Windows 10/11でMP4ファイルが再生できない場合、ファイルの破損、コーデック不足、プレーヤーの互換性、システムの一時的な不具合などが主な原因です。
本記事では、MP4ファイルが再生できない主な原因とその具体的な対処法について詳しく解説します。
どうしても解決できない場合は、データ復旧業者への相談を検討してください。データ復旧業者は、物理的な破損や重度の論理障害にも対応しており、重要なデータを失わずに済む可能性を高めることができます。
目次
MP4ファイルが再生できない原因
MP4ファイルが再生できない原因として次の原因が考えられます。
ファイルの破損
MP4ファイルが再生できない最も一般的な原因の一つは、ファイル自体が破損していることです。ファイルが破損していると、メディアプレーヤーはファイルを正しく認識できず、再生に失敗する可能性があります。
特に、ハードドライブのエラーが原因の場合は、単なるソフトウェア修復では解決できないことがあります。このような場合、物理的な記憶装置の損傷が考えられ、データの取り出しが困難になる可能性があります。
ファイルが重要である場合、自力での修復を試みるとデータの損失リスクが高まるため、データ復旧の専門業者に相談することを強くお勧めします。
データ復旧業者は、物理的に破損したハードドライブや論理障害がある場合でも、高度な技術を用いてファイルの復元が可能です。
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コーデックの不足
Windows 10/11には標準でコーデックがインストールされていますが、特定のMP4ファイルを再生するために必要なコーデックが不足している場合、ファイルは再生できません。コーデックは、音声や動画データをエンコードおよびデコードする技術で、MP4ファイルの再生には適切なコーデックが必要です。
プレーヤーの互換性
使用しているメディアプレーヤーがMP4形式をサポートしていない場合、ファイルを再生できません。Windows Media Playerやその他のプレーヤーによっては、MP4ファイルの一部のバージョンや設定がサポートされないことがあります。
パソコンの性能不足
高画質なMP4ファイルを再生するためには、十分なパソコンの性能が必要です。
特に4Kや8Kなどの高解像度のファイルは、処理能力が低いパソコンでは再生中に動作が遅くなったり、再生が止まったりすることがあります。
システムの一時的な不具合
パソコンの一時的なシステムエラーや不具合により、MP4ファイルが再生できなくなることがあります。この場合、再起動やシステムの修復を試みることで問題が解消する場合があります。
MP4ファイルが再生できない場合の対処法
MP4ファイルが再生できない場合の対処法は次の通りです。
コーデックをインストールする
コーデックの不足が原因の場合は、Microsoft Storeから「MPEG-2 ビデオ拡張機能」などのコーデックをインストールすることで、問題を解決できます。
- Microsoft Storeを開く。
- 「MPEG-2 ビデオ拡張機能」などを検索し、インストールする。
- コーデックが適用されたか確認し、MP4ファイルを再生する。
また、必要なコーデックパックをインストールすることも効果的です。
コーデックパックのインストールにより、さまざまな形式の動画や音声ファイルをWindowsで再生できるようになります。
以下は、代表的なコーデックパックの一つ「K-Lite Codec Pack」を例に説明します。
- 公式サイトからコーデックパックをダウンロードします。
公式サイトにアクセスし、K-Lite Codec Packのページに移動します。Basic、Standard、Full、Mega など、複数のバージョンがありますが、標準的な利用には「Standard」バージョンを選ぶことをお勧めします。 - インストールファイルを実行する
ダウンロードしたファイルをダブルクリックして、インストールウィザードを起動します。なお、インストール中に「セットアップモードの選択」が表示されるので、ここで「標準」設定を選択するのが安全です。
- インストールオプションを選択する
インストール時に追加オプションが表示されます。ここでは必要な設定にチェックを入れて進みますが、特に特殊なニーズがない限り、デフォルト設定のままで問題ありません。
- インストールを完了する
オプションの選択が完了したら「インストール」ボタンをクリックしてインストールを開始します。インストールが完了したら、再起動を求められることがあります。指示に従い、PCを再起動します。
- コーデックの確認と使用
再起動後、K-Lite Codec Packがインストールされていることを確認し、さまざまな形式の動画や音声ファイルを再生してみます。Windows Media PlayerやVLC Media Playerなどで、今まで再生できなかったファイルが問題なく再生できるか確認します。
別のメディアプレーヤーで再生する
Windows Media Playerで再生できない場合、他のメディアプレーヤーを試してみることも有効です。特に、VLC Media Playerは多くのコーデックに対応しており、様々な形式のMP4ファイルを再生できます。
- VLC Media Playerをインストールする。
- MP4ファイルをVLCにドラッグアンドドロップする。
- 再生が開始されるか確認する。
パソコンを再起動する
システムの一時的な不具合が原因である場合、パソコンを再起動することで問題が解決することがあります。特に、システムのキャッシュがクリアされ、ファイルの再生が可能になることがあります。
システムの復元を試みる
Windows 10/11のシステム復元機能を使用して、パソコンの状態を以前の正常な時点に戻すことができます。
これは最近行われたシステムの更新や新しいソフトウェアのインストールが原因でMP4ファイルが再生できなくなった場合に有効です。
具体的な手順は以下の通りです。
- 画面左下の「スタートメニュー」をクリックし、「検索バー」に「システムの復元」と入力して、表示された「復元ポイントの作成」を選択します。
- 「システムのプロパティ」ウィンドウが開いたら、「システムの復元」ボタンをクリックします。
- 「システムの復元」が開始されるので、「次へ」をクリックし、システムの状態を戻したい復元ポイントを選択します。
- 選択した復元ポイントの内容を確認し、「完了」をクリックします。
- パソコンが自動的に再起動され、復元プロセスが進行します。完了後、MP4ファイルが正常に再生できるか確認します。
この手順に従えば、最近のシステム変更によって引き起こされた問題が解消され、以前の正常な状態に戻すことが可能です。ただし、システム復元ではユーザーデータが削除されることはありませんが、重要なデータのバックアップは事前に行っておくことをお勧めします。
パソコンの性能を確認する
特に高解像度のMP4ファイルを再生するためには、パソコンの性能が十分である必要があります。パソコンのCPUやメモリの負荷を確認し、必要に応じてアップグレードを検討してください。
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この記事を書いた人
デジタルデータリカバリー データ復旧エンジニア
累計相談件数46万件以上のデータ復旧サービス「デジタルデータリカバリー」において20年以上データ復旧を行う専門チーム。
HDD、SSD、NAS、USBメモリ、SDカード、スマートフォンなど、あらゆる機器からデータを取り出す国内トップクラスのエンジニアが在籍。その技術力は各方面で高く評価されており、在京キー局による取材実績も多数。2021年に東京都から復旧技術に関する経営革新優秀賞を受賞。