パソコンから突然「ピー」や「ププッ」という音が鳴り出した経験はありませんか?この音は「ビープ音」と呼ばれ、パソコンが抱える問題を診断するための重要な手がかりとなります。この記事では、ビープ音の基本的な意味から、発生する主な原因、そして効果的な解決方法までを詳しく解説します。
目次
ビープ音とは?
ビープ音とは、パソコンがトラブルや異常を知らせるために発する電子音のことです。パソコンの電源を入れた時にマザーボード上のBIOSと呼ばれるプログラムが異常を検知すると、この特殊な音で問題を知らせてくれます。
通常、パソコンが正常に起動すれば短い「ピッ」という音が1回だけ鳴りますが、何らかのトラブルがあると「ピーピー」「ピピピッ」といった独特の音が繰り返されます。この音の長さや回数の違い(ビープコード)によって、具体的にどこに問題があるのかを判断できます。
BIOSの種類とビープ音の違い
代表的なBIOSには以下の種類があります。
- Award BIOS:正常なら短音が1回「ピッ」と鳴る
- AMI BIOS:正常なら長音が1回「ピー」と鳴る
- UEFI(最新型BIOS):正常なら短音1回「ピッ」と鳴ることが一般的
ビープ音はBIOSの種類によって異なるため、自分のパソコンがどのタイプを使っているのかを知ることが、問題を特定するための第一歩です。
危険なビープ音とは?

ビープ音の症状としてよく見られるのが、短い音や長い音の繰り返し、または組み合わせです。こうした症状のなかでも、特に深刻なのは物理障害です。
衝撃による破損や水没による基板の腐食、熱や劣化による部品の破損など、個人の対処や再起動では解決できません。自己判断で間違った処置を行うと、状況はさらに悪化し、二度とデータ復旧ができなくなる可能性もあります。
データ復旧の専門家「デジタルデータリカバリー」では、
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放置は危険!ビープ音で想定される最悪の事態とは?

パソコンから鳴るビープ音は、深刻なトラブルの前兆です。
これを無視すると、メモリやマザーボードの障害が進行し、最悪の場合はパソコンが起動しなくなり、大切なデータを二度と取り戻せなくなることがあります。
電源ユニットの異常が原因であれば、何度も突然シャットダウンしたり、ある日突然、完全に起動不能に陥ることも。また、HDDやSSDの障害が絡むケースでは、大切なファイルや写真が一瞬で消えてしまう恐れすらあります。
繰り返しの電源ON/OFFは、障害をさらに悪化させる?

特に危険なのは、「とりあえず再起動しよう」と安易に何度も電源を入れ直す行動です。自己判断によるメモリや部品の抜き差し、繰り返しの電源ON/OFFは、障害をさらに悪化させ、最終的にプロでもデータ復旧が難しくなる可能性があるからです。ビープ音や異音が発生した場合は、自己流の対応を避け、すぐ専門業者の初期診断を受けることがベストです。
デジタルデータリカバリーは、46万件以上の相談実績(期間:2011年1月以降)を持ち、一部復旧を含む復旧件数割合91.5%(内、完全復旧57.8%。2023年10月実績)を誇ります。15,000種類以上の障害データベースを活用し、原因を迅速・正確に特定して最適な解決策をご提案します。
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初期診断とは、機器に発生した障害の原因を正確に特定し、復旧の可否や復旧方法を確認する工程です。デジタルデータリカバリーでは、経験豊富な技術者が「初期診断」を行い、内部の部品にダメージを与えることなく問題を見つけます。
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PCでビープ音が鳴る主な原因と対処法
PCでビープ音が鳴る主な原因は次の通りです。
①メモリ関連の問題
メモリの装着不良や故障、互換性問題によりビープ音が鳴る場合があります。
主な原因は次の通りです。
- メモリモジュール(RAM)の正しくない装着
- メモリスロット側の接触不良
- メモリ自体の故障や規格不一致
- メモリコントローラ(CPU内蔵またはチップセット内蔵)の不具合
詳細な原因
詳細な原因は次の通りです。
- 装着不良:
メモリモジュールが半差し状態(完全に挿し込まれておらず、ロック機構がきちんと閉まっていない)など、わずかな物理的ずれで接触不良を起こす場合があります。また、メモリスロット内のホコリや微細なゴミが接点部に干渉して、正しく信号が伝わらないこともあります。 - メモリの故障:
