近年、多くの家庭や企業でSSDが主流となり、その高速性や静音性からHDDに代わる記憶装置として注目されています。
しかし、SSDの特性上、データが消失した際の復旧は非常に難しいことをご存じでしょうか?突然のトラブルで大切なデータを失う可能性に備えるためにも、SSDの仕組みや復旧の難しさを知り、適切な対処法を理解することが重要です。
本記事では、SSDでデータが失われる原因を詳しく解説しつつ、初心者でも試せる具体的な対策を紹介します。復旧業者に頼るべき場合のポイントや予防策についても触れていくので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
SSDのデータ復旧が難しい理由
SSDには、HDDとは異なる特殊な構造や機能があります。これがデータ復旧を難しくしている原因です。以下に主な理由を挙げ、それぞれ詳しく解説します。
データ保存方法の特殊性
SSDでは、データがフラッシュメモリセルに保存されます。HDDのようなセクター構造とは異なり、上書きや削除の際にデータが完全消去される仕組みです。これにより、削除されたデータの復元が非常に困難になります。
TRIM機能の影響
TRIM機能は、削除されたデータのブロックを即座に消去することでSSDの性能を維持します。しかし、TRIMによってデータが物理的に消去されるため、復旧ソフトウェアによる回収はほぼ不可能になります。
ウェアレベリングによる複雑化
ウェアレベリング機能は、SSDの寿命を延ばすためにデータの書き込み回数を均等化します。その結果、データの物理的な位置が頻繁に変化し、データ復旧の難易度が上がります。
暗号化の難易度
多くのSSDは、内蔵の暗号化機能を備えています。この暗号化により、データの保護が強化されますが、暗号キーが失われた場合、復旧作業はさらに難しくなります。
物理的障害による困難
SSDの基板やコントローラーが故障した場合、専門的な機器と技術がなければ復旧は不可能です。このような物理的障害は、自己修理では対応できないケースがほとんどです。
ユーザー操作によるリスク
誤った操作やSSDの分解は、データを永久に失うリスクを高めます。特に、自己修理を試みることで状況を悪化させるケースが少なくありません。
SSDデータ消失時の対処法
SSDのデータ復旧を成功させるためには、適切な対処が不可欠です。以下に、具体的な対処法を分かりやすくまとめました。
TRIM機能を無効化する
TRIM機能を一時的に無効化することで、データ消去を防ぐ可能性があります。以下に手順を示します。
- Windowsの「コマンドプロンプト」を管理者権限で開きます。
- 「fsutil behavior set DisableDeleteNotify 1」を入力してEnterを押します。
- TRIMが無効化されたことを確認します。
データ復旧ソフトを使用する
データ復旧ソフトを利用することで、一部のデータを取り戻せる可能性があります。
- 信頼性の高いデータ復旧ソフトをインストールします。
- 消失したデータが保存されていたドライブを選択します。
- スキャンを実行し、復元可能なデータを選んで保存します。
物理的な問題の確認
SSD自体に物理的な問題がある場合は、自己対応では限界があります。
- SSDの接続状態を確認します。
- 別のパソコンに接続して動作を確認します。
- 改善しない場合は専門業者に依頼します。
専門業者への相談
物理的な故障や深刻なデータ消失の場合、専門業者の力を借りることが最も確実です。
- 信頼できるデータ復旧業者を選びます。
- SSDを慎重に梱包し、業者に送付します。
- 業者からの診断結果を待ち、復旧作業を依頼します。
定期的なバックアップの推奨
データ消失のリスクを減らすためには、定期的なバックアップが不可欠です。クラウドや外付けHDDを活用しましょう。
信頼できる業者の選択
データ復旧業者を選ぶ際は、口コミや実績を確認して信頼性の高いところを選びましょう。
SSDのデータ復旧は非常に難易度が高いですが、適切な対処法を取れば復旧の可能性を高めることができます。普段からのバックアップの重要性も忘れないようにしましょう。
自力で対応できない場合はデータ復旧の専門業者に相談する
自力で対応できない場合や、機器が物理的に破損している場合、個人での修復は困難です。重要なデータが含まれている場合、データ復旧専門業者に依頼するのが最も安全です。
データ消失のリスクを最小限に抑え、確実にデータを取り出すためには、自己診断や修復を試みず、速やかに専門家に相談することが重要です。専門家は適切な診断ツールと経験を持っており、問題の根本原因を特定し、安全にデータを回復する最善の方法を提案できます。
特に重要なデータが含まれている場合は、データ復旧の専門家に相談することが最も安全で確実な方法です。データ復旧業者では、機器に発生している症状をもとにエンジニアが正確な初期診断を行い、故障原因を特定することが可能です。プロが対応するため、データ復旧に失敗するリスクを抑えることができます。
デジタルデータリカバリーでは、相談から初期診断・お見積りまで24時間365日体制で無料でご案内しています。まずは復旧専門のアドバイザーへ相談することをおすすめします。
官公庁、国立大学法人、上場企業
多くのお客様にご利用いただきました
※ 掲載の許可を得た法人様の一部を紹介させていただいております。
よくある質問
いえ、かかりません。当社では初期診断を無料で実施しています。お客様の機器に初期診断を行って初めて正確なデータ復旧の費用がわかりますので、故障状況を確認しお見積りをご提示するまで費用は頂いておりません。
※ご郵送で機器をお預けいただいたお客様のうち、チェック後にデータ復旧を実施しない場合のみ機器の返送費用をご負担頂いておりますのでご了承ください。
機器の状態によって故障の程度が異なりますので、復旧完了までにいただくお時間はお客様の機器お状態によって変動いたします。
弊社は、復旧完了までのスピードも強みの1つで、最短即日復旧・ご依頼の約8割を48時間以内に復旧完了などの実績が多数ございます。ご要望に合わせて柔軟に対応させていただきますので、ぜひご相談ください。
営業時間は以下の通りになっております。
365日24時間、年中無休でお電話でのご相談・復旧作業・ご納品・アフターサービスを行っています。お困りの際は是非ご相談ください。
電話受付:0:00~24:00 (24時間対応)
電話番号:0800-333-6302
来社受付:9:30~21:00
復旧できる可能性がございます。
弊社では他社で復旧不可となった機器から、データ復旧に成功した実績が多数ございます。 他社大手パソコンメーカーや同業他社とのパートナー提携により、パートナー側で直せない案件を数多くご依頼いただいており、様々な症例に対する経験を積んでおりますのでまずはご相談ください。
この記事を書いた人
デジタルデータリカバリー データ復旧エンジニア
累計相談件数46万件以上のデータ復旧サービス「デジタルデータリカバリー」において20年以上データ復旧を行う専門チーム。
HDD、SSD、NAS、USBメモリ、SDカード、スマートフォンなど、あらゆる機器からデータを取り出す国内トップクラスのエンジニアが在籍。その技術力は各方面で高く評価されており、在京キー局による取材実績も多数。2021年に東京都から復旧技術に関する経営革新優秀賞を受賞。