外付けHDDやUSBメモリが突然「フォーマットしてください」と表示されたり、ファイルにアクセスできなくなった経験はありませんか?これは、ストレージが「RAWパーティション」状態になったことが原因です。
こうした論理障害は、無料の強力ツール「TestDisk」を使うことで復旧できる可能性があります。この記事では、RAWパーティションの修復における原因と、TestDiskによる安全な復旧手順を詳しくご紹介します。
目次
RAWパーティションになる原因とは?
ストレージがRAW(未フォーマット)として表示されると、中のファイルにアクセスできなくなりますが、これは物理的な故障ではなく、論理的な構造の破損によって起こることが大半です。つまり、ディスク自体は正常でも「どこに何があるか」という情報が壊れてしまっている状態です。
ファイルシステムが破損したため、正常に読み込めない
NTFSやexFATなどのファイルシステムは、読み書きの際に重要な情報を記録しています。この構造が壊れると、OSはディスクを読み取れず、「RAW」と認識してしまいます。だから、突然「フォーマットしてください」と表示されても、すぐに初期化しないことが重要です。
誤操作や不正な取り外しにより、論理構造が壊れた
USB接続のストレージを使用中に、安全な取り外しをせずに抜いてしまうと、記録中の情報が中途半端な状態となり、ファイル構造が破損することがあります。こうした操作ミスが原因でRAWになるケースが多く見られます。その為、取り外す前には必ず「取り出し」操作を実行してください。
ストレージの劣化や長期使用によるエラー
HDDやUSBメモリなどのストレージは、長く使っていると内部のセクターにエラーが起きやすくなります。その結果、パーティション情報やファイルシステムが正常に読み込めなくなり、RAWと表示されることがあります。だから、重要なデータは定期的にバックアップを取っておくことが大切です。
パーティションテーブルが壊れて、OSから認識できなくなった
ストレージの先頭には、どこにどんなパーティションがあるかを示す「パーティションテーブル」があります。これが壊れてしまうと、実際にデータが残っていても、OSは「空のディスク」と認識し、RAWとして扱います。その為、知らないうちに初期化してしまわないよう注意が必要です。
こうした状況では、TestDiskのようなツールを使ってパーティション構造を修復することで、データの復旧が期待できます。ただし、操作を誤ると復旧できるデータを上書きしてしまうリスクがあるため、重要なデータが含まれている場合は、無理な操作を避けることが大切です。
復旧経験がない場合やデータが重要な場合には、早い段階で専門業者に相談することをおすすめします。当社では、パーティション損傷による障害にも対応し、正確な診断と安全な処置によって高い復旧件数割合91.5%を実現しています。
初期診断・相談・見積まで無料で対応可能
初期診断とは、機器に発生した障害の原因を正確に特定し、復旧の可否や復旧方法を確認する工程です。デジタルデータリカバリーでは、経験豊富な技術者が「初期診断」を行い、内部の部品にダメージを与えることなく問題を見つけます。
データ障害のパターン15,000種類以上もありますが、「ご相談件数46万件超」(算出期間:2011年1月1日~)を持つ当社は、それぞれの障害原因をデータベースから即座に情報を引き出し、原因を正確に特定できる体制を整えています。
TestDiskでRAWパーティションを修復する手順
TestDiskは、パーティションテーブルやファイルシステムの構造を解析し、失われた情報を復元するための無料ツールです。以下に、RAW状態になったドライブに対してTestDiskを使用して修復する方法をステップごとに解説します。
クローン作成でデータ保護を行う
万が一操作を誤っても、元のデータを損なわないように、修復前にディスク全体のクローンを作成しておくことが推奨されます。「dd」や「ddrescue」などのツールを使うことで、安全に複製が可能です。
- ターミナルを開き、以下を実行:
sudo ddrescue /dev/sdX /dev/sdY rescue.log
※sdXは元ディスク、sdYはクローン先 - 完了後、TestDiskはクローン側で作業してください。
TestDiskを起動して修復を開始する
TestDiskはコマンドラインで動作するため、基本的な操作に慣れておくとスムーズです。ダウンロード後、適切な実行ファイルを起動します。
- Windows:
testdisk_win.exe
を実行 - Mac/Linux:ターミナルで
./testdisk
を実行 - 「Create」を選んで新しいログを作成
- RAW状態のディスクを選び「Proceed」へ進みます
ディスクとパーティションテーブルを選択する