メモリチップ上の半導体素子が経年劣化や静電気、過電圧によって破損することがあり、その結果、システム起動時のセルフテスト(POST)でエラーを検出しビープ音が鳴ることがあります。 - 規格や速度の不一致:
マザーボードがサポートしているメモリ規格(例えばDDR4-2400など)と、挿し込んだメモリ(例:DDR4-3600)が合わない、あるいは互換性認定されていない組み合わせの場合、起動時に異常として検出される可能性があります。 - メモリチャンネル設定の問題:
メモリチャンネルごとの構成が正しく行われない場合(対応スロットに正しくペアで挿していないなど)、POST時に警告が発生することがあります。
メモリの診断・対処方法
メモリの診断・対処方法は次の通りです。
- システム電源を切り、メモリを一旦全て取り外してから、エアダスターでスロット内の清掃を行います。
- メモリモジュールを一枚ずつ挿し替えたり、別スロットに変更して起動を試み、問題のあるモジュールを特定します。
- 互換性リスト(QVL: Qualified Vendor List)を確認し、マザーボードが公式にサポートするメモリモデルを使用します。
- 別のメモリに交換することで問題が解消するか確認します。
- メモリテスト用のUSBブートツール(Memtest86など)を使用し、OS起動以前に物理的なエラーをチェックします。
②グラフィックカード(GPU)の問題
GPUの接触不良や補助電源不足、故障が原因でビープ音が発生することがあります。
- 拡張スロット(PCIeスロット)での物理的接触不良
- グラフィックカードの故障(コンデンサやGPUコアの不良)
- 内蔵GPU使用時のマザーボード故障または設定不備
詳細な原因
詳細な原因は次の通りです。
- 外部グラフィックカードの差し込み不良:
グラフィックカードの固定ネジが緩んでいたり、カードがわずかに斜めに挿入されていることで接触不良が発生する場合があります。また、PCIeスロット側やカード側の端子汚れ、静電気障害、またはスロット自体のダメージが考えられます。 - GPU補助電源不足:
一部のハイエンドグラフィックカードは補助電源(6ピン、8ピンコネクタなど)を必要とします。これらが正しく供給されていない場合、ビープ音を発し起動しないケースもあります。 - 内蔵GPUの問題:
CPU内蔵GPUを使用している場合、マザーボード上のビデオ出力回路(HDMI、DVI、DisplayPortなど)やVRM回路の不良、またはBIOS設定で内蔵GPUが無効になっているなどで警告音が発生することがあります。 - 互換性および初期化不良:
特定のマザーボードBIOSとGPUのファームウェア(Option ROM)の間で互換性問題が生じ、POST時にエラーとして検出されることがあります。
グラフィックカード(GPU)の診断・対処方法
グラフィックカード(GPU)の診断・対処方法は次の通りです。
- グラフィックカードを一旦抜き、PCIeスロットとカード側の接点清掃を行い、再度しっかり装着します。
- 電源ユニットからGPUへの補助電源ケーブルが正しく接続されているか確認します。
- 別のスロット(マザーボードに複数のPCIeスロットがある場合)で動作を試し、カードやスロットの不良を特定します。
- 別のGPUや内蔵GPUに切り替えることで、問題箇所の切り分けを行います。
- マザーボードBIOSのアップデートにより、GPU互換性向上を図ることができます。
③CPU関連の問題
CPUが正しく取り付けられていない場合や故障した場合、警告音が鳴ることがあります。
主な原因は次の通りです。
- CPUの正しくない装着(ピン曲がり、ソケット汚れ)
- CPUクーラーの不適切な取り付けによる過熱問題
- CPU自体の故障や初期不良
詳細な原因
詳細な原因は次の通りです。
- CPUソケットのピン曲がり:
Intel CPUではマザーボード側ソケット、AMD CPUではCPU側のピンが存在します。ピン曲がりや汚れによってCPUとの適切な接触が損なわれ、POSTエラーを起こします。 - サーマルインターフェース不良(放熱不全):
CPUクーラーが適切に固定されておらず、サーマルペーストが均等に塗布されていない場合、即座に温度上昇し保護機能が働き警告音が鳴る場合があります。 - CPUの物理的ダメージや静電気破損:
不適切な取り扱いや輸送時の衝撃、静電気放電による半導体素子の微小なダメージが起動不良やビープ音を引き起こすことがあります。 - CPUファンやポンプ(液冷)の電源供給不備:
