SSD（ソリッドステートドライブ）は、HDDに比べて耐久性が高く高速なストレージです。しかし、SSDも使用に伴って経年劣化し、特に書き込み回数の制限によって徐々に劣化していきます。SSDの状態を定期的に診断し、故障の兆候を早期に発見することが、データ保護のためには重要です。

ここでは、SSDの健康状態をチェックし、故障を未然に防ぐための具体的な手順を詳しく説明します。

SSDの故障でよくある症状

SSDの故障は突然起こることが多いですが、以下の兆候が現れることもあります。これらの兆候を早期に認識し、対処することでデータ損失を防ぐことが可能です。

読み書き速度の低下

SSDの寿命が近づくと読み書き速度が低下することが多く、アプリやOSの動作が遅くなることがあります。

エラーメッセージや警告通知

ファイルの読み込みや保存時にエラーが頻発する場合、内部のメモリセルに問題が発生している可能性があり、すぐにバックアップを取るべきです。

異常な発熱

SSDの温度が通常よりも高い状態が続くと、故障のリスクが高まります。高温が続く場合は冷却システムを改善するか、SSDの交換を検討してください。

S.M.A.R.T.情報の確認

CrystalDiskInfoは、S.M.A.R.T.情報（SSDの内部状態を監視する技術）を可視化する無料ツールで、SSDの健康状態を簡単に確認できます。異常があると警告を出し、以下の診断項目を把握することができます。

• 総書き込み量（TBW）と書き込み回数:
  SSDの寿命は書き込み回数に依存します。TBW（Total Bytes Written）が増えるにつれてSSDの劣化が進むため、総書き込み量を把握し交換のタイミングを判断するのに役立ちます。
• リードエラー（読み取りエラー）
  読み取りエラーが増加すると、データの整合性に問題が生じている可能性があります。フラッシュメモリセルが摩耗すると読み取りエラーが増えることが多く、早期にチェックすることが重要です。
• 書き込みエラー
  書き込みエラーは、フラッシュメモリセルの劣化によって発生します。SSDは書き込み回数に制限があり、書き込みエラーが増えることでセルの寿命が近づいているサインと判断できます。
• 電源投入回数と通電時間
  SSDの通電時間や電源投入回数が多いと、内部メモリセルの消耗が進み、故障リスクが高まります。通電時間が数万時間に達すると注意が必要です。
• 代替セクタ数
  不良なメモリセルが発生した場合、代替セクタに自動で切り替わります。この数が増えると、メモリセルが摩耗し寿命が近い可能性があります。

これらの指標を定期的に確認することで、SSDの健康状態を把握し、必要に応じて早めに交換する判断が可能です。

もしSSDが物理的に故障している場合や、CrystalDiskInfoでのSSD診断で警告が続いている場合には、メーカーのサポートやデータ復旧の専門業者に相談することが最善です。

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自力で対応できない場合はデータ復旧の専門業者に相談する

自力で対応できない場合や、機器が物理的に破損している場合、個人での修復は困難です。重要なデータが含まれている場合、データ復旧専門業者に依頼するのが最も安全です。

データ消失のリスクを最小限に抑え、確実にデータを取り出すためには、自己診断や修復を試みず、速やかに専門家に相談することが重要です。専門家は適切な診断ツールと経験を持っており、問題の根本原因を特定し、安全にデータを回復する最善の方法を提案できます。

特に重要なデータが含まれている場合は、データ復旧の専門家に相談することが最も安全で確実な方法です。データ復旧業者では、機器に発生している症状をもとにエンジニアが正確な初期診断を行い、故障原因を特定することが可能です。プロが対応するため、データ復旧に失敗するリスクを抑えることができます。

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