NASに搭載されたSSDは、効率的なストレージとして活用されますが、その寿命や故障リスクを正しく理解し、適切に対処することが重要です。この記事では、SSDの寿命に影響する要因、故障の原因、そして対処法について詳しく解説します。
目次
NASに搭載されたSSDの寿命
SSDの寿命は一般的に5〜10年とされていますが、使用環境や負荷によって大きく変動します。寿命に影響を与える主な要因は次の通りです。
書き込み回数
SSDはフラッシュメモリを使ってデータを保存していますが、このメモリセルにはデータを書き込める回数(書き込み寿命)が決まっています。書き込み寿命は「TBW(Total Bytes Written)」や「DWPD(Drive Writes Per Day)」といった数値で示され、これを超えると書き込みができなくなり、データ読み出しにも影響が出る場合があります。
空き容量の不足
SSDの空き容量が少なくなると、ガベージコレクション(不要データの整理)やウェアレベリング(メモリセルの均等な使用)が頻繁に行われるようになります。
これらの作業はSSDの寿命を延ばすために重要なプロセスですが、書き込みや消去が増えることでメモリセルへの負担が増え、寿命を縮める原因になることがあります。
使用環境(温度・湿度)
高温や高湿度の環境はSSDの劣化を早めます。高温ではフラッシュメモリの絶縁層が劣化し、電子が漏れてデータ保持が不安定になります。また、SSD内部のコントローラーや回路が過熱し、誤作動や早期故障を引き起こすこともあります。
通気性を確保し、冷却ファンを活用することで、過熱を防ぎSSDの寿命を延ばせます。
負荷の集中
NAS環境では複数のユーザーやアプリケーションからアクセスされるため、特定のSSDに負荷が集中すると寿命が短くなる可能性があります。
いずれにせよ、これらの原因が考えられる場合、誤った操作を行うとデータが失われるリスクがあります。
そのため、データ復旧が必要な場合は、以下の対応を強くお勧めします。
- 早期に「データ復旧専門業者」に相談し、正確な診断を受ける。
- 安全な環境でバックアップを取得し、必要に応じてデータを他のストレージに移行する。
- 交換が必要と判断された場合、新しいSSDへの移行計画を立てる。
これらの対応を行うことで、SSDの故障リスクを軽減し、重要なデータを安全に保護することができます。
ただし技術力のない業者に依頼するリスクは高く、技術力と実績を基準にするべきです。
当社は、46万件以上の相談実績(算出期間:2011年1月1日~)を持ち、経験豊富な専門アドバイザーが対応しています。また24時間365日、電話受付と無料診断を行っておりますので、いつでも安心してご相談ください。相談から初期診断・お見積りまで無料でご案内しておりますので、まずは復旧専門のアドバイザーへ相談することをおすすめします。
SSD故障時の対処法と予防策
SSDが故障した場合、自力での修復が難しいケースが多いです。特に物理的な故障や重大な論理障害が発生した場合、誤った操作でさらに状況を悪化させる可能性があります。以下の対策を実施し、予防策を講じることで、SSDの寿命を延ばし、故障リスクを軽減できます。
定期的なバックアップ
バックアップは最も基本的で重要な予防策です。SSDが突然故障した場合でも、バックアップがあればデータを失うリスクを最小限に抑えられます。外部ストレージやクラウドサービスを活用し、定期的に重要なデータを複製しておくことが推奨されます。
注意: データ復旧ソフトはすべての状況で効果を保証するものではありません。特に物理的な故障が発生している場合、自力での復旧は非常に困難です。専門業者に相談することを検討してください。
使用環境の管理
SSDは高温や湿度に弱いため、適切な環境管理が重要です。適切な冷却と通気性を確保し、湿気が多い環境や極端な温度変化を避けるようにしてください。また、NASや外付けSSDを使用する場合、振動の少ない場所に設置することで寿命を延ばすことができます。
TBWやDWPDの確認
SSDの寿命を把握するためには、TBW(Total Bytes Written)やDWPD(Drive Writes Per Day)といった指標を定期的に確認することが重要です。これらはSSDが耐えられる書き込み量を示しており、過剰な負荷を回避するための目安になります。
SSDの使用状況を監視できるソフトウェア(例: Samsung Magician、Crucial Storage Executiveなど)を利用し、負荷を分散する運用を行いましょう。
データ復旧ソフトの使用
SSDの論理障害(ファイルシステムの破損や誤削除)が原因の場合、データ復旧ソフトが役立つ場合があります。ただし、データ復旧ソフトは物理的な故障には対応できません。また、使用前にSSDに新たなデータを書き込むと、復元の成功率が下がる可能性があるため、速やかに対応することが重要です。
SSDの交換計画
SSDは消耗品であり、寿命を迎える前に交換することが推奨されます。定期的なモニタリングを行い、寿命が近づいている場合は事前に新しいSSDを準備し、データを移行しておくことが重要です。これにより、突然の故障による業務や作業の中断を防ぐことができます。
ただし、SSD故障時の対応は、原因や状態によって適切な対策が異なります。特に物理的な故障や重大な論理障害が発生した場合、自力での対応は難しく、データ復旧業者に依頼することが最も安全です。予防策として、バックアップを徹底し、環境管理を適切に行うことが、SSDの寿命を延ばし、データ消失リスクを軽減する鍵となります。
自力で対応できない場合はデータ復旧の専門業者に相談する
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よくある質問
いえ、かかりません。当社では初期診断を無料で実施しています。お客様の機器に初期診断を行って初めて正確なデータ復旧の費用がわかりますので、故障状況を確認しお見積りをご提示するまで費用は頂いておりません。
※ご郵送で機器をお預けいただいたお客様のうち、チェック後にデータ復旧を実施しない場合のみ機器の返送費用をご負担頂いておりますのでご了承ください。
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この記事を書いた人
デジタルデータリカバリー データ復旧エンジニア
累計相談件数46万件以上のデータ復旧サービス「デジタルデータリカバリー」において20年以上データ復旧を行う専門チーム。
HDD、SSD、NAS、USBメモリ、SDカード、スマートフォンなど、あらゆる機器からデータを取り出す国内トップクラスのエンジニアが在籍。その技術力は各方面で高く評価されており、在京キー局による取材実績も多数。2021年に東京都から復旧技術に関する経営革新優秀賞を受賞。