パソコンを立ち上げようとすると、「Invalid system disk」というメッセージが表示されて正常に起動できないことはありませんか?この場合、パソコンのデータを記憶する部分が損傷している恐れがあります。最悪の場合、データが消失し二度と取り戻せなくなる可能性もありますので、なるべく早く対処しましょう。
今回は、「Invalid system disk」というエラーメッセージが表示される原因や対処法を解説します。
目次
「Invalid system disk」とは?
「Invalid system disk」とは、パソコンを起動するために必要なシステムディスクを見つけられなかった場合に表示されるものです。
システムディスクとは、OSなどコンピューターの起動や基本的な必要なシステムプログラムが記録されているディスクです。
「Invalid system disk」と表示された場合、パソコンの内蔵HDDが破損していることも多く、エラーメッセージが表示されるとき、パソコンが正常に起動できなくなることもあります。
既に様々な対処法を試していた場合、パソコンが起動しない原因が別にある可能性があります。この場合の対処法については以下の記事で詳しく解説しています。
「Invalid system disk」が表示される原因
「Invalid system disk」が表示される際は以下のような原因が考えられます。該当するものがないか確認しましょう。
ブート順が間違っている
パソコンが起動する際、どのデバイスから起動するか順番が決まっており、この順序のことを「ブート順」といいます。通常は「HDD→CDドライブ→USBドライブ」などの順に設定されています。
しかし、ブート順が間違って設定されていると、正しく起動できず「Invalid system disk」が表示される原因になるのです。
MBR(マスターブートレコード)が破損している
パソコンは起動する際にMBR(マスターブートレコード)と呼ばれる場所にアクセスする必要があります。このMBRとは、WindowsやMacなどのオペレーティングシステムが保存されている場所のことです。
しかし、HDD(ハードディスク)の故障やウイルス感染などによってMBRが破損すると、オペレーションシステムが読み込まれず、起動エラーが発生する原因になります。
HDDにOS(オペレーティングシステム)が入っていない
HDDにOS(オペレーティングシステム)が入っていないことが原因で、「Invalid system disk」が表示されることがあります。OSとはWindowsをはじめとするパソコンの基本的な機能を制御し、ウェブブラウザなどが動作するための環境を提供するものです。OSがない場合、画面が真っ暗のままだったり、エラーメッセージが表示されます。
「operating system not found」と表示された時の対処法はこちら
システムファイルが破損している
システムファイルは、OS(オペレーティングシステム)などの重要なソフトウェアの一部であり、デバイスが正常に動作するために必要なものです。システムファイルが破損すると、デバイスの起動に影響を及ぼす可能性があります。
システムファイルが破損している状態を放置すると、パソコンが起動できないだけでなく、保存データが消失する恐れもあります。軽いものであればパソコンのエラー修復ツールで解決できることもありますが、同時にHDDが破損していた場合など、個人では復旧が困難な場合があります。
エラー修復ツールやデータ復旧ソフトなどでエラーメッセージを解消できない場合は、保存データが必要であれば、なるべく早めにデータ復旧業者まで相談しましょう。
HDDが物理的に故障している
パソコンに内蔵されているHDDや、その部品が熱劣化や経年劣化、強い衝撃などによって物理的に破損することを物理障害と言います。この障害によってパソコンが正常に起動できず、「Invalid system disk」といったエラーメッセージが表示される可能性があります。
物理障害が疑われる場合は、下記のような症状が発生することがあるため確認してみましょう。
- カチカチ、カタカタという異音がする
- PCがデータを認識しない
- 保存データの読み書きができない
- 焦げたような異臭がする
- 「フォーマットしますか?」とエラーメッセージが表示される
物理障害はパソコンのエラー修復ツールやデータ復旧ソフトでは直すことができず、メーカーではHDDの交換対応しか行えません。そのため、個人での復旧は極めて困難であり、破損が進行すると、保存データが全て消えてしまう可能性も考えられます。
症状がシステムファイル破損時と同じ場合もあるため、データ復旧ソフトやエラー修復ツールを使用してもエラーが解消されなければ、早めにデータ復旧業者へ相談しましょう。
デジタルデータリカバリー(DDR)なら24時間365日相談を受け付けています。大切なデータ、業務にかかわる重要なデータを復旧させたい場合はご気軽にご相談ください。
