SSD(ソリッドステートドライブ)の健康状態を確認し、適切に管理することは、データ損失を防ぐために非常に重要です。ここでは、SSDの健康状態を確認するための方法と、万が一データが失われた場合のデータ復旧のポイントについて詳しく解説します。
目次
SSDの健康状態を確認する方法
SSDの健康状態を確認するためには、いくつかの方法があります。以下に、SSDの健康状態をチェックするための主な手段を紹介します。
専用ソフトウェアを使用する
SSDの製造元(例:Samsung Magician、Crucial Storage Executive、Western Digital Dashboard)が提供する専用ソフトをインストールすることで、ドライブの健康状態や使用状況、寿命などを詳細に確認できます。
これらのツールは、ドライブの状態に関する情報を一目で確認できる便利な方法です。
S.M.A.R.T.情報の確認
S.M.A.R.T.(Self-Monitoring, Analysis, and Reporting Technology)は、ディスクの状態を監視し、異常を早期に発見するための技術です。この機能を利用することで、SSDやHDDの健康状態やエラーの兆候を把握し、問題が悪化する前に対処することが可能です。以下に、専用ソフトを使用してS.M.A.R.T.情報を確認する具体的な手順を説明します。
- 専用ソフトをインストールする。
公式サイトからCrystalDiskInfoなどの専用ソフトウェアをダウンロードし、インストールします。 - ソフトを起動する。
インストールが完了したら、ソフトを起動します。起動後、自動的に接続されているSSDやHDDの情報が表示されます。 - 確認したいドライブを選択する。
リストから確認したいドライブを選び、S.M.A.R.T.情報を表示します。 - 重要な項目をチェックする。
表示されたS.M.A.R.T.情報の中で、特に以下の項目に注意してください:- 再配置済みセクタ数:セクタの異常が記録されている場合は注意が必要です。
- 磨耗平準化カウント:SSDの劣化状況を示します。
- 通電時間:ドライブの使用時間を確認できます。
- 温度:異常な高温はドライブの寿命を縮める原因となります。
- 総書き込みバイト数:使用されている書き込み容量を把握します。
- 異常値がないか確認する。
「正常」、「注意」、「異常」のステータスが表示されます。異常が検出された場合は、バックアップを取り、早急に対処してください。
S.M.A.R.T.情報を定期的に確認することで、SSDやHDDのトラブルを未然に防ぎ、データの安全性を確保することができます。
Windowsのディスクのプロパティから確認
Windowsの「ディスクのプロパティ」を使用すると、基本的なディスク情報を確認できます。詳細な健康状態を知るためには専用ツールが必要ですが、簡易的な状態確認には便利です。
- エクスプローラーを開く。
タスクバーまたはスタートメニューから「エクスプローラー」を起動します。 - 確認したいドライブを右クリックする。
「ディスクのプロパティ」を確認したいドライブ(例:Cドライブ)を右クリックし、「プロパティ」を選択します。 - 基本情報を確認する。
「プロパティ」ウィンドウの「全般」タブで、ディスクの容量や使用状況を確認できます。また、「ツール」タブでエラーチェック機能を使用することも可能です。 - エラーチェックを実行する。
「ツール」タブ内の「エラーチェック」で「チェック」をクリックし、簡易的なエラー確認を行います。
この方法でディスクの基本的な動作状況を確認し、問題が見つかった場合は、さらに詳細なツールでチェックを行いましょう。
読み書き速度の測定
SSDのパフォーマンス低下を判断するには、読み書き速度を測定するのが有効です。以下の手順でAS SSD BenchmarkやCrystalDiskMarkを使って速度を測定します。
- 専用ソフトをダウンロードする。
公式サイトからAS SSD BenchmarkまたはCrystalDiskMarkをダウンロードしてインストールします。 - ソフトを起動する。
インストール後、ソフトを起動し、測定対象のドライブを選択します。 - 速度テストを実行する。
「テスト開始」ボタンをクリックし、読み書き速度の測定を行います。 - 結果を確認する。
測定結果が表示されるので、通常の速度範囲と比較して、SSDが劣化しているか判断します。
