SSDを完全フォーマットすることで、ドライブ上の全データを削除し、システムを初期状態に戻すことが可能です。しかし、SSDの特性に応じた適切なフォーマット手順を理解しないと、寿命の短縮やパフォーマンスの低下につながる可能性があります。また、フォーマットに伴うデータ消失のリスクも存在するため、慎重な判断が必要です。万が一のトラブルに備え、事前のバックアップや専門業者のサポートを検討することを強く推奨します。
目次
SSDの完全フォーマットを行うべきケース
SSDを完全フォーマットする理由はさまざまですが、特に以下のような状況で実行するのが効果的です。
システムのリセットや再インストールを行う場合
オペレーティングシステムの再インストール前に、完全フォーマットを実行することで、古いデータや不要なプログラムの影響を排除し、クリーンな状態からセットアップできます。
データを完全に消去したい場合
個人情報や機密データが保存されたSSDを第三者に譲渡する場合、完全フォーマットによるデータの復元防止が求められます。
SSDのパフォーマンスが低下した場合
SSDの長期間使用により、断片化やゴミファイルが蓄積すると、パフォーマンスの低下が起こることがあります。この場合、完全フォーマットが効果的です。
SSDの完全フォーマット方法
SSDを正しく完全フォーマットするためには、適切な手順を踏むことが重要です。ここでは、Windowsの標準機能やコマンドプロンプト、専用ツールを用いた方法を紹介します。
Windowsのディスク管理ツールを使用する
Windowsのディスク管理ツールを用いてフォーマットをする手順を紹介します。
- 「スタートメニュー」を右クリックし、「ディスクの管理」を開く。
- フォーマットしたいSSDを右クリックし、「フォーマット」を選択する。
- ファイルシステム(例:NTFS)を選び、「完全フォーマット」を選択する。
- フォーマットが完了するまで待つ。
コマンドプロンプトでフォーマットする
コマンドプロンプトを用いてフォーマットする手順を紹介します。
- 「スタートメニュー」に「cmd」と入力し、管理者権限でコマンドプロンプトを開く。
- 以下のコマンドを入力する:
format C: /fs:NTFS /p:1
(※Cはフォーマットするドライブのレター) - 確認メッセージが表示されたら「Y」を入力して進める。
- フォーマットが完了するまで待つ。
SSD専用ツールを使用する
SSDメーカーが提供する専用ツールを使用することで、より安全かつ効率的なフォーマットが可能です。
- Samsung Magician:Samsung SSDの性能管理と完全フォーマット。
- WD SSD Dashboard:WD製SSDのモニタリングとフォーマット。
- SanDisk SSD Toolkit:SanDisk SSDの最適化と完全消去。
SSDの完全フォーマットを実行する際の注意点
SSDを完全フォーマットする際には、以下の点に注意することで、トラブルのリスクを軽減できます。
頻繁なフォーマットは避ける
SSDの完全フォーマットは一時的な解決策として有効ですが、頻繁に実行するとSSDの寿命に影響を与える可能性があります。必要な場合にのみ実行しましょう。
重要なデータのバックアップを取る
フォーマットを実行する前に、重要なデータは必ず外部ストレージにバックアップしておきましょう。一度削除されたデータは復元が難しいためです。
TRIMコマンドが有効か確認する
SSDではTRIMコマンドが有効であることを確認することで、フォーマット後のパフォーマンス低下を防ぐことができます。
- 管理者権限でコマンドプロンプトを開く。
- 以下のコマンドを入力する:
fsutil behavior query DisableDeleteNotify
- 「DisableDeleteNotify = 0」と表示された場合、TRIMは有効です。
データ消失リスクへの対応と専門業者の推奨

SSDの完全フォーマットを実行する際、万が一のデータ消失リスクが伴います。特に重要なデータが保存されている場合は、自力での復元が困難になる可能性があるため、慎重な対応が求められます。
フォーマット後にデータが必要な場合、早急にデータ復旧の専門業者に相談することをおすすめします。専門業者は、高度な技術を用いて物理的な損傷や論理的な障害からデータを復元するノウハウを持っています。
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この記事を書いた人
デジタルデータリカバリー データ復旧エンジニア
累計相談件数46万件以上のデータ復旧サービス「デジタルデータリカバリー」において20年以上データ復旧を行う専門チーム。
HDD、SSD、NAS、USBメモリ、SDカード、スマートフォンなど、あらゆる機器からデータを取り出す国内トップクラスのエンジニアが在籍。その技術力は各方面で高く評価されており、在京キー局による取材実績も多数。2021年に東京都から復旧技術に関する経営革新優秀賞を受賞。