「Invalid system disk」が表示されるときの対処法
「Invalid system disk」が表示される場合、HDDの物理障害が発生していなければ、個人でもエラーを解消できる場合があります。「Invalid system disk」が表示されるときの対処法は以下のとおりです。
ディスクを確認する
パソコンの起動時にCDドライブの中に、CDやDVDなどが挿入されていると、OSが起動する前にCDドライブの起動が優先されてしまい、パソコンが起動できないことがあります。
パソコンを起動する前に、CDドライブに入っているディスクは取り外しておきましょう。
周辺機器を取り外す
周辺機器に不具合が発生している可能性があります。USBメモリやマウスといった周辺機器を一度全て取り外してみましょう。もしも明らかに断線や破損が発見された場合は、新しいものに交換することをおすすめします。
起動ディスクを設定する
パソコンの起動ディスクを設定することで、エラーが解消される可能性があります。
- パソコンを再起動させる
- パソコンの起動時に表示されるメーカーロゴやブート画面に表示されるキーを押す
- BIOSやUEFIの設定画面が表示される
- 設定画面で、「Boot」や「Boot Options」、「Boot Priority」などの項目を探す
- 起動デバイスの優先順位を変更するために、選択したデバイスを上下矢印キーで移動させる(一般的には、起動デバイスのリストで上位にあるデバイスが最初に起動されます。)
- 起動デバイスの優先順位を設定したら、設定の保存を確認する
- BIOSやUEFI設定画面を終了し、パソコンを再起動する
「A disk read error occurred」と表示された時の対処法はこちら
セットアップユーティリティの設定を元に戻す
BIOS設定やUEFI設定とも呼ばれるセットアップユーティリティの設定を元に戻すことで問題が解決することがあります。ただし、設定の変更や操作を誤るとパソコンの動作に影響を及ぼし、状態がより悪化してしまう可能性もあるため注意しましょう。
- パソコンを起動する
- パソコンの起動時に表示されるメーカーロゴやブート画面に表示されるキーを押す
- BIOSやUEFIの設定画面が表示されたら、「Exit」や「Exit Setup」など設定の終了またはデフォルト設定に戻すオプションを選択する
- 選択した後、確認のために「Yes」または「OK」を選択する
- 設定の変更が適用されると、通常は「Save Changes and Exit」または「Exit and Save Changes」などのオプションが表示されるので、変更を保存して終了する
- パソコンが再起動する
MBR(マスターブートレコード)を修復する
MBR(マスターブートレコード)とは、WindowsやMacなどのオペレーティングシステムが保存されている場所のことで、パソコンが起動する際はMBRにアクセスする必要があります。このMBRに不具合が発生している場合、これを修復することでエラー解消につながる可能性があります。
- Windowsのインストールディスクを用意する
- パソコンを再起動してBIOSまたはUEFI設定に入り、起動デバイスの優先順位を設定する
- コンピュータをインストールディスクまたはUSBフラッシュドライブからの起動する
- 「修復」または「トラブルシューティング」などのオプションを選択し、コマンドプロンプトを開く
- コマンドプロンプトで「bootrec /fixmbr」のコマンドを入力する
- コマンドが正常に実行された場合、MBRが修復される
- 修復が完了したら、コマンドプロンプトを閉じてコンピューターを再起動する
ただし、コマンドプロンプトでコマンドを実行すると、パソコン本体に強い負荷がかかり、物理的に破損したHDDの障害が進行する恐れがあります。
異音・異臭、頻繁なフリーズなど明らかに故障だとわかる場合は、復旧作業を中止し、データが必要であれば、データ復旧業者まで相談しましょう。
HDDの破損した部品やデータを短期間で修復し、短期間で保存データを復旧することが可能です。
自動修復を実行する
自動修復を実行することでエラーが解消する可能性があります。
- インストールメディアから起動して、セットアップ画面の各項目を確認する
- 「次へ」→「コンピューターを修復する」→「トラブルシューティング」→「詳細オプション」→「スタートアップ修復」の順番にクリックする
ただし、HDDの物理障害や、深刻な論理障害が発生している場合、パソコンの自動修復ではエラーを修復できず、いつまでも自動修復が終わらない場合もあります。
自動修復(スタートアップ修復)がいつまでも終わらない場合は以下の記事を参考にしてください。
パーティションを復元する
パーティションとは、ディスクの領域を論理的に区切るためのものです。これが誤って削除されたり破損したりしている場合、パーティションを復元することでエラーが解消することがあります。
