突然、Windows 8のPCが起動しなくなったらどうしますか?「電源を入れても画面が真っ暗なまま」「ロゴが表示されても先に進まない」といったトラブルが発生すると、焦りや不安を感じるものです。
特に、パソコン内の大切なデータが失われる可能性がある場合、慎重かつ迅速な対応が求められます。
本記事では、Windows 8が起動しない原因をわかりやすく解説し、それぞれの状況に応じた具体的な対処法をステップごとに紹介しています。データ消失のリスクを最小限に抑えながら問題を解決できるよう、適切な手順で進めましょう。
目次
Windows 8が起動しない原因
まずは、Windows 8が起動しなくなる可能性がある主な原因について確認しましょう。
電源またはハードウェアの問題
パソコンの電源に異常があると、Windowsが起動しなくなることがあります。電源コードやバッテリーが正常に動作しているか、外付けデバイスが問題を引き起こしていないかを確認しましょう。特に、ノートPCの場合はバッテリーの状態も要チェックです。
システムファイルの破損
Windowsのシステムファイルが破損すると、正常に起動できなくなる可能性があります。システムファイルの破損は、突然のシャットダウンや強制終了によって引き起こされることが多いです。
ウイルスやマルウェア感染
ウイルスやマルウェアに感染していると、起動プロセスが妨害されてしまい、起動エラーが発生することがあります。特に、Windows OSに深刻な影響を与えるマルウェアが存在する場合は、迅速な対応が必要です。
ソフトウェアの競合
特定のアプリやプログラムがWindowsの起動プロセスに悪影響を及ぼすことがあります。インストールしたソフトウェアやドライバが原因で起動できなくなるケースもあるため、競合する可能性のあるソフトを特定しましょう。
BIOSの設定エラー
BIOS設定が誤っている場合、Windowsが正常に起動できないことがあります。特に、BIOS設定を変更した後に問題が発生することが多いです。
ドライバの問題
Windowsの動作には、各種ハードウェアのドライバが正しくインストールされていることが不可欠です。ドライバの不具合や更新の失敗によって、システムが正常に起動しないことがあります。
Windows 8が起動しない場合の対処法
ここからは、Windows 8が起動しない場合の具体的な対処法について、順を追って説明していきます。それぞれの方法を試して、原因を特定し、問題を解決しましょう。
電源やハードウェアの確認
まず最初に、電源や周辺機器の接続状況を確認しましょう。これにより、物理的な接触不良や電力供給の問題が原因であるかを調べられます。
- 電源コードがしっかり差し込まれているか確認します。
- ノートPCの場合は、バッテリーの残量もチェックします。
- 外付けデバイス(USBメモリや外付けHDDなど)をすべて取り外します。
- 電源ボタンを長押ししてリセットし、再度起動を試みます。
セーフモードでの起動
セーフモードを利用して、Windowsの基本的な機能だけで起動できるかを確認します。これにより、インストールされたソフトウェアやドライバの問題を切り分けられます。
- PCの起動時にF8キーを数回押して「詳細ブートオプション」を表示させます。
- 「セーフモード」を選択してEnterキーを押します。
- セーフモードで起動したら、不要なソフトウェアやドライバの問題がないか確認します。
自動修復機能を使用する
Windowsの自動修復機能を使用して、システムエラーを診断・修復します。これにより、システムファイルの破損などの問題を解消できる可能性があります。
- Windowsの「自動修復」メニューが表示されるまで、PCの電源を入れ直します。
- 「トラブルシューティング」を選択し、「詳細オプション」から「自動修復」を選びます。
- システム診断が完了したら、指示に従って修復を実行します。
システムの復元を行う
システムの復元機能を使用して、問題発生前の状態に戻します。これにより、誤って削除されたファイルや設定エラーが原因である場合、解決が期待できます。
- PCを再起動します。
- 「トラブルシューティング」を選択し、「詳細オプション」から「システムの復元」を選択します。
- 復元ポイントを選択し、問題が発生する前の日付に戻します。
- 復元が完了したら、PCを再起動して正常に動作するか確認します。
BIOSの初期化
BIOS設定が誤っている場合、Windowsが正常に起動できないことがあります。BIOSを初期化することで、誤った設定が原因である場合に改善が期待できます。ただし、BIOSの操作には注意が必要です。
- PCの電源を入れ直し、起動時にDeleteキーまたはF2キーを押してBIOS設定画面を開きます(機種によってキーが異なる場合があります)。
- 「デフォルト設定に戻す」オプション(Load Setup DefaultsやReset to Defaultなど)を選択し、設定を初期化します。
- 変更を保存してBIOSを終了し、PCを再起動します。
Windowsの再インストール
上記の方法で解決できない場合は、最終手段としてWindows 8の再インストールを検討しましょう。再インストールを行う際には、データが消失するリスクがあるため、事前にバックアップを取ることを強くおすすめします。また、自力での対応が難しいと感じる場合は、専門家に相談するのも良い選択肢です。
- Windows 8のインストールメディア(USBまたはDVD)をPCに挿入し、再起動します。
- 起動時にF12キーまたはEscキーを押してブートメニューを表示し、インストールメディアから起動します。
- インストール画面が表示されたら「Windowsをインストール」を選択し、画面の指示に従って再インストールを行います。
自力で対応できない場合はデータ復旧の専門業者に相談する
自力で対応できない場合や、機器が物理的に破損している場合、個人での修復は困難です。重要なデータが含まれている場合、データ復旧専門業者に依頼するのが最も安全です。
データ消失のリスクを最小限に抑え、確実にデータを取り出すためには、自己診断や修復を試みず、速やかに専門家に相談することが重要です。専門家は適切な診断ツールと経験を持っており、問題の根本原因を特定し、安全にデータを回復する最善の方法を提案できます。
特に重要なデータが含まれている場合は、データ復旧の専門家に相談することが最も安全で確実な方法です。データ復旧業者では、機器に発生している症状をもとにエンジニアが正確な初期診断を行い、故障原因を特定することが可能です。プロが対応するため、データ復旧に失敗するリスクを抑えることができます。
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この記事を書いた人
デジタルデータリカバリー データ復旧エンジニア
累計相談件数46万件以上のデータ復旧サービス「デジタルデータリカバリー」において20年以上データ復旧を行う専門チーム。
HDD、SSD、NAS、USBメモリ、SDカード、スマートフォンなど、あらゆる機器からデータを取り出す国内トップクラスのエンジニアが在籍。その技術力は各方面で高く評価されており、在京キー局による取材実績も多数。2021年に東京都から復旧技術に関する経営革新優秀賞を受賞。