Ext4(fourth extended file system)は、Linuxで最も広く使用されているファイルシステムの一つです。高いパフォーマンスと安定性を備え、大容量データの管理に適しています。
しかし、Ext4フォーマットのHDDやSSDを誤ってフォーマットしたり、データを削除した場合、復元には専用の方法が必要です。特にWindows環境では標準でExt4を認識できないため、適切なツールを使用する必要があります。
本記事では、Ext4の基本的な特徴と、WindowsでのExt4データ復元方法を詳しく解説します。
目次
Ext4とは?
Ext4は、Ext3の後継として開発されたLinuxの主要なファイルシステムで、以下の特徴を備えています。
- 大容量対応:最大1EiB(エクサバイト)のボリュームサイズと16TiBまでのファイルサイズをサポート
- 高速処理:エクステント(Extents)を使用し、大容量ファイルの読み書きを最適化
- 高い安定性:ジャーナリング機能により、クラッシュ時のデータ損失を最小限に抑える
- 遅延割り当てとマルチブロック割り当て:ディスクのデータ配置を最適化し、フラグメンテーションを軽減
- ナノ秒単位のタイムスタンプ:西暦1901年から2514年までの範囲をサポート
これらの特徴により、Ext4は現在のLinuxディストリビューションで標準ファイルシステムとして採用され、サーバーや個人ユーザーのPCに広く普及しています。
WindowsでExt4データを復元する方法
WindowsではExt4のファイルシステムを標準で認識できないため、専用のツールを使用する必要があります。以下の方法で復元を試みましょう。
データ復元ソフトウェアを使用(簡単&高確率)
Windows上でExt4のデータを復元するには、専用の復元ソフトを使用するのが最も簡単かつ確実な方法です。
- MiniTool Power Data RecoveryやDisk Drillをダウンロード・インストール
- Ext4フォーマットのHDD/SSDをWindows PCに接続
- ソフトを起動し、スキャン対象のドライブを選択
- 「スキャン開始」をクリックし、削除されたデータを検索
- 復元したいファイルを選択し、安全なストレージに保存
DiskInternals Linux Readerを使用(ファイル閲覧のみ可能)
Ext4のドライブをWindowsで開くだけであれば、DiskInternals Linux Readerを利用すると便利です。
- DiskInternals Linux Readerをダウンロード・インストール
- Ext4フォーマットのHDD/SSDをPCに接続
- ソフトを起動し、Ext4のドライブを選択
- 復元したいファイルを右クリックし、「Save」を選択
- 保存先を指定して復元
TestDisk/PhotoRecを使用(無料で復元可能)
TestDiskとPhotoRecは、オープンソースの無料データ復元ツールで、削除されたExt4のファイルを復元するのに役立ちます。
- TestDisk/PhotoRecを公式サイトからダウンロード
- ソフトを解凍し、「photorec_win.exe」を実行
- Ext4フォーマットのドライブを選択し、「Search」を実行
- スキャン結果から復元したいファイルを選択
- 保存先を指定し、復元作業を完了
Ext4データ復元時の注意点
Ext4のデータを復元する際は、以下の点に注意しましょう。
- 復元作業前にデータの上書きを防ぐため、対象ドライブの使用を中止する
- データの安全性を確保するため、復元先は元のドライブとは別のストレージにする
- 定期的にバックアップを取り、データ損失リスクを最小限に抑える
上記の方法で復元できない場合や、HDDの物理的な損傷が疑われる場合は、デジタルデータリカバリーの専門サービスをご利用ください。
自力で対応できない場合はデータ復旧の専門業者に相談する
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この記事を書いた人
デジタルデータリカバリー データ復旧エンジニア
累計相談件数46万件以上のデータ復旧サービス「デジタルデータリカバリー」において20年以上データ復旧を行う専門チーム。
HDD、SSD、NAS、USBメモリ、SDカード、スマートフォンなど、あらゆる機器からデータを取り出す国内トップクラスのエンジニアが在籍。その技術力は各方面で高く評価されており、在京キー局による取材実績も多数。2021年に東京都から復旧技術に関する経営革新優秀賞を受賞。