パーティション復元をする際は、パーティションの復元に特化したデータ復元ソフトウェアを使用しましょう。削除されたパーティションをスキャンし、復元可能なデータを見つけることができます。
OSを再インストールする
WindowsやMacなどのOS(オペレーティングシステム)を再インストールすることで、パソコンに発生したエラーなどを解消できる可能性があります。ただし、データが消失する恐れがあるため、重要なデータがパソコンに保存されている場合は、OSの再インストールは行わないようにしましょう。
- 別のパソコンからWindowsの公式ウェブサイトからWindowsインストールメディア作成ツールをダウンロードする
- USBフラッシュドライブにインストールメディアを作成する
- パソコンを再起動し、BIOS設定に入る
- USBドライブを最初に起動するように、起動順序を変更する
- パソコンを再起動してWindowsインストールメディアを起動させる
- 言語やキーボードレイアウトなど、その他の設定を選択する
- 「カスタムインストール」オプションを選択し、ドライブのパーティションやインストール先を選択する
- インストールプロセスが開始されるので、指示に従い進める
- Windowsのインストールが完了したら、パソコンのメーカーウェブサイトから必要なドライバをダウンロードしてインストールする
- Windows Updateを実行し、最新のセキュリティパッチやアップデートを適用して完了
HDDを交換する
「Invalid system disk」というエラーが表示される場合は、HDDに不具合が発生している可能性が高いです。そのため、HDDを交換することで問題が解消することがあります。
ただし、これらの機器は非常に繊細なため、わずかなホコリやチリが混入したり、操作を誤ったりすると不具合を解消するどころかそれ以上に状態が悪化する恐れがあります。また、HDDに保存されていたデータは全て消えてしまいます。そのため、少しでも不安な場合は、専門業者に相談するのがおすすめです。
「Invalid system disk」エラーを修復できない場合の対処法
パソコンのエラー修復ツールで「Invalid system disk」エラーが修復できない場合、保存データが必要であればデータ復旧業者に相談すると、HDDに保存されたデータを抽出、またはエラーを修復できることがあります。
データ専門復旧業者に依頼する
PCの中に失いたくない大切なデータがあれば、データ復旧の専門業者に相談することを強くおすすめします。データ復旧業者では、復元ソフトでは対応できない物理障害や、重度の論理障害からのデータ復元・復旧が可能です。
これまでの対処方法は、ごく「軽度の論理障害」しか対応できず、「中高度の論理障害」あるいは「経年劣化を含む物理障害」には対応できませんでした。
データ復旧業者では、PCに発生している症状を元にエンジニアによる正確な初期診断を行い、故障原因の特定が可能です。プロが対応するため、データ復旧に失敗するリスクを抑えることができます。
デジタルデータリカバリーでは、相談から初期診断・お見積りまで、無料でご案内しています。まずは復旧専門のアドバイザーへ相談することをおすすめします。
官公庁、国立大学法人、上場企業
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※ 掲載の許可を得た法人様の一部を紹介させていただいております。
復旧~納品までの流れ
最短当日復旧!まずはご相談ください
当社では、初期診断は最短5分、ご依頼いただいた機器の約8割が48時間以内に復旧完了しています。ご相談・初期診断・お見積りまで無料でご案内しています。
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対応メーカー例
デスクトップ・ノートパソコンメーカー表
- Dell
- Lenovo
- HP
- NEC
- マウスコンピューター
- 富士通
- Dynabook
- ASUS
- パナソニック
- マイクロソフト
- Acer
- FRONTIER
- iiyama
- MSI
- 東芝
- VAIO
- GIGABYTE
- Razer
- TSUKUMO
- LGエレクトロニクス
- ドスパラ
- HUAWEI
- EPSON DIRECT
- ONE-NETBOOK Technology
- GPD
- KEIAN
- FFF SMART LIFE CONNECTED
- サードウェーブ
- ECS
- インテル
- アプライド
- Abee
※その他各種メーカーにも対応しております。 現状弊社で対応できないメーカーはございません。
お気軽にお問い合わせください。
画像・動画・Excelファイルなど、
拡張子がつくものは全て対応しております。
その他メーカー・ファイルも対応可能です。詳しくはお電話でお問い合わせください。
データ復旧の料金について
データ復旧費用は4つの要素で決まります
-
1総ディスク容量
どれくらいの大きさか?
