「HDDが突然つながらない」「カチカチ音がして動かない」「そもそも電源が入らない」——そんなトラブルに、あなたも心当たりはありませんか?
思い出の写真や仕事のファイルなど、大事なデータが入ったHDDが急に使えなくなると、不安になるのは当然です。けれども、あわてずに原因を見極めて、正しい対処をすれば、データが戻ってくる可能性は十分にあります。
この記事では、外付けHDDが使えなくなる理由と、そのときに取るべき対処法をやさしく解説しています。大切なデータを守るために、今のうちにチェックしておきましょう。
目次
外付けHDDが認識しない・動かない…その理由とは?

HDDが認識されない・動かないときは、以下のような原因が考えられます。
- ケーブルや電源の接続不良
- USBポートやPC側の不具合
- BIOS設定やドライバの問題
- ファイルシステムの破損
- HDD内部の物理的故障(モーター停止・異音など)
まずは以下のような「物理的な確認作業」から始めるのがおすすめです。
- 電源ケーブルや接続ケーブルを交換・差し直し
- 別のUSBポート、または別のパソコンで試す
ただし、上記の方法で認識されない場合、内部で深刻な障害が発生している可能性があります。特に以下のような症状がある場合は、物理的な故障の疑いが高まります。
要注意症状とは?
- 電源を入れてもモーター音がしない
- カチカチ・ジーという異音がする
- 突然認識されなくなり、フォーマットを求められる
こうした場合、自己判断で分解や市販ソフトによる復旧を試みるのは危険です。誤った対応により、HDD内部のパーツが損傷し、データが完全に消失するリスクがあります。
だからこそ、物理障害が疑われる段階で、速やかに専門業者へ相談することが重要です。
データを守るための最善策は「正しい初動」

誤った操作を避け、正しく対応すれば、データが取り戻せる可能性は十分にあります。そのためには、早い段階で信頼できるデータ復旧専門業者に相談することが、最も確実です。
当社「デジタルデータリカバリー」では、15,000種類以上の障害パターンを蓄積した独自技術をもとに、あらゆるHDD障害に対応。これまでに46万件以上のご相談実績(2011年~)、一部復旧を含む復旧件数割合91.5%(内、完全復旧57.8%。復旧件数割合=データ復旧件数/データ復旧ご依頼件数。2023年10月実績)という高水準の実績を誇ります。
ご相談から復旧プランのご提案まで、初期診断とお見積りはすべて無料。24時間365日対応しておりますので、まずはお気軽にご相談ください。
初期診断・相談・見積まで無料で対応可能
初期診断とは、機器に発生した障害の原因を正確に特定し、復旧の可否や復旧方法を確認する工程です。デジタルデータリカバリーでは、経験豊富な技術者が「初期診断」を行い、内部の部品にダメージを与えることなく問題を見つけます。
データ障害のパターン15,000種類以上もありますが、「ご相談件数46万件超」(算出期間:2011年1月1日~)を持つ当社は、それぞれの障害原因をデータベースから即座に情報を引き出し、原因を正確に特定できる体制を整えています。
* 内、完全復旧57.8%。復旧件数割合=データ復旧件数/データ復旧ご依頼件数。2023年10月実績
外付けHDDが認識しない主な原因

外付けHDDが認識しない場合、その原因は大きく「パソコン側の問題」と「外付けHDD側の問題」に分けられます。
パソコンに原因があるのか、HDDに原因があるのかを見きわめることで、無理な操作を避けて、大切なデータを守ることにもつながります。
パソコン側の問題
パソコン側の問題として、以下のような原因が考えられます。
パソコンの設定ミスや一時的な不具合であれば、適切な対処をすることで認識できる可能性があります。
ドライバーの不具合
ドライバーは、OSと周辺機器をつなぐ制御ソフトウェアです。外付けHDDの認識には適切なドライバーが必要ですが、古い・削除済みのドライバーでは正常に動作しません。更新や再インストールで改善する可能性があります。
USBポートの故障
USBポートの破損や接触不良、ホコリの蓄積が原因でHDDが認識されないことがあります。別のポートや他のデバイスで動作を確認し、USBポートの問題かを特定しましょう。
電力不足
バスパワー(USB給電)で動作するHDDは、電力不足で認識されないことがあります。セルフパワーのUSBハブや別のポートを試してみましょう。
システム設定の問題
設定によってHDDが認識されない場合があります。
- アクセス権限の制限:セキュリティ設定でHDDへのアクセスがブロックされる
- ドライブ文字の重複:HDDのドライブ名が他のデバイスと競合
設定を見直し、権限を付与したり、ドライブ文字を変更することで解決できる可能性があります。
外付けHDD側の問題
外付けHDD側の問題には、以下のようなケースが考えられます。
これらの問題が原因の場合、自力での復旧は難しく、誤った対処をするとデータが完全に消失する可能性があります。ここでは、具体的な原因を見ていきましょう。
電源やケーブルの接続不良(接触不良、ケーブル断線)
USBケーブルの断線や接触不良、電力供給不足などが原因で、外付けHDDが認識されないことがあります。
論理障害(ファイルシステムの破損、データの損失)

