Windowsを使用していると、突然「UNMOUNTABLE_BOOT_VOLUME」という青画面エラーに遭遇することがあります。このエラーが発生すると、システムが起動できず、データにアクセスできないため、ユーザーにとっては大きなストレスとなります。
本記事では、このエラーの詳細な原因と対処法について解説します。
目次
「UNMOUNTABLE_BOOT_VOLUME」エラーの原因
このエラーは、Windowsの起動プロセス中にシステムがブートボリュームにアクセスできない場合に発生します。原因は多岐にわたり、ハードウェアやソフトウェアのトラブルが絡むケースもあります。
ファイルシステムの破損
ファイルシステムの不具合が原因で、Windowsがブートボリュームを正常に読み取れなくなる場合があります。これは、誤ったシャットダウンや強制終了などによって発生することが多いです。
ハードドライブの物理的な損傷
HDDやSSDの物理的な損傷は、システムがディスクからデータを読み込めなくなる重大な問題です。こうした損傷は、ディスクの寿命や衝撃によって発生することがあります。
物理的な損傷の修復には、クリーンルームと呼ばれる塵やほこりが完全に除去された環境が必要です。特にハードディスク(HDD)は内部のプラッタが微細な汚染でさえ読み取り不能になるため、一般的な環境での分解は危険です。つまり、物理的な損傷は自力での修復は難しいため、データ復旧業者への相談が推奨されます。
デジタルデータリカバリーは、46万件以上の相談実績(算出期間:2011年1月1日~)を持ち、経験豊富な専門アドバイザーが対応しています。手術室レベルの清潔なクリーンルームや7,000台以上のHDDドナーを活用し、迅速かつ確実なデータ復旧を行います。
24時間365日、電話受付と無料診断を行っておりますので、いつでも安心してご相談ください。相談から初期診断・お見積りまで無料でご案内しています。まずは復旧専門のアドバイザーへ相談することをおすすめします。
不安定なRAMによる障害
RAMの不具合や不安定な接続も、起動エラーの原因となります。メモリが正しく認識されないと、Windowsは正常に起動できません。
MBRやパーティションの破損
MBR(マスターブートレコード)やパーティションテーブルが破損していると、システムが起動できなくなります。これにより、ブートセクタが正しく読み込まれず、エラーが発生します。
ドライバの互換性問題
新しいデバイスドライバがインストールされた直後や、互換性のないドライバがインストールされた場合、ブートボリュームのアクセスに支障をきたすことがあります。
突然の電源障害
停電やバッテリー切れなど、突然の電源障害はファイルシステムの破損を引き起こしやすいです。これにより、次回起動時にエラーが発生する可能性があります。
「UNMOUNTABLE_BOOT_VOLUME」エラーの対処法
次に、このエラーを解消するための具体的な対処法を紹介します。以下の手順を順番に試していくことで、多くの場合エラーを解決できます。
ただし、このエラーの対処には、セーフモードの起動が前提となります。セーフモードでは、不要なプログラムやドライバーを無効にしてWindowsを起動し、問題の特定と解決を容易にします。以下は、セーフモードでWindowsを起動する手順です。
- PCが起動している場合、「Windowsキー + R」を押し、「
msconfig
」と入力してEnter。 - 「システム構成」ウィンドウで、「ブート」タブをクリック。
- 「セーフブート」にチェックを入れ、オプションから「ネットワークなし」または「ネットワークあり」を選択。
- 「OK」をクリックし、PCを再起動。
- 起動時に「セーフモード」でWindowsが立ち上がります。
PCが起動できない場合は、以下の手順を使用します。
- PCの電源を入れた直後、電源ボタンを長押しして強制終了(これを3回繰り返します)。
- 「回復環境(Windows RE)」が起動するので、「トラブルシューティング」 → 「詳細オプション」 → 「スタートアップ設定」を選択。
- 「再起動」をクリックし、一覧から「4:セーフモードを有効にする」を選びます。
セーフモードで起動できない場合、システムに重大な障害が発生している可能性があります。HDD/SSD、RAMの物理故障が疑われる場合は、専門業者に依頼しましょう。
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対処法① PCを再起動する
再起動により、一時的なシステムエラーが解消されることがあります。再起動後もエラーが続く場合は、次の対処法に進みましょう。
対処法② Windowsの自動修復を実行する
Windowsの自動修復機能は、Windowsの「スタートアップ修復」モードから実行され、次のような問題を解決することを目的としています。
- 破損したブートファイルの修復
- システム設定の誤りの調整
- 最近の更新による不具合
自動修復が成功すれば、ユーザーの手を煩わせずに問題を解決できますが、物理的な損傷や重度の論理障害に対しては効果が限定的です。
- PCを再起動し、「詳細オプション」を選択します。
- 「トラブルシューティング」から「スタートアップ修復」を選択します。
- 画面の指示に従い、修復を完了します。
対処法③ MBRとブートセクタを修復する
MBRとブートセクタは、OSの読み込みを開始する重要な部分です。これが破損すると、システムが起動できず、UNMOUNTABLE_BOOT_VOLUMEエラーが表示されます。「bootrec /fixmbr」と「bootrec /fixboot」コマンドを使うことで、MBRやブートセクタを再構築し、この問題の修復を試みることができます。
- Windowsの回復環境(WinRE)にアクセスします。
