SSDのフォーマット形式は、ストレージの性能や互換性に大きな影響を与えます。この記事では、SSDで使用される代表的なフォーマット形式の特徴を紹介し、使用環境に応じた最適な選び方を解説します。
目次
SSDのフォーマット形式を選ぶコツ
SSDのフォーマット形式は、使用環境や目的に応じて慎重に選ぶ必要があります。Apple製品であればAPFS、Windows環境ではNTFS、クロスプラットフォーム利用ではexFATを選択するのが基本です。また、古いデバイスでの利用にはFAT32が適しています。
フォーマットを変更する際は必ずバックアップを取り、セキュリティとパフォーマンスのバランスを考慮することが重要です。適切なフォーマットを選択することで、SSDの性能を最大限に引き出し、データの安全性を確保しましょう。
SSDで使用される主なフォーマット形式
SSDに使用される代表的なフォーマット形式には、以下の種類があります。
APFS (Apple File System)
APFSはAppleが開発したファイルシステムで、Apple製品に最適化されています。
- 耐障害性とセキュリティが優れている
- スナップショット機能により、データの復元が容易
- macOS Sierra 10.12以降で使用可能
NTFS (New Technology File System)
NTFSはWindows専用のフォーマット形式で、Windows環境での使用に最適です。
- 耐障害性とセキュリティが高い
- スナップショット機能あり
- Windows専用ファイルシステム
exFAT (Extended File Allocation Table)
exFATはWindowsとMacの両方で使えるフォーマットで、クロスプラットフォームでの利用に適しています。
- MacとWindowsの両方で読み書き可能
- 大容量ファイルの扱いが可能
- 耐障害性はAPFSやNTFSより劣る
FAT32 (File Allocation Table 32-bit)
FAT32は古い機器との互換性が高く、特にPS3などの古いデバイスで使用されますが、制限もあります。
- 4GB以上のファイルを扱えない
- 耐障害性が低い
HFS+ (Hierarchical File System Plus)
HFS+は、APFS以前のApple製品向けのファイルシステムです。最新のApple製品ではAPFSが推奨されていますが、古いMacでは依然としてHFS+が使われることもあります。
使用環境別のおすすめフォーマット形式
使用目的や環境によって、適切なフォーマット形式は異なります。以下に、環境ごとに最適なフォーマット形式を紹介します。
Apple製品のみで使用する場合
Apple製品でのみSSDを使用する場合、APFSを選択するのが最適です。APFSは、Apple製品との互換性が高く、スナップショット機能などの高度な機能を提供します。
Windowsのみで使用する場合
Windows環境でSSDを使用する場合は、NTFSが最適です。NTFSはWindows専用に最適化されており、データの安全性を確保します。
クロスプラットフォームで使用する場合
MacとWindowsの両方で使用する場合、exFATを選択するのがベストです。exFATは、両OS間でのデータのやり取りを容易にし、大容量ファイルにも対応しています。
古い機器との互換性が必要な場合
PS3などの古い機器で使用する場合、FAT32が必要になることがあります。ただし、FAT32は4GB以上のファイルを扱えないなどの制約があります。
間違ってSSDをフォーマットした場合は、データ復旧の専門業者に相談する
SSDを誤ってフォーマットしてしまうと、保存されていたデータが一見すべて消えたように見えますが、実際にはデータ自体が完全に消去されているわけではありません。
ただし、SSDの特性上、HDDと異なり「TRIM」機能によってデータの上書き処理が自動的に進むため、復旧の難易度が非常に高まります。このため、自力でのデータ復旧には限界があります。市販の復元ソフトでは、TRIMが働いたSSDからのデータ回収は難しく、誤った操作によってデータの上書きを加速させるリスクもあります。
そのためSSDを誤ってフォーマットした場合は、できるだけ早く専門のデータ復旧業者に相談することが重要です。 業者はSSDの内部構造を理解し、特殊なツールや技術を使ってデータを復旧します。また作業中のデータ破損を防ぐため、安全な手順で復旧を進めます。