TestDiskはディスクのパーティション構成を検出するため、ここで適切なパーティションテーブルタイプを選びます。通常は自動検出されますが、以下を参考にしてください。
- Windows PC:Intel(MBR)
- MacやUEFI:EFI GPT
- 選択後、「Analyze」を押して解析へ進みます
パーティション構造をスキャン・修復する
TestDiskの解析機能を使って、失われたパーティション構造を探し、修復可能な状態に戻します。
- 「Quick Search」でパーティションを検索
- 結果が出たら「p」キーでファイル一覧を確認
- 必要に応じて「Deeper Search」で追加探索
- 正しいパーティションを「Primary」などに設定
パーティション情報を書き込み、再起動する
正しいパーティションを選択できたら、最後にパーティション情報を保存し、PCを再起動して修復内容を反映させます。
- 「Write」を選択してパーティション情報を保存
- 「Y」キーで確定
- TestDiskを終了し、PCを再起動
- エクスプローラーなどでドライブが復元されているか確認
自力で対応できない場合はデータ復旧の専門業者に相談する
自力で対応できない場合や、機器が物理的に破損している場合、個人での修復は困難です。重要なデータが含まれている場合、データ復旧専門業者に依頼するのが最も安全です。
データ復旧業者では、問題の根本原因を特定し、安全にデータを回復する最善の方法を提案できます。デジタルデータリカバリーでは、相談から初期診断・お見積りまで24時間365日体制で無料でご案内しています。まずは復旧専門のアドバイザーへ相談することをおすすめします。
デジタルデータリカバリーの強み
デジタルデータリカバリーは、「データ復旧専門業者として14年連続国内売上No.1」の実績を誇る信頼できる業者です。
一部復旧を含む復旧件数の割合は91.5%(内、完全復旧57.8%。復旧件数割合=データ復旧件数/データ復旧ご依頼件数。2023年10月実績)を誇り、これまでに他社で復旧が難しいとされた機器についても、これまでに7,300件以上のご相談をいただいています。諦める前に、大切なデータを取り戻すチャンスをぜひデジタルデータリカバリーにお任せください。
初期診断・相談・見積まで無料で対応可能
初期診断とは、機器に発生した障害の原因を正確に特定し、復旧の可否や復旧方法を確認する工程です。デジタルデータリカバリーでは、経験豊富な技術者が「初期診断」を行い、内部の部品にダメージを与えることなく問題を見つけます。
データ障害のパターン15,000種類以上もありますが、「ご相談件数46万件超」(算出期間:2011年1月1日~)を持つ当社は、それぞれの障害原因をデータベースから即座に情報を引き出し、原因を正確に特定できる体制を整えています。
よくある質問
いえ、かかりません。当社では初期診断を無料で実施しています。お客様の機器に初期診断を行って初めて正確なデータ復旧の費用がわかりますので、故障状況を確認しお見積りをご提示するまで費用は頂いておりません。
※ご郵送で機器をお預けいただいたお客様のうち、チェック後にデータ復旧を実施しない場合のみ機器の返送費用をご負担頂いておりますのでご了承ください。
機器の状態によって故障の程度が異なりますので、復旧完了までにいただくお時間はお客様の機器お状態によって変動いたします。
弊社は、復旧完了までのスピードも強みの1つで、最短即日復旧・ご依頼の約8割を48時間以内に復旧完了などの実績が多数ございます。ご要望に合わせて柔軟に対応させていただきますので、ぜひご相談ください。
営業時間は以下の通りになっております。
365日24時間、年中無休でお電話でのご相談・復旧作業・ご納品・アフターサービスを行っています。お困りの際は是非ご相談ください。
電話受付:0:00~24:00 (24時間対応)
電話番号:0800-333-6302
来社受付:9:30~21:00
復旧できる可能性がございます。
弊社では他社で復旧不可となった機器から、データ復旧に成功した実績が多数ございます。 他社大手パソコンメーカーや同業他社とのパートナー提携により、パートナー側で直せない案件を数多くご依頼いただいており、様々な症例に対する経験を積んでおりますのでまずはご相談ください。
この記事を書いた人
デジタルデータリカバリー データ復旧エンジニア
累計相談件数46万件以上のデータ復旧サービス「デジタルデータリカバリー」において20年以上データ復旧を行う専門チーム。
HDD、SSD、NAS、USBメモリ、SDカード、スマートフォンなど、あらゆる機器からデータを取り出す国内トップクラスのエンジニアが在籍。その技術力は各方面で高く評価されており、在京キー局による取材実績も多数。2021年に東京都から復旧技術に関する経営革新優秀賞を受賞。