- 「コマンドプロンプト」を開き、次のコマンドを入力します。
bootrec /fixmbr
bootrec /fixboot
- コマンド実行後、PCを再起動します。
対処法④ chkdskコマンドでディスクを修復する
chkdsk(Check Disk)コマンドは、ディスク上の不良セクタや論理的エラーを修正するためのツールです。ディスクの不具合が原因でUNMOUNTABLE_BOOT_VOLUMEエラーが発生している場合、このコマンドが有効です。
chkdskは、次のような修復が可能です。
- 不良セクタの検出と修復
- 破損したファイルのリンクを再構築
- 読み込みエラーの修復
このコマンドを使用することで、ディスクの物理的損傷以外のトラブルを修正できます。
- 「コマンドプロンプト」を管理者権限で開きます。
- 次のコマンドを入力し、Enterを押します。
chkdsk /r /f
- チェックが完了するまで待ちます。
対処法⑤ システムファイルチェッカー(SFC)を使用する
SFCは、Windowsのシステムファイルと既存のキャッシュを照合し、破損または欠落しているファイルを復元します。このツールは、Windowsの機能や起動プロセスに直接影響を与えるファイルの問題を解決するのに適しています。
- 「コマンドプロンプト」を管理者権限で開きます。
- 次のコマンドを入力します。
sfc /scannow
- 修復プロセスが完了するまで待ちます。
対処法⑥ Windowsを再インストールする
他の対処法で解決できない場合、Windowsの再インストールが必要になるかもしれません。ただし、Windowsを再インストールするときには、ドライブ内の個人データが消去される恐れがあります。再インストールを行う前に、上書きリスクも考慮しておきましょう。
- 別のPCでWindowsのインストールメディアを準備します。
Microsoftの公式サイトから「Windowsインストールツール」をダウンロードし、USBドライブやDVDにインストールファイルを作成します。 - インストールメディアを問題のPCに挿入し、電源を入れます。
- 起動画面で「F12」キーや「DEL」キーを連打し、ブートメニューを開きます。
「USBデバイス」または「DVDドライブ」から起動するよう選択します。 - 「Windowsセットアップ」画面が表示されたら、「カスタム:Windowsのみインストール」を選択します。
- システムがインストールされていたドライブを選び、「フォーマット」オプションを慎重に確認します。
データが残っているパーティションは絶対に削除しないように注意してください。 - インストールが開始されたら、PCが自動で数回再起動します。完了後、初期設定画面に従ってWindowsを設定します。
データのバックアップが取れない場合は復旧業者へ早めに相談することを強く推奨します。
自力で対応できない/確実にデータ復旧を行う場合、データ復旧業者へ相談する
「自力で対応できなかった」あるいは「ハードウェアの物理的な故障」「データが消失するリスク」がある場合、自力での対処は困難です。特に大切なデータがある場合には、無理に操作を続けるのではなく、早急にデータ復旧業者に相談することをおすすめします。
- デバイス自体が物理的に破損している
- PCの内部に異常が発生している
- 重要なデータがあり、データ消失リスクを避けたい
- 他の対処法で解決しない
データ復旧業者では、ハードウェアの物理的な故障や深刻なソフトウェアの問題に対しても、高度な技術でデータを取り出すことが可能です。復旧実績のある業者に依頼することで、安全にデータを取り戻すことができます。
デジタルデータリカバリーでは、経験豊富な技術者が46万件以上の相談経験(算出期間:2011年1月1日~)をもとに「初期診断」を行い、障害原因をデータベースから即座に情報を引き出し、原因を正確に特定できる体制を整えています。
相談から初期診断・お見積りまで24時間365日体制で無料でご案内しています。まずは復旧専門のアドバイザーへ相談することをおすすめします。
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よくある質問
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弊社は、復旧完了までのスピードも強みの1つで、最短即日復旧・ご依頼の約8割を48時間以内に復旧完了などの実績が多数ございます。ご要望に合わせて柔軟に対応させていただきますので、ぜひご相談ください。
営業時間は以下の通りになっております。
365日24時間、年中無休でお電話でのご相談・復旧作業・ご納品・アフターサービスを行っています。お困りの際は是非ご相談ください。
電話受付:0:00~24:00 (24時間対応)
電話番号:0800-333-6302
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復旧できる可能性がございます。
弊社では他社で復旧不可となった機器から、データ復旧に成功した実績が多数ございます。 他社大手パソコンメーカーや同業他社とのパートナー提携により、パートナー側で直せない案件を数多くご依頼いただいており、様々な症例に対する経験を積んでおりますのでまずはご相談ください。
この記事を書いた人
デジタルデータリカバリー データ復旧エンジニア
累計相談件数46万件以上のデータ復旧サービス「デジタルデータリカバリー」において20年以上データ復旧を行う専門チーム。
HDD、SSD、NAS、USBメモリ、SDカード、スマートフォンなど、あらゆる機器からデータを取り出す国内トップクラスのエンジニアが在籍。その技術力は各方面で高く評価されており、在京キー局による取材実績も多数。2021年に東京都から復旧技術に関する経営革新優秀賞を受賞。