-
2故障箇所
どこが壊れているか?
-
3難易度
どれくらい壊れている?
-
4工程数
復旧にかかる期間は?
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1総ディスク容量
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復旧にかかる期間は?
お電話いただければ、専門のアドバイザーがお客様の状況を伺い、概算のお見積もりと復旧期間をお電話にてお伝えいたします。その後、無料初期診断(お見積もり)のご案内を差し上げることもできますので、金額面についてもお電話にてご相談ください。
データ復旧料金の目安
500GB未満 | 5,000円〜 |
---|---|
500GB以上 | 10,000円〜 |
1TB以上 | 20,000円〜 |
2TB以上 | 30,000円〜 |
※こちらに掲載されている金額は、あくまで総ディスク容量を元にした目安の金額です。 障害内容により、金額が異なりますので、まずはお電話にてご確認ください。
当社復旧費用のおすすめポイント
復旧料金は、診断結果に基づいたプラン(成功報酬制あり)をご提示いたします
当社では、機器の障害状況を診断させていただき、プランをご提示いたします。
成功報酬制プランにおける「復旧成功の定義データ」は、お客様の希望に合わせて設定が可能です。
ご相談・初期診断・見積まで無料で承りますので、お気軽に無料診断・見積サービスをご活用ください。
※症状により、復旧の可否にかかわらず作業費を頂戴する場合がございます。作業費が発生する可能性がある障害に関しては、事前にお客様に状況をお伝えした上で、作業費を発生させて復旧作業に着手するか、そのまま復旧作業に着手せず機器をご返却するかをご判断いただきます。
弊社の独断で復旧作業を遂行し、作業費を請求する事はございませんのでご安心ください。
ご不明な点に関してはお手数ですが、都度担当までお問合せください。
復旧できたデータは全て納品
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お見積もり後に追加で作業料を請求することはありません
お見積もり後に追加で作業料金を請求することはありません。復旧の度合いにより、お見積もりから減額される事はあっても高くなる事はございませんのでご安心ください。
※納品用メディアのご購入やその他追加サービスへのご加入については別途料金が発生いたします。
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クレジットカード・銀行振込・現金支払いに加え、請求書支払い・保険支払い・公費でのお支払い・商社を介してのお支払い等、対応が可能です。ご成約時にお申し出下さい。
よくある質問
いえ、かかりません。当社では初期診断を無料で実施しています。お客様の機器に初期診断を行って初めて正確なデータ復旧の費用がわかりますので、故障状況を確認しお見積りをご提示するまで費用は頂いておりません。
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この記事を書いた人
デジタルデータリカバリー データ復旧エンジニア
累計相談件数46万件以上のデータ復旧サービス「デジタルデータリカバリー」において20年以上データ復旧を行う専門チーム。
HDD、SSD、NAS、USBメモリ、SDカード、スマートフォンなど、あらゆる機器からデータを取り出す国内トップクラスのエンジニアが在籍。その技術力は各方面で高く評価されており、在京キー局による取材実績も多数。2021年に東京都から復旧技術に関する経営革新優秀賞を受賞。
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