CPUファンがBIOS監視下で停止している場合、過熱を防ぐために即時警告が鳴ることがあります。また、液冷システムのポンプ停止も同様の結果をもたらします。
CPU関連の診断・対処方法
CPU関連の診断・対処方法は次の通りです。
- CPUファンやクーラーがしっかり固定され、電源コネクタが「CPU_FAN」等の正しいヘッダーに接続されているか確認します。
- ソケットやCPUピンに異常がないかルーペなどで精密に確認します。
- サーマルペーストを再塗布し、正しい圧力でクーラーを装着し直します。
- 別のCPUを試す、あるいはCPUを他のマザーボードで試すことで故障箇所を特定します。
④電源関連の問題
電源ユニットの故障や供給不足が原因でハードウェアが正常に動作しない場合。 ▶ 配線の接続不良も可能性として考えられます。
主な原因は次の通りです。
- 電源ユニット(PSU)の出力不足や故障
- ケーブル接続不良(24ピンメインコネクタ、8ピンCPU補助電源)
詳細な原因
詳細な原因は次の通りです。
- PSU劣化・不良:
PSU内部のコンデンサ劣化や部品故障により、安定した電圧が供給できなくなると、マザーボードは起動時に異常を検知しビープ音で警告します。 - 定格不足:
高性能GPU、ハイエンドCPU、多数のドライブを搭載した際に必要なW数を満たさない電源ユニットを使用すると、起動時に供給不足でエラーが発生する場合があります。 - ケーブルの挿し忘れやゆるみ:
マザーボードへの24ピンメイン電源や8ピンCPU補助電源が正しく挿し込まれていない、またはグラフィックカードへの補助電源未接続などがビープ音原因となり得ます。
電源関連の診断・対処方法
電源関連の診断・対処方法は次の通りです。
- PSUを他の正常なPCでテスト、または別のPSUを試してみることで問題箇所を切り分けます。
- 接続ケーブル(24ピン、8ピン、PCIe補助電源)を再確認し、しっかり奥まで挿し込む。
- 高品質で定格出力に十分な余裕があるPSUに交換して再テストします。
⑤マザーボードの問題
マザーボード自体に問題がある場合(コンデンサの劣化、短絡など)は次の通りです。
主な原因は次の通りです。
- マザーボード回路の損傷(コンデンサ膨張、基板層間ショート)
- BIOSチップの不具合、初期化失敗
詳細な原因
詳細な原因は次の通りです。
- 物理的損傷:
マザーボード上のコンデンサが膨らんだり液漏れしている場合、電圧制御や信号安定性が失われ、起動時エラーとしてビープ音が発生します。また、微小な亀裂やショートが起きている場合、POST段階で停止します。 - 不正なBIOS設定やアップデート失敗:
間違ったBIOS設定(オーバークロック設定や不正なメモリタイミング)や、BIOSアップデート中の不具合(停電や書き込み失敗)でマザーが正常初期化できずビープ音警告が発せられることがあります。 - BIOSバッテリー(CMOSバッテリー)の消耗:
BIOS設定保存用のCMOSバッテリーが消耗し、設定が正常に保存・読み込みできない場合、POSTエラーが発生することがあります。 - チップセットの熱・故障:
チップセット(PCH)が高熱で故障または異常挙動を起こしている場合、POSTが完了せずビープ音が鳴る場合があります。
マザーボード関連の診断・対処方法
マザーボード関連の診断・対処方法は次の通りです。
- マザーボード上の膨張コンデンサや焼損痕を目視確認します。
- BIOSリセット(CMOSクリア)を行い、デフォルト設定で起動を試します。
- BIOSアップデート(正規手順での再アップデート)を試行、またはデュアルBIOS機能がある場合は切り替えてテストします。
- CMOSバッテリー(CR2032など)を新品に交換して再起動を試します。
⑥周辺機器のトラブル
キーボードやマウスが正常に認識されていない場合、特に古いデバイスや不正確なドライバの問題でビープ音が鳴ることがあります。
主な原因は次の通りです。
- キーボード、マウス、USBデバイスの初期認識失敗
- 不正確なドライバやファームウェアバージョンによるPOSTエラー
詳細な原因
詳細な原因は次の通りです。
- 古い接続方式機器(PS/2デバイス)の接触不良:
旧式キーボードやマウス(PS/2)接続では、正しく挿し込みできていない、またはピンの曲がりにより認識エラーとなり、ビープ音を発する可能性があります。 - USBハブや多段接続の問題:
USB機器が多数接続され、電力不足や認識タイミングの問題でPOST時にエラーになることがあります。 - 故障デバイスがPOSTを妨げる:
