「あれ、パソコンが動かない…」と突然のトラブルに焦ってしまうのは誰もが経験することです。特に、強制終了した後にパソコンが起動しなくなると、大切なデータが失われるのではと不安に感じる方も多いでしょう。
しかし、こうしたトラブルには適切な対処法が存在し、落ち着いて対応すれば解決できる可能性が高まります。
本記事では「パソコンを強制終了したら起動しない」ときに考えられる原因と具体的な対処方法を丁寧に解説します。突然のトラブルに見舞われたときでも、慌てずにステップを踏んで対応できるよう、ぜひ参考にしてください。大切なデータを守るためにも、慎重に進めましょう。
目次
強制終了後に起動しない原因
強制終了後にパソコンが起動しない理由には、いくつかの原因が考えられます。以下に、代表的な原因をまとめました。
電源供給や外部機器の影響
パソコンが起動しない原因として最もシンプルなものは、電源供給が不安定であることや外部機器の影響です。電源コードの接続不良や、不要なUSB機器が影響を及ぼしている場合があります。
ハードウェアの一時的な不具合
強制終了後には、ハードウェアが一時的に正常に機能しないことがあります。特に、バッテリーやメモリに関する問題がこれに該当することが多いです。
システムファイルの破損
強制終了によって、システムファイルが破損し、Windowsが正しく起動できない状態になる場合があります。この場合、正常な起動にはシステムファイルの修復が必要です。
Windowsの起動プロセスの問題
Windowsの起動プロセスが途中で停止してしまうことも、強制終了後に発生する一般的な問題です。この場合、通常の方法ではWindowsが立ち上がらない可能性があります。
ドライバの不具合
強制終了が原因で、パソコンのドライバに不具合が発生する場合があります。特に重要なドライバ(グラフィック、システムファイル関連)が影響を受けると、正常な起動ができなくなる可能性があります。
ハードウェアの物理的な故障
最も深刻なケースでは、ハードウェア自体が損傷を受けている可能性があります。このような場合、内部の部品が物理的に故障しているため、専門業者による修理が必要です。自力での修理は推奨されず、データを保護するためにも早急にプロのデータ復旧業者に相談しましょう。
強制終了後に起動しない場合の対処法
上記の原因に対処するためには、具体的な操作が必要です。以下の対処法を順番に試して、解決を目指しましょう。
電源ケーブルや外部機器の確認
最初に、電源ケーブルの接続状態や外部機器の影響を確認します。電源がしっかりと接続されているか、不要なUSBデバイスが挿入されていないかをチェックしてください。
- 電源ケーブルが正しく接続されているか確認する。
- すべての外部機器(USB、HDMIなど)を取り外す。
- パソコンの電源を入れ、起動を試みる。
放電処理を行う
次に、放電処理を行い、一時的なハードウェアの不具合を解消します。これにより電力の残留電流を取り除き、再起動をスムーズに行えるようになります。
- 電源ケーブルとバッテリー(ノートPCの場合)を取り外す。
- パソコンの電源ボタンを15秒間押し続ける。
- 電源ケーブルとバッテリーを再接続し、パソコンの電源を入れる。
システム回復オプションの利用
システムファイルが破損している場合は、Windowsの回復オプションを使用して修復します。
- 起動時に「F8キー」または「Shift+F8キー」を押し、回復オプションを表示させる。
- 「トラブルシューティング」から「詳細オプション」に進む。
- 「スタートアップ修復」を選択し、修復が完了するまで待つ。
セーフモードでの起動
セーフモードでの起動を試みて、問題の原因を特定します。セーフモードでは必要最小限のドライバのみで起動するため、問題を切り分けることが可能です。
- パソコンの電源を入れ、「F8キー」を数回押す。
- 「セーフモード」を選択し、起動する。
- 正常に起動した場合、問題の原因をソフトウェアに絞り込むことができる。
ドライバの更新
ドライバに不具合がある場合は、最新のドライバに更新することで解決が期待できます。
- セーフモードで起動し、「デバイスマネージャー」を開く。
- 問題のあるドライバを右クリックし、「ドライバの更新」を選択する。
- 「自動で最新のドライバソフトウェアを検索」を選択し、更新を完了する。
データ復旧業者への相談
上記の方法で解決しない場合は、ハードウェアの物理的な問題が考えられます。この場合、自力での対応は難しく、無理に操作を続けるとデータ消失のリスクが高まります。データの保護のためにも、データ復旧業者に相談することを強く推奨します。
自力で対応できない場合はデータ復旧の専門業者に相談する
自力で対応できない場合や、機器が物理的に破損している場合、個人での修復は困難です。重要なデータが含まれている場合、データ復旧専門業者に依頼するのが最も安全です。
データ消失のリスクを最小限に抑え、確実にデータを取り出すためには、自己診断や修復を試みず、速やかに専門家に相談することが重要です。専門家は適切な診断ツールと経験を持っており、問題の根本原因を特定し、安全にデータを回復する最善の方法を提案できます。
特に重要なデータが含まれている場合は、データ復旧の専門家に相談することが最も安全で確実な方法です。データ復旧業者では、機器に発生している症状をもとにエンジニアが正確な初期診断を行い、故障原因を特定することが可能です。プロが対応するため、データ復旧に失敗するリスクを抑えることができます。
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この記事を書いた人
デジタルデータリカバリー データ復旧エンジニア
累計相談件数46万件以上のデータ復旧サービス「デジタルデータリカバリー」において20年以上データ復旧を行う専門チーム。
HDD、SSD、NAS、USBメモリ、SDカード、スマートフォンなど、あらゆる機器からデータを取り出す国内トップクラスのエンジニアが在籍。その技術力は各方面で高く評価されており、在京キー局による取材実績も多数。2021年に東京都から復旧技術に関する経営革新優秀賞を受賞。