SSDは高速で信頼性が高い記憶媒体ですが、システムの不安定さやファイル破損が発生した場合にはチェックディスク(CHKDSK)の実行が有効な手段となることがあります。本記事では、SSDに対するCHKDSKの実行方法と、SSD特有の特性を踏まえた注意点について解説します。
目次
CHKDSKをSSDで実行する際のポイント
SSDは従来のHDDとは異なるため、CHKDSKの実行頻度やタイミングには注意が必要です。以下のポイントを押さえて、安全かつ効果的にチェックディスクを実行しましょう。
安全性と頻度の注意
SSDでのCHKDSK実行は基本的に安全ですが、頻繁な実行は避けるべきです。SSDの書き込み寿命に影響を与える可能性があるため、必要な場合のみ実行するようにしましょう。
CHKDSKの実行方法
CHKDSKはエクスプローラーやコマンドプロンプトから実行できます。以下にそれぞれの手順を示します。
- エクスプローラーを開く。
- 対象のドライブを右クリックし、「プロパティ」を選択する。
- 「ツール」タブをクリックし、「チェック」を選択する。
- 「ドライブのスキャン」をクリックしてスキャンを開始する。
- 管理者権限でコマンドプロンプトを開く。
- 以下のコマンドを入力する:
chkdsk C: /f
(※Cは対象ドライブのレター) - 実行後、必要に応じて再起動し、修復を完了する。
実行における注意点
SSDには高度なウェアレベリング技術やエラーチェック機能が備わっており、HDDに比べて自己管理能力が高いです。そのため、定期的なCHKDSKの実行は推奨されません。システムの不安定さやエラーメッセージが表示された場合に限り、必要に応じて実行するのが良いでしょう。
代替の診断ツールの使用
CHKDSKの代わりに、SSD専用の診断ツールを使用する方が効果的な場合があります。以下は代表的なツールの例です。
- MiniTool Partition Wizard:SSDの状態やパーティションを管理できるツール。
- CrystalDiskInfo:SSDの健康状態を確認するためのモニタリングツール。
- メーカー提供の専用ツール:例として、Samsung MagicianやWD SSD Dashboardなど。
実行すべきタイミング
CHKDSKの実行は、以下の状況でのみ推奨されます。
- システムが不安定で頻繁にフリーズする場合。
- ファイルの破損やアクセスエラーが発生した場合。
- ソフトウェアのエラーでデータ損失の危険があると判断された場合。
CHKDSK実行時のトラブルとその対策
CHKDSKの実行後に問題が解決しない場合や、SSDに異常がある場合は、物理的な損傷が原因の可能性もあります。その際は以下の対応を検討してください。
メーカーサポートに相談する
SSDに問題が見つかった場合は、メーカーの公式サポートに連絡し、保証の対象か確認してください。ただしメーカーサポートのサービスはSSDをまた使えるようにする修理であり、部品の交換などによってデータは消失する可能性があります。重要なデータが保存されている場合はデータ復旧業者への依頼をおすすめします。
データ復旧業者に依頼する
物理的な損傷が疑われる場合、データ復旧業者に依頼することで、データを救出できる可能性があります。特に、バックアップがない重要なデータがある場合は早めの相談が推奨されます。
SSDのデータ復旧は、HDDとは違い高度な技術が必要です。
例えばフラッシュメモリを使うSSDでは「ウェアレベリング」で書き込み場所が変わり、TRIMコマンドで削除データが即消去されます。さらに、メーカー独自のコントローラーや暗号化が復旧を難しくしており、これに対応するためには特定の解析ツールが必要です。
技術力のない業者に依頼するリスクは高く、物理的にメモリチップを傷つけてしまう可能性もあります。業者を選ぶ際は、料金の安さではなく、技術力と実績を基準にするべきです。
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よくある質問
いえ、かかりません。当社では初期診断を無料で実施しています。お客様の機器に初期診断を行って初めて正確なデータ復旧の費用がわかりますので、故障状況を確認しお見積りをご提示するまで費用は頂いておりません。
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営業時間は以下の通りになっております。
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この記事を書いた人
デジタルデータリカバリー データ復旧エンジニア
累計相談件数46万件以上のデータ復旧サービス「デジタルデータリカバリー」において20年以上データ復旧を行う専門チーム。
HDD、SSD、NAS、USBメモリ、SDカード、スマートフォンなど、あらゆる機器からデータを取り出す国内トップクラスのエンジニアが在籍。その技術力は各方面で高く評価されており、在京キー局による取材実績も多数。2021年に東京都から復旧技術に関する経営革新優秀賞を受賞。