内部的にショートを起こしたキーボードやマウスが起動時チェックを妨害し、ビープ音を鳴らすケースも珍しくありません。
周辺機器のトラブルの診断・対処方法
周辺機器のトラブルの診断・対処方法は次の通りです。
- 最小構成(キーボード・マウスのみ、もしくはキーボードも外して)で起動し、問題機器を切り分けます。
- 別のキーボードやマウスに交換、USBポート変更などを行い、原因デバイスを特定します。
- BIOS設定で古いレガシーデバイスサポートの有無を確認・変更します。
⑦その他のハードウェアエラー(ストレージ関連など)
ハードディスクやSSDの異常が原因で起動に失敗する場合にもビープ音が鳴ることがあります。
主な原因は次の通りです。
- HDDやSSDなどの起動ドライブ故障、認識不能
- SATAケーブル接触不良や、NVMe SSDの不正挿入
詳細な原因
詳細な原因は次の通りです。
- ハードディスクのスピンアップ失敗:
古いHDDは経年劣化でスピンドルモーターが回らず、BIOSが起動ドライブを検出できないことでエラーを出すことがあります。 - SSDのファームウェア不具合:
一部のSSDはファームウェア問題で起動時認識エラーを起こす場合があり、その結果ビープ音を鳴らすシステムがあります(BIOSやマザーボードによる)。 - ケーブルやスロットの接触不良:
SATAケーブルの抜けや接触不良、NVMe SSDがM.2スロットに完全に挿し込まれていない場合などが原因となり得ます。
ハードウェアエラーの診断・対処方法
ハードウェアエラーの診断・対処方法は次の通りです。
- ストレージを外し、別のPCで認識するか確認します。
- 別のSATAケーブルや別スロットでドライブ接続を試行して原因を特定します。
- NVMe SSDの固定ネジがしっかり締まっているか、ホコリや汚れがないか確認します。
⑧BIOSのエラー(ファームウェア関連)
BIOSが正常に動作していない場合(設定エラー、アップデート失敗など)や、CMOSバッテリーの寿命切れも原因の一つです。
主な原因は次の通りです。
- BIOS設定の不具合(メモリXMP設定やCPUオーバークロック設定が不適正)
- BIOSアップデート失敗またはバージョン不整合
- CMOSバッテリー切れによる設定初期化不良
詳細な原因
詳細な原因は次の通りです。
- 不正なパラメータ設定:
過度なオーバークロックやメモリクロック設定が許容量を超えると、POST段階でBIOSがエラーを検出しビープ音を鳴らします。 - BIOSコルラプション(破損):
BIOS書き込み中の停電や不正中断によりBIOSが破損すると、マザーボードは起動不可となり、特定のビープパターンで故障を報せます。 - 古いBIOSバージョンによる新ハードウェア未対応:
新型CPUや新規格メモリに未対応の古いBIOSを使用している場合、POSTが正常完了せずエラーが生じることがあります。 - CMOSバッテリー切れ:
設定が保存されず初期化ループに陥り、POSTが完了しない、あるいはエラービープ音を繰り返すことがあります。
BIOSのエラーの診断・対処方法
BIOSエラーの診断・対処方法は次の通りです。
- CMOSクリアジャンパーを使ったリセットや、マザーボード上のCLEAR CMOSボタンで設定を初期化します。
- BIOSアップデートを公式手順でやり直す、またはメーカー提供のリカバリ機能(BIOS Flashbackなど)を利用します。
- 新たなCMOSバッテリーに交換し、問題が解消するかを試します。
- ハードウェアに合わせた最新の安定版BIOSに更新して再起動を試みます。
データ消失リスクがある/自力で解決できない場合は専門業者に相談を

ハードディスクやSSDの物理的な故障が原因でビープ音が起きている場合、自力で解決を試みるのは危険です。データ復旧ソフトを使って無理にアクセスしようとすると、データをさらに損傷させる可能性があります。
重要なデータが保存されている場合は、早めにデータ復旧業者に相談しましょう。専門業者は、クリーンルームや特殊な機器を使い、破損したドライブから安全にデータを取り出すことができます。プロに任せることで、データ消失のリスクを最小限に抑えられます。
警告音は多くの場合、これまで紹介した対処法で解決できますが、ハードウェアの故障が原因の場合は専門的な対応が必要です。確実にデータを守るためにも、解決が難しいと感じたら、無理をせず専門家への相談を検討してください。
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PCのビープ音の種類と意味
