CrystalDiskInfoなどのツールで、ハードディスクやSSDに「S.M.A.R.T.異常」の警告が表示されると、多くの方が不安を感じるはずです。S.M.A.R.T.(Self-Monitoring, Analysis and Reporting Technology)は、ストレージの内部状態を監視する仕組みであり、異常が出た場合は故障の予兆である可能性が高く、早急な対処が求められます。
この記事では、S.M.A.R.T.異常が出たときに取るべき具体的な対処法をすべて丁寧に解説します。
目次
S.M.A.R.T.で異常が出る主な原因
S.M.A.R.T.情報はストレージの状態を数値で監視する重要な仕組みです。異常が表示される原因は多岐にわたりますが、大きく以下の7つに分類されます。
不良セクタ(Bad Sectors)の増加
S.M.A.R.T.異常の中でも特に多いのが、不良セクタの発生です。これはHDDやSSD内で読み書きできない領域が生じる現象で、物理的損傷やファイルシステムの破損などが原因となります。
進行するとファイルが開けなくなったり、OSが起動しなくなることもあり、放置は危険です。特に「代替処理済のセクタ数」や「保留中のセクタ数」に異常が見られた場合は、劣化のサインと考えられます。
こうした兆候に気づいた段階で、専門業者に相談することが重要です。
接続不良・CRCエラー
データ転送時のエラー、特にSATAケーブルやUSBコネクタの不具合によって、CRCエラーが発生し、S.M.A.R.T.異常として検出されます。
また、マザーボードや外付けケース内のSATA/USBコントローラが不調な場合も、誤ったS.M.A.R.T.値が記録されることがあります。
オーバーヒート・温度異常
内部温度が上昇すると、HDDやSSDの動作に悪影響を及ぼします。PCやNASの冷却不足や空調トラブルが原因で、温度警告が出るケースがあります。
長時間の高温稼働は、S.M.A.R.T.値に悪影響を与えるだけでなく、寿命そのものを縮める要因にもなります。
電源問題
不安定な電源供給や電源ユニットの劣化により、ドライブが起動時に必要な電力を得られず、「Spin Retry Count」「Power-Off Retract Count」など異常を記録する場合があります。また、雷サージや停電などの外部要因も突発的な異常記録の原因となります。
モーターやヘッドの物理故障
HDDの場合、ヘッドの摩耗やモーターの故障によって読み取りミスが発生し、「Seek Error Rate」などのS.M.A.R.T.属性に異常が記録されます。
異音(カチカチ音・ガリガリ音)がする場合は、物理障害の可能性が高く、通電を控えましょう。SSDの場合も、フラッシュメモリや制御基板の故障により、異常が検出されることがあります。
書き込み回数・寿命限界(SSD)
SSDのフラッシュメモリには書き換え回数の上限があり、使用時間や書き込み量が一定を超えると劣化します。例えば「Wear Leveling Count」「Media Wearout Indicator」「Total Bytes Written(TBW)」などの項目が閾値に近づくと、「注意」や「異常」が表示され、寿命が近いことを知らせます。
ファームウェアやドライバの問題
一部のHDD/SSDでは、ファームウェアの不具合により、正常でも誤ったS.M.A.R.T.値が表示されることがあります。
また、古いドライバやOS側のバグにより、実際の状態と異なるデータが表示される場合もあります。メーカーの最新ファームウェアやドライバを導入することで解決することもあります。
これらの原因が複合的に関与しているケースも多く見られます。異常を検出した場合はまずデータのバックアップを取り、必要に応じて診断・復旧対応を進めることが重要です。
物理障害の疑いがある場合、クリーンルーム環境が必要

NASに物理的な障害がある場合、「クリーンルーム」と呼ばれる、埃やチリを完全に排除した清潔な環境での分解作業が必須です。これは、わずかな微粒子でもプラッタを傷つけてしまう恐れがあるためであり、一般のご家庭やオフィスでの対処は現実的ではありません。
そのため、異音や無反応といった兆候がある場合は、速やかに使用を中止し、専門業者に相談することが最も確実な対応となります。
デジタルデータリカバリーでは、クラス100のクリーンルーム環境を完備し、物理障害専用のエンジニアチームが復旧を担当しています。これまでに46万件以上の相談実績(2011年1月以降)を積み重ね、一部復旧を含む復旧件数割合91.5%(内、完全復旧57.8%。2023年10月実績)という高い成果を達成しています。