論理障害(ファイルシステムの破損やデータの損失)が発生すると、誤った対応がデータ上書きやさらなる破損を招く恐れがあります。特に「フォーマットしてください」と表示された際に実行すると、データが完全消失し、復旧困難になる可能性があります。
外付けHDDが認識されない原因は多岐にわたり、論理障害だけでなく物理的故障が関係しているケースもあるため、正確な診断で状態を把握し、適切な対処を行うことが重要です。
当社では無料の初期診断を実施し、HDDの状態を詳細に分析。最適な復旧方法をご提案しますので、まずはお気軽にご相談ください。
物理障害(HDDの損傷、モーター故障)

外付けHDDは精密機器のため、落下・水濡れ・長年の使用による摩耗などにより、突然パソコンから認識されなくなることがあります。
特に以下のような症状がある場合は、物理的な障害が発生している可能性が高く、注意が必要です。
- 異音がする(カチカチ・ガリガリ音など)
- 電源を入れても全く反応しない
- 落下や水濡れの形跡がある
このような状態で市販のソフトの使用や通電を繰り返す行為はNGです。内部の磁気ヘッドやプラッタが傷つくと、データ復旧の可能性が大幅に低下してしまいます。大切なデータを守るためには、早めの対応がカギです。違和感を覚えた時点で、まずはご相談ください
外付けHDDをPCが認識しない時の対処法

外付けHDDが認識されない場合の対処法についてご紹介します。失敗しないためにも、焦らずに以下の手順で基本的な対処法を試してみてください。
電源・USB接続を確認する
外付けHDDにランプがある場合は、点灯を確認してください。ランプが点灯していない場合は、電源が供給されていない可能性があります。また、外付けHDDに専用の電源アダプタが必要な場合は、正しく接続されていることを確認する。もし解決しない場合は、他のPCやスマートフォンなど、別の機器で外付けHDDを接続してみてください。別の機器で認識される場合は、元のPCに問題がある場合があります。
デバイスマネージャーを確認する

外付けHDDが起動しており、読み書き音が聞こえる場合は、デバイスドライバー(ハードウェアを制御するソフトウェア)に問題がある可能性があります。この場合、デバイスマネージャーから以下手順で確認できます。
- Windows の場合:デバイスマネージャーを開き、「ディスクドライブ」または「ユニバーサルシリアルバスコントローラ」で外付けHDDが表示されるか確認する。
- Mac の場合:ディスクユーティリティを開き、外付けHDDが表示されているか確認する
この場合、古いドライバーを最新版にアップデートすることで問題が解決する場合があります。ドライバーを最新版にアップデートする方法は以下の通りです。
アクセス権限を変更する
パソコンが外付けHDDを認識できない場合、セキュリティ上の問題でアクセス拒否となっている可能性があります。この場合はアクセス権を変更することで、アクセスできます。
- 該当ドライブを右クリックします。
- プロパティからセキュリティタブをクリックします。
- 「編集」ボタンをクリックします。
- アクセス許可したい項目が「拒否」の場合は、チェックを外します。

(開きたいドライブが「拒否」になっている場合、チェックを外す。)
パーティションを修復する
パーティションとは、HDDやSSDなどのストレージデバイスを論理的に分割した領域のことです。ドライブが急に消えて認識しなくなった場合、パーティションに問題がある可能性があります。
- https://sourceforge.net/projects/testdisk/files/latest/download から、TestDiskをダウンロードします。
- ダウンロードしたファイルを解凍し、OSに合った実行ファイルを起動します。
- 起動画面で、矢印キーを使用して、復元したいHDDを選択します。
- Enterキーを押し、「Analyze」を選択します。
- 分析が完了すると、パーティション構造が表示される。
- 矢印キーを使用して、復元したいパーティションを選択します。
- 「P」キーを押すと、選択したパーティションが「Active」に変更されます。
- 「Quick Search」を選択します。
- クイック検索が完了すると、失われたファイルやフォルダが表示されます。
- 復元したいファイルやフォルダを選択します。
- 「C」キーを押すと、選択したファイルやフォルダが現在のフォルダにコピーされます。
チェックディスク(chkdsk)コマンドで修復する
チェックディスク(chkdsk)とは、Windowsでボリュームのファイルシステム整合性を検証し、論理ファイルシステムのエラーを修正するための機能を指します。
- Win+Rキーを同時に押しファイル名を指定して実行のウィンドウを開きます。
- cmdと入力しコマンドプロンプトを起動します。
- 「chkdsk d/f」と入力し、Enterで実行します。
ただし、いつまでもコマンド修復が終わらない場合、「不良セクタと呼ばれるHDD上のエラー領域が増えている」など、より重度の障害が起きている可能性があります。自力で対処することで、状態が悪化する恐れがあります。もしデータが必要なときは、データ復旧の専門の業者に対応を依頼することをおすすめします。
レジストリ(Windowsの設定)を復元する
レジストリは、Windowsの設定情報が保存されているデータベースです。レジストリが破損すると、HDDを含む各種デバイスが認識されないなどの問題が発生することがあります。この場合は、「システム復元」でレジストリを復元できる可能性があります。
- まず検索ボックスに「復元ポイント」と打ち込みます。
- 表示されたプロパティから「システムの保護」→「システムの復元」→「次へ」と進みます。
- 復元ポイントを一覧から選択後、「次へ」→「完了」に進みましょう。

記事を動画でご覧になりたい方はこちらの動画を参考にしてください。