PCのビープ音の長さや、回数によって、異常の原因を突き止めることができます。
ただし、音のパターンはBIOSやメーカーごとに異なるため、正確な意味を調べるにはマニュアルや公式サイトを参照してください。
Award BIOSのPCからビープ音がする場合
Award BIOSとはトップメニューの項目が細分化されていて、階層が浅いタイプのBIOSです。PCの起動後の画面で「DEL」キーを押すとBIOSの種類がわかります。以下は「Award BIOS」のビープ音の種類と概要です。
Award BIOSのビープ音 | 疑われる原因 |
短音1回 | 正常に起動 |
短音2回 | CMOSの設定に問題あり |
長音1回短音1回 | メインメモリの不具合 |
長音1回短音2回 | グラフィックボードとモニターの不具合 |
長音1回短音3回 | グラフィックメモリーとモニターの不具合 |
高音の長音 | PCが高温になっている |
長音の連続 | メモリーが破損/接続・装着がされていない |
短音の連続 | 電力供給不足 |
高音と低音の連続 | CPUの不具合 |
CMOS:CPUを構成するシステム回路
GPU:グラフィックにのみに特化したメモリで画面表示に関する処理を行う
AMI BIOSのPCからビープ音がする場合
AMI BIOSは種類によるビープ音が多いので、5回とそれ以上の回数と分けて説明します。
AMI BIOSのビープ音 | 疑われる原因 |
長音1回 | 正常起動 |
短音1回 | メインメモリーの不具合 |
短音2回 | メインメモリーの不具合 |
短音3回 | メインメモリーの不具合 |
短音4回 | システム内の時計の不具合 |
短音5回 | CPU・マザーボードの不具合 |
長音2回 | CMOSの設定の不具合 |
長音1回短音2回 | グラフィックボードの接続の不具合 |
AMI BIOSのビープ音が6回以上の場合
AMI BIOSはビープ音がトータル6回以上なることがあります。
AMI BIOSのビープ音 | 疑われる原因 |
短音6回 | GateA20エラー:マザーボードやメモリーなど複数で異常がある場合に鳴るビープ音です。原因も様々で、過剰な熱やショート、キーボードの不具合でも鳴ることがあります。原因の特定が難しいので、修理を検討してください。 |
短音7回 | マザーボードエラーやCPU、メモリーなどの不具合 |
短音8回 | グラフィックメモリーの不具合 |
短音9回 | BIOS ROMの不具合 |
短音10回 | 書き込み・読み込みエラーでBIOSの不具合 |
長音1回短音8回 | モニターの不具合 |
UEFIの場合
UEFIとは「Unified Extensible Firmware Interface」の略語で、BIOSの機に加えてセキュリティ機能も持つ新しいシステムです。近年のPCの多くはUEFIが採用されています。
UEFIのビープ音 | 疑われる原因 |
短音1回 | 正常に起動 |
長音3回 | メインメモリの不具合 |
長音5回 | PCのグラフィックボードの不具合 |
長音1回短音2回 | メインメモリの不具合 |
長音1回短音3回 | グラフィック機能未検出エラーが発生 |
長音の高音と低音が交互に鳴る | PC本体のオーバーヒート |
以上がBIOSごとのビープ音の種類です。ビープ音によってはメモリの差し直しなどを行うことで復旧できる場合がありますが、意図せずパソコンを分解してしまい、保証の対象外となったり、メモリを破損させてデータが失われてしまうおそれがあります。
MacOSのビープ音の場合
MacOSを利用するMacからもビープ音が発生する可能性があります。
UEFIのビープ音 | 疑われる原因 |
5秒に1回繰り返す | メモリの検出エラー |
3回鳴って5秒停止を繰り返す | メモリの不具合 |
長めに3回、短く3回鳴り、長めに3回鳴る | ファームウェアの不具合 |
ビープ音が鳴るPCには専門家でなければわからない不具合が発生している可能性もあります。重要なデータを保存している場合、自力で対処せずにデータ復旧業者に相談することをおすすめします。
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(※)データ復旧専門業者とは、自社及び関連会社の製品以外の製品のみを対象に保守及び修理等サービスのうちデータ復旧サービスを専門としてサービス提供している企業のこと。第三者機関による、データ復旧サービスでの売上の調査結果に基づく(算出期間:2007年~2020年)