読み書き速度が著しく低下している場合、SSDの劣化が進行している可能性があるため、バックアップを取り、早急に対処を検討してください。
容量の使用状況の確認
SSDの寿命は書き込み回数に大きく依存します。そのため、容量の使用状況を定期的に確認し、過剰な書き込みを防ぐことが重要です。
- 専用ソフトを使用する。
Samsung MagicianやCrucial Storage Executiveなどのメーカー提供ソフトをダウンロードし、インストールします。 - ソフトを起動する。
インストールしたソフトを起動し、容量や「TBW(Total Bytes Written)」などの指標を確認します。 - 残り寿命を確認する。
表示される寿命のパーセンテージや総書き込み量をチェックし、使用限界に近づいている場合はSSDの交換を検討します。
容量が常にいっぱいの状態や、書き込み回数が多い状態を避けることで、SSDの寿命を延ばすことができます。
SSDデータ復旧のポイント
万が一SSDが故障してデータが失われた場合、どのようにデータを復旧するかが非常に重要です。以下に、SSDデータ復旧時に押さえておくべきポイントを説明します。
電源をすぐに落とす
SSDが故障した場合、最も重要なのは「すぐに電源を落とす」ことです。操作を続けると消去されたデータが上書きされる可能性があるため、SSDを使用せずに電源を切ることが最優先です。
データ復旧ソフトの使用
軽度の論理障害であれば、データ復旧ソフトを使って自力で復旧できる可能性があります。しかし、物理的な障害や重度の論理障害の場合は、専門業者に依頼する方が高い成功率が期待できます。データ復旧ソフトを使用する際は、SSDに新たなデータを書き込まないように注意しましょう。
バックアップの確認
まずは過去にバックアップを取っていないか確認しましょう。クラウドストレージや自動バックアップ機能を使用している場合、データを簡単に復元できる可能性があります。
専門業者への依頼
SSDからのデータ復旧には高度な技術が必要です。物理的な損傷や論理的な障害が発生している場合は、信頼できる専門業者に依頼することをお勧めします。専門業者は、高度な技術と設備を使用して、データ復旧の可能性を最大限に引き出します。
自力で解決できない/データを確実に取り戻したい場合は「データ専門復旧業者」に依頼する
官公庁、国立大学法人、上場企業
多くのお客様にご利用いただきました
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よくある質問
いえ、かかりません。当社では初期診断を無料で実施しています。お客様の機器に初期診断を行って初めて正確なデータ復旧の費用がわかりますので、故障状況を確認しお見積りをご提示するまで費用は頂いておりません。
※ご郵送で機器をお預けいただいたお客様のうち、チェック後にデータ復旧を実施しない場合のみ機器の返送費用をご負担頂いておりますのでご了承ください。
機器の状態によって故障の程度が異なりますので、復旧完了までにいただくお時間はお客様の機器お状態によって変動いたします。
弊社は、復旧完了までのスピードも強みの1つで、最短即日復旧・ご依頼の約8割を48時間以内に復旧完了などの実績が多数ございます。ご要望に合わせて柔軟に対応させていただきますので、ぜひご相談ください。
営業時間は以下の通りになっております。
365日24時間、年中無休でお電話でのご相談・復旧作業・ご納品・アフターサービスを行っています。お困りの際は是非ご相談ください。
電話受付:0:00~24:00 (24時間対応)
電話番号:0800-333-6302
来社受付:9:30~21:00
復旧できる可能性がございます。
弊社では他社で復旧不可となった機器から、データ復旧に成功した実績が多数ございます。 他社大手パソコンメーカーや同業他社とのパートナー提携により、パートナー側で直せない案件を数多くご依頼いただいており、様々な症例に対する経験を積んでおりますのでまずはご相談ください。
この記事を書いた人
デジタルデータリカバリー データ復旧エンジニア
累計相談件数46万件以上のデータ復旧サービス「デジタルデータリカバリー」において20年以上データ復旧を行う専門チーム。
HDD、SSD、NAS、USBメモリ、SDカード、スマートフォンなど、あらゆる機器からデータを取り出す国内トップクラスのエンジニアが在籍。その技術力は各方面で高く評価されており、在京キー局による取材実績も多数。2021年に東京都から復旧技術に関する経営革新優秀賞を受賞。