Windowsを使っている最中に突然ブルースクリーンが表示され、
- 「問題が発生したため、PCを再起動する必要があります」
- 「Windowsの準備をしています。コンピューターの電源を切らないでください」
といったメッセージが表示された経験はないでしょうか。一時的なエラーであれば再起動や時間経過で回復することもありますが、何時間経っても画面が切り替わらない、再起動するたびにブルースクリーンが繰り返されるといった状態は、明らかに異常です。
こうした場合、内部で深刻な障害が起きている可能性が高く、適切な対処を行わなければデータ消失やシステム全体の故障につながるおそれがあります。本記事では、ブルースクリーンが発生する代表的な原因と対処法について丁寧に解説します。ぜひ参考にしてください。
目次
ブルースクリーンが表示される原因
ブルースクリーンが表示される原因は次の通りです。
ドライバーの問題
不適切なドライバーや古いバージョンのドライバーは、システムとの互換性に問題を引き起こすことがあります。
特に、以下のようなデバイスに関係するドライバーには注意が必要です。
- グラフィックカード(映像表示)
- ネットワークアダプター(インターネット通信)
- オーディオデバイス(音声出力)
これらはOSと密接に連携して動作しているため、些細な不整合でも致命的なエラーにつながります。
ドライバーの更新後にブルースクリーンが発生した場合は、直前のアップデートが原因の可能性も高く、早急な見直しが必要です。
システムファイルの破損
システムファイルは、Windowsの動作に欠かせない重要な構成要素です。これらのファイルが破損すると、OSが正しく機能しなくなり、エラーとしてブルースクリーンが表示されます。
代表的な原因としては、以下のような状況が挙げられます。
- アプリケーションやOSの強制終了
- 停電やバッテリー切れによる突然のシャットダウン
- Windows Updateの更新中断
- ハードディスクのエラーやセクタ破損
特に再起動を繰り返すような不安定な環境では、システムファイルの破損が蓄積しやすくなるため、注意が必要です。
ウイルス感染
マルウェアやウイルスに感染すると、以下のような動作により、ブルースクリーンの原因となります。
- 内部ファイルやレジストリ設定の書き換え
- セキュリティソフトやシステム保護機能の無効化
- OSの重要プロセスへの侵入・妨害
感染に気づかず放置すると、データの暗号化や外部送信といった二次被害が発生する恐れがあります。
ブルースクリーンが発生した際は、ウイルスチェックも忘れずに行うべき重要な確認項目です。
メモリエラー
メモリ(RAM)は、パソコンの処理において一時的にデータを保存する重要なパーツです。メモリエラーが発生すると、OSが必要なデータを正しく読み込めず、ブルースクリーンの原因となります。
主な原因としては以下が考えられます。
- RAMの不良セクタやチップの物理的な故障
- メモリの抜き差し不良やスロットの接触不良
- 複数のメモリが混在していて規格が合っていない場合
特に、自作PCやパーツ交換を行った直後は、接続ミスや初期不良によるエラーが発生しやすくなります。
正常なパソコンから外したメモリを使って一時的に動作確認を行うことで、不具合箇所の切り分けが可能になります。
電源供給の問題
電源ユニットが劣化したり、供給が不安定になると、システムに必要な電力が不足し、ハードウェア動作に悪影響を及ぼします。
結果として、ブルースクリーンが表示されるケースがあります。
特に以下のような状況では注意が必要です。
- 高負荷な作業(動画編集やゲームなど)中に落ちる
- 起動直後に突然電源が切れる
- タコ足配線や粗悪な電源タップを使用している
このような状況に該当する場合は、まず電源周りの見直しを行い、必要に応じて電源ユニットの交換を検討しましょう。
ハードウェアの故障や不具合
ハードウェアの物理的な故障や初期不良も、ブルースクリーンの代表的な要因です。
以下のようなケースでは、ハードウェアに問題がある可能性があります。
- 新しい部品を取り付けた直後にブルースクリーンが発生
- 古いパーツが長年使用されており、熱や劣化が進行している
- 落下や衝撃によって物理的に破損した可能性がある
特にHDD、SSD、マザーボード、CPU、GPUといった中核パーツが不安定になると、OSの起動そのものが困難になることもあります。
見た目では異常が確認できなくても、内部で不具合が進行している場合もあるため、専門的な診断が必要になるケースも多いです。
ブルースクリーンの原因は複雑。だからこそ「初期診断」が重要です

