフィックドライバーやネットワークドライバーを最新のものに更新しましょう。
- 「Windowsキー + X」を押し、「デバイスマネージャー」を開く
- 問題のあるデバイス（例：ディスプレイアダプター）を右クリックし、「ドライバーの更新」を選択
- 「ドライバーソフトウェアの最新版を自動検索」を選択し、指示に従って更新
- 更新後、PCを再起動する
上記の方法を順番に試してもエラーが解決しない場合は、Windowsの再インストールを検討するか、専門家に相談することをおすすめします。
これらの方法を順番に試してもエラーが解決しない場合は、Windowsの再インストールを検討するか、専門家に相談することをおすすめします。
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この記事を書いた人
デジタルデータリカバリー データ復旧エンジニア
累計相談件数46万件以上のデータ復旧サービス「デジタルデータリカバリー」において20年以上データ復旧を行う専門チーム。
HDD、SSD、NAS、USBメモリ、SDカード、スマートフォンなど、あらゆる機器からデータを取り出す国内トップクラスのエンジニアが在籍。その技術力は各方面で高く評価されており、在京キー局による取材実績も多数。2021年に東京都から復旧技術に関する経営革新優秀賞を受賞。