NASのトラブルは、早期対応が復旧のカギを握ります。通電を続けたり、不用意に操作したりする前に、まずは初期診断をご依頼ください。診断とお見積りは無料、24時間365日対応のサポート体制でお待ちしています。
S.M.A.R.T.異常への対処法
異常が表示された場合、まず優先すべきは「データの保護」です。続いて、どの属性に異常が出ているかを把握し、適切な対処を行います。
データのバックアップを最優先で行う
S.M.A.R.T.異常は、「ディスクが近い将来壊れるかもしれない」という重要なサインです。まずは大切なデータを失わないように、すぐにバックアップを取りましょう。
- 外付けHDDやクラウドなど、別のストレージを準備する
- 重要なフォルダから順にデータをコピー
- バックアップ中は他の作業を避け、ディスクへの負荷を軽減
- 完了後、対象ディスクへの書き込みは極力控える
S.M.A.R.T.属性を確認する
異常といっても、原因となる項目によって対処法が異なります。以下の属性を重点的に確認しましょう。
- Reallocated Sectors Count:不良セクタが代替領域に移された回数
- Current Pending Sector:未処理の不良セクタ
- Offline Uncorrectable:修正不能な不良セクタ
- Ultra DMA CRC Error Count:ケーブルや転送エラーの可能性
- Temperature:動作温度(高温は寿命を縮める)
- Spin Retry Count:モーター起動失敗の回数
診断ツールでの軽度修復を試す
一部の論理障害であれば、ツールを使用して修復可能な場合もあります。ただし、状態によっては悪化するリスクもあるため慎重に行う必要があります。
- コマンドプロンプトを「管理者として実行」
chkdsk D: /r
などを入力(Dは対象ドライブ)- 完了後、CrystalDiskInfoでS.M.A.R.T.属性の変化を確認
- HDDScanやHDAT2でスキャンし、リマップや状態変化を把握
- 状況が改善しない・増悪する場合は作業を中止し、次の対処へ
ハードディスクやSSDの交換を検討する
一部のS.M.A.R.T.属性がしきい値を超えている場合は、すでに「故障直前」の状態です。これ以上の使用は避け、早めの交換を検討してください。
- バックアップが完了していることを確認
- 新しいHDDやSSDを用意(容量・接続方式に注意)
- クローンソフト(例:Macrium Reflect)でディスクを複製
- 交換後、正常に起動・データにアクセスできるかを確認
物理障害が疑われる場合は専門業者に相談
異音がする、認識されない、回転音がしないなどの症状があれば、物理障害の可能性が高いです。このような場合は通電を停止し、専門業者に相談することが最善策です。
- 異常音がした場合は、すぐに電源を切る
- 自己診断やソフトによる復旧は行わない
- 無料の初期診断を提供している業者を選ぶ
- 実績(復旧件数、一部復旧含む割合など)を確認
S.M.A.R.T.異常は、「まだ正常に動作しているけれど、近いうちに壊れるかもしれない」という警告です。早期のバックアップと慎重な対応が、データを守るためのカギになります。
当社では、46万件以上の相談実績(期間:2011年1月以降)、官公庁や大手法人を含む1万社以上との取引実績を誇り、一部復旧を含む復旧件数割合91.5%(内、完全復旧57.8%。2023年10月実績)という高い成果を挙げています。
初期診断・お見積もりは無料。24時間365日体制で対応しておりますので、少しでも不安を感じたらお気軽にご相談ください。
自力で対応できない場合はデータ復旧の専門業者に相談する
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初期診断・相談・見積まで無料で対応可能
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よくある質問
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この記事を書いた人
デジタルデータリカバリー データ復旧エンジニア
累計相談件数46万件以上のデータ復旧サービス「デジタルデータリカバリー」において20年以上データ復旧を行う専門チーム。
HDD、SSD、NAS、USBメモリ、SDカード、スマートフォンなど、あらゆる機器からデータを取り出す国内トップクラスのエンジニアが在籍。その技術力は各方面で高く評価されており、在京キー局による取材実績も多数。2021年に東京都から復旧技術に関する経営革新優秀賞を受賞。