突然のブルースクリーンに焦って再起動したり、ネットで対処法を検索する方も多いかもしれませんが、その背後には、ハードウェア故障、ドライバー不具合、システムファイル破損、ウイルス感染など、複数の原因が複雑に絡んでいる可能性があります。
特に業務データや重要なファイルを扱っている場合、物理障害を見逃してソフトウェア修復を試みると、データが完全に消失する恐れもあります。
原因に応じた適切な処置を行うためには、専門業者による「初期診断」が欠かせません。
エラーコードだけでは正確な原因は判断できません
ブルースクリーン時に表示されるエラーコードは、あくまで「ヒント」であり、単体では原因特定に不十分です。
- 複数の異なるトラブルが同じエラーコードとして表示される
- ハードとソフトが複合的に絡むケースが多い
- ウイルスや隠れた障害が影響している可能性もある
たとえば「0x0000007E」というエラーコードはドライバー異常とされますが、
実際にはメモリエラーやHDD障害が原因だった事例も少なくありません。
だからこそ、プロによる初期診断で原因を正確に見極めることが必要です。
専門業者では、以下のような設備と技術を駆使して、より深いレベルで障害原因を分析します。
- 診断ソフト:エラーログや状態から原因をピンポイントで分析
- 専用機器:メモリ・HDD・電源などを個別にチェック
- クリーンルーム:物理障害のある機器を安全に扱える環境を完備
無駄な修復作業や追加コストを避け、復旧成功率を高めるには初期診断がカギとなります。
当社では、46万件以上の相談実績(2011年〜)と、15,000種類以上の障害パターンへの対応力を活かし、一部復旧を含む復旧件数割合91.5%(内、完全復旧57.8%。復旧件数割合=データ復旧件数/データ復旧ご依頼件数。2023年10月実績)という高水準の対応を行っています。
初期診断・お見積りは無料、24時間365日受付中。急なトラブルでも安心してご相談いただけます。まずはお気軽にご相談ください。
初期診断・相談・見積まで無料で対応可能
初期診断とは、機器に発生した障害の原因を正確に特定し、復旧の可否や復旧方法を確認する工程です。デジタルデータリカバリーでは、経験豊富な技術者が「初期診断」を行い、内部の部品にダメージを与えることなく問題を見つけます。
データ障害のパターン15,000種類以上もありますが、「ご相談件数46万件超」(算出期間:2011年1月1日~)を持つ当社は、それぞれの障害原因をデータベースから即座に情報を引き出し、原因を正確に特定できる体制を整えています。
ブルースクリーンの主要なエラーメッセージ
ブルースクリーンのエラーメッセージは数多く存在し、それぞれ原因や対処法が異なります。中でも主要な4つを紹介します。
「自動修復」

ブルースクリーンで「自動修復」のエラーが表示された場合、Windowsの自動修復機能でシステムの問題を解決できなかったことを意味します。これは、システムファイルの破損やハードウェアの故障、ソフトウェアの不具合などが原因で、正常に起動できない状態です。
無理に操作すると、機器が完全に破損したり、保存されたデータが消失したりするリスクがあります。データが必要であれば、データ復旧業者に相談することをおすすめします。
「回復」または「Recovery」

「回復」または「Recovery」は、システムの重要なファイルが破損または欠落している場合に表示されます。このメッセージが表示された場合、回復環境からの修復、システムの復元ポイントの使用、またはインストールメディアからの修復インストールを試みましょう。
「問題が発生したため、PCを再起動する必要があります」

「デバイスに問題が発生したため、再起動する必要があります。」は、ハードウェアやソフトウェアの問題が原因で、システムが正しく動作できない場合に表示されます。このメッセージにはエラーコードが含まれており、問題の特定に役立ちます。
「BitLocker」
「BitLocker」とは、HDD/SSDの情報漏えいを防ぐための暗号化機能です。Windows PCでBIOSを変更したり、パスワード不明でログインを試みたりすると、不正アクセスの可能性があると判断され、48桁のBitLocker回復キーの入力が求められます。

回復キーはMicrosoftアカウントや設定時に指定した保存場所にあります。データが必要な場合はデータ復旧業者に相談しましょう。
デジタルデータリカバリーでは、最新の設備と40人以上の専門エンジニアが在籍し、ブルースクリーンやBitLocker解析の相談も受け付けています。年中無休で迅速に対応しますので、ぜひご相談ください。
ブルースクリーンが起きた時の対処法
ブルースクリーンが起きた時に行うべき対処法は次の通りです。
①外付け機器を取り外す
パソコンに外付けデバイス(外付けHDD、USBメモリ、マウス、プリンターなど)を取り付けている場合は、いったんすべて取り外しましょう。
何らかの原因(デバイス干渉など)により、起動エラーを起こしている可能性があります。 この際、電源ケーブルの断線、バッテリーの充電不足もあわせて確認しましょう。
②BIOS(UEFI)設定を見直す・初期化する

パソコンは起動時、Windowsを立ち上げる前に、BIOSからデバイスの動作環境を読み込みますが、もしBIOSの設定に異常があると、パソコンは正常に起動しません。BIOS設定を変更し、Windowsに格納されているHDD/SSDを優先的に起動するように変更することで問題が解決されることがあります。
BIOS設定を変更する手順は次の通りです。
- 起動後「F2キー」を押す。
- 「BIOSセットアップユーティリティ」が起動したら、[←][→]キーで[Boot]に移る。
- 「Boot Device Priority」→「1st Boot Device」に移る。
- Windowsがインストールされているドライブを選択する。
ただし、Windowsがインストールされているドライブが表示されていない場合、そもそもHDD/SSDが認識されていないと考えられます。
③BitLockerキーを入力する
パソコンを暗号化するBitLockerを設定していた場合、BIOSやMTPの変更時やパスワードがわからない状態でストレージにアクセスするとブルースクリーンが表示され、BitLocker回復キーの入力が求められる場合があります。