PCメーカー別のビープ音の意味

次に大手PCメーカーのビープ音について見ていきましょう。自分のパソコンがどのようなトラブルを起こしているのか確認できます。
富士通製PCのビープ音
富士通製のパソコンの場合のビープ音についてです。今回は、富士通の FMV機種を例にしています。
FMV機種のビープ音は「ピッ」「ピッピッ」「ピッピッ」「ピッピッピッ」のように、1回または連続した音の組み合わせにより行われます。
ここではビープ音の回数の組み合わせを、「1-2-2-3」のように表記しています。
富士通製PCのビープ音 | 疑われる原因 |
1-2(1回目のビープ音が長く続きます) | BIOS破損・マザーボードの故障 |
1-1-1-1 1-3-3-1 1-3-3-2 1-3-4-1 1-3-4-3 1-4-1-1 4-3-4-3 |
メモリーのテストエラー |
1-1-1-…. (長めに鳴り続けます) |
グラフィックカードに電源ケーブルが未接続 |
Dell製PCのビープ音
Dell製のパソコンのビープ音についてです。Inspironデスクトップを例に紹介していきます。Dell製品にはDell Diagnostics(診断)プログラムが搭載されています。プログラムを実行することで、より問題の特定が可能です。
Dell製PCのビープ音 | 疑われる原因 |
ビープ音1回 | マザーボードやBIOS ROMの破損 |
ビープ音2回 | メモリ(RAM)の不具合 |
ビープ音3回 | Gate A20エラー チップセットエラー 時刻機構テスト障害 キーボードコントローラの障害 スーパーI/Oチップの障害 など |
ビープ音4回 | メモリ(RAM)の不具合 |
ビープ音5回 | CMOSバッテリーの障害 |
ビープ音6回 | ビデオカード・チップの障害 |
ビープ音7回 | CPUの障害 |
ASUS製PCのビープ音
ASUS製のパソコンのビープ音についてです。
ASUS製PCのビープ音 | 疑われる原因 |
短音1回 | 正常起動 |
長音1回短音2回 | メモリ機能の検出エラー |
長音1回短音3回 | グラフィックメモリーの不具合 |
長音4回 | マザーボード・CPUの不具合 |
これらのビープ音が発生した時は、そもそもPCが故障している可能性が高く、そのまま使用し続ける・自力でエラーを解消しようとすると、最悪の場合データが取り出せなくなる可能性があります。
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よくある質問
いえ、かかりません。当社では初期診断を無料で実施しています。お客様の機器に初期診断を行って初めて正確なデータ復旧の費用がわかりますので、故障状況を確認しお見積りをご提示するまで費用は頂いておりません。
※ご郵送で機器をお預けいただいたお客様のうち、チェック後にデータ復旧を実施しない場合のみ機器の返送費用をご負担頂いておりますのでご了承ください。
機器の状態によって故障の程度が異なりますので、復旧完了までにいただくお時間はお客様の機器お状態によって変動いたします。
弊社は、復旧完了までのスピードも強みの1つで、最短即日復旧・ご依頼の約8割を48時間以内に復旧完了などの実績が多数ございます。ご要望に合わせて柔軟に対応させていただきますので、ぜひご相談ください。
営業時間は以下の通りになっております。
365日24時間、年中無休でお電話でのご相談・復旧作業・ご納品・アフターサービスを行っています。お困りの際は是非ご相談ください。
電話受付:0:00~24:00 (24時間対応)
電話番号:0800-333-6302
来社受付:9:30~21:00
復旧できる可能性がございます。
弊社では他社で復旧不可となった機器から、データ復旧に成功した実績が多数ございます。 他社大手パソコンメーカーや同業他社とのパートナー提携により、パートナー側で直せない案件を数多くご依頼いただいており、様々な症例に対する経験を積んでおりますのでまずはご相談ください。
この記事を書いた人
デジタルデータリカバリー データ復旧エンジニア
累計相談件数46万件以上のデータ復旧サービス「デジタルデータリカバリー」において20年以上データ復旧を行う専門チーム。
HDD、SSD、NAS、USBメモリ、SDカード、スマートフォンなど、あらゆる機器からデータを取り出す国内トップクラスのエンジニアが在籍。その技術力は各方面で高く評価されており、在京キー局による取材実績も多数。2021年に東京都から復旧技術に関する経営革新優秀賞を受賞。