Windows 10では、一定の条件下でBitLockerが自動的に有効化される場合があります。この現象は特に「BitLocker自動有効化」機能によるもので、多くのユーザーが困惑しています。本記事では、その原因と解決方法について詳しく解説します。どうしても自力での対応が難しい場合は専門業者に問い合わせることをおすすめします。
目次
BitLockerが自動有効化される条件
以下の条件を満たしている場合、BitLockerが自動的に有効化されることがあります。
Windows 10バージョン v1803以降
Windows 10のバージョンがv1803以降では、BitLockerの自動有効化が導入されました。
TPM(トラステッド プラットフォーム モジュール)の搭載
PCにセキュリティチップ「TPM」が搭載されている場合、BitLockerが自動的に有効化される仕組みが組み込まれています。
セキュアブートが有効
セキュアブートが有効になっている場合、システム保護の一環としてBitLockerが自動有効化されることがあります。
モダンスタンバイ(DMA保護)対応
モダンスタンバイ対応のPCでは、DMA攻撃を防ぐためにBitLockerが有効化される場合があります。
WinRE用領域(250MB以上)の確保
システム回復環境(WinRE)のための領域が確保されている場合、自動有効化が進むことがあります。
BitLockerを無効化する方法
BitLockerが勝手に有効化された場合、以下の手順で無効化が可能です。
設定画面から無効化
Windowsの設定画面を使用してBitLockerを無効化できます。
- 「設定」を開き、「更新とセキュリティ」を選択。
- 「デバイスの暗号化」をクリック。
- 「オフにする」を選択し、プロセスを進めます。
コントロールパネルから無効化
以下の手順でコントロールパネルを利用して無効化します。
- 「コントロールパネル」を開く。
- 「システムとセキュリティ」→「BitLocker ドライブ暗号化」を選択。
- 「BitLockerを無効にする」をクリックし、無効化を開始。
コマンドプロンプトから無効化
コマンドプロンプトを使用して手動で無効化する方法です。
- 「cmd」を検索し、右クリックで「管理者として実行」を選択。
- 以下のコマンドを入力:
manage-bde -off C:
- 処理が完了するまで待ちます。
回復キーの確認方法
BitLockerを無効化する前に、回復キーを確認しておくことをお勧めします。
- 「Microsoftアカウント」にログイン。
- 「デバイス」セクションから、対象デバイスを選択。
- 「回復キー」を確認し、必要に応じてコピーして保存。
注意点
BitLockerが勝手に有効化される現象は、セキュリティ機能の一環として設計されていますが、ユーザーへの周知が不足しています。回復キーの保存やBitLocker設定の確認を習慣化することで、不測の事態を防ぐことが重要です。
また、解除後も定期的にWindowsの設定を確認し、意図しない暗号化を防ぎましょう。
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この記事を書いた人
デジタルデータリカバリー データ復旧エンジニア
累計相談件数46万件以上のデータ復旧サービス「デジタルデータリカバリー」において20年以上データ復旧を行う専門チーム。
HDD、SSD、NAS、USBメモリ、SDカード、スマートフォンなど、あらゆる機器からデータを取り出す国内トップクラスのエンジニアが在籍。その技術力は各方面で高く評価されており、在京キー局による取材実績も多数。2021年に東京都から復旧技術に関する経営革新優秀賞を受賞。