④パソコンを強制終了して再起動する
ブルースクリーンが表示される原因がパソコン側になく、接続している周辺機器にある場合があります。外付けHDDやUSBメモリなど全ての外付け機器を取り外し、再起動してみましょう。
また、ブルースクリーンが表示されて10分以上再起動しない場合や、再起動をずっと繰り返している場合は、パソコンを強制終了させ、専門の業者まで相談しましょう。
⑥セーフモードで起動する
セーフモードは、OSの機能を限定し、必要最小限のシステム環境でパソコンを起動する機能です。Windowsが正常に起動しない場合、「スタートアップ修復」の失敗画面から起動できます。
軽度の障害が発生した場合、セーフモードで問題を回避して起動することが可能です。しかし、セーフモードでも起動できない場合、致命的な論理障害や物理障害が疑われます。セーフモードを起動する手順は次のとおりです。
- 「詳細オプション」をクリック
- 「オプションの選択」という画面が表示されるので、このまま「トラブルシューティング」に進む
- 「トラブルシューティング」から「詳細オプション」に進む
- 「詳細オプション」から「スタートアップ設定」に進む
- 「スタートアップ設定」から「再起動」に進む
- キーボード上で「4」を選択し「4)セーフモードを有効にする」をクリック
⑦システムの復元を実行する
詳細オプションから「システムの復元」という機能を実行することが可能です

⑧スタートアップ修復を実行する

スタートアップ修復とは、起動トラブルを解決する機能です。Windowsの起動に失敗した直後、スタートアップ修復は全自動で行われますが、詳細オプションから再び行うことも可能です。
ただし、スタートアップ修復は、パソコンに非常に負荷をかけてしまう機能なので、何度も繰り返すことは控えてください。
⑨更新プログラムをアンインストールする

インストールしたソフトに問題がある場合、ブルースクリーンになることがあります。
たとえば、公開後にバグが公表されたWindowsの更新プログラムをインストールすると、パソコンがブルースクリーンに突入するケースが報告されています。
この際、セーフモードで起動後、更新プログラムをアンインストールし、新しいバージョンの更新プログラムをインストールすることで、問題が解決することがあります。
⑩システムファイルチェッカーを実行する
パソコンのシステムに問題が起こっている可能性がある場合、コマンドプロンプトで「システムファイルチェッカー」という機能を使用することで問題が解決する場合があります。システムファイルチェッカーの実行手順は以下です。
- 「スタートボタン」を右クリックし、「Windows PowerShell」を選択しましょう。
- ユーザーアカウント制御画面から「はい」をクリックしましょう。
- 「PowerShellウィンドウ」が表示されたら、コマンド「sfc/scannow」を入力し、Enterを押しましょう。
⑪DISMコマンドを実行する
DISMコマンドとは、Windowsのシステムイメージのエラーを確認して、修復する機能を持ちます。コマンドプロンプトやWindows Power Shell上で実行可能です。DISMコマンドでシステムファイルの修復を行う方法は以下の通りです。
- ブルースクリーンが表示されたら「トラブルシューティング」をクリックする
- 詳細オプションからコマンドプロンプトを開く
- コマンドプロンプトが開いたら「DISM.exe /Online /Cleanup-image /Restorehealth」と入力する
- Enterキーを押してコマンドを実行すると、システムファイルが自動的に復元されるので完了まで待つ
⑫回復ドライブからパソコンを初期化する
論理障害に起因するブルースクリーンは、回復ドライブからWindowsを再インストール(リカバリー)することで、解決できることがあります。回復ドライブとは、USBメモリに、Windowsを初期化するための情報を入れておき、パソコンにトラブルが発生した際に、パソコンを初期状態(工場出荷状態)に戻すものです。注意点として、回復ドライブによる初期化では、内蔵データは、すべて消えてしまいます。
- パソコンの電源ボタンを押し、メーカーロゴが表示されている間に、キーボードの「F8キー」もしくは「F12」キーを数回押す(キーボードなしモデルの場合は、音量調節ボタン「+」と電源スイッチを同時に押す)
- ブートデバイス選択メニューを開く
- 詳細オプションの「ドライブから回復する」をクリックする
- 「ファイルの削除のみ行う」もしくは「ドライブを完全にクリーンアップする」のどちらかを選択する
- 「回復」をクリックする
自力で対応できない場合はデータ復旧の専門業者に相談する
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よくある質問
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電話番号:0800-333-6302
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この記事を書いた人
デジタルデータリカバリー データ復旧エンジニア
累計相談件数46万件以上のデータ復旧サービス「デジタルデータリカバリー」において20年以上データ復旧を行う専門チーム。
HDD、SSD、NAS、USBメモリ、SDカード、スマートフォンなど、あらゆる機器からデータを取り出す国内トップクラスのエンジニアが在籍。その技術力は各方面で高く評価されており、在京キー局による取材実績も多数。2021年に東京都から復旧技術に関する経営革新優秀賞を受賞。