SSDは高速なデータ転送速度と耐衝撃性を持つため、多くのユーザーに支持されています。しかし、SSDは内部で発熱することがあり、その結果としてパフォーマンス低下やデータ消失のリスクが発生します。本記事では、SSDの発熱が起こる原因と、それによって生じる問題点、そして具体的な対策について詳しく解説します。
目次
SSDの発熱原因
まず、SSDの発熱がどのような状況で発生するかを理解することが重要です。以下に代表的な原因を示します。
電力供給による抵抗発熱
SSD内部の電子回路は、電流が流れる際に抵抗によって発熱します。連続的なアクセスや書き込みが多い環境では、発熱量が増大するため、注意が必要です。
SSDコントローラーの熱発生
SSDにはデータを管理するためのコントローラーが搭載されており、これが大きな熱源となります。特に、最新の高性能SSDではコントローラーの負荷が高くなるため、発熱が顕著です。
高負荷時の発熱
動画編集や大容量のデータ転送など、SSDに多くの負荷がかかる作業では短時間で高温になるリスクが高く、適切な温度管理が求められます。
冷却システムの不備
PCケース内部のエアフローが悪いと、SSDが適切に冷却されずに高温になります。長時間の使用に伴う内部温度の上昇を防ぐために、冷却システムの確認が必要です。
ファームウェアの不具合
一部のSSDでは、ファームウェアの問題が発熱や動作不安定の原因になります。定期的にファームウェアを更新することで、発熱を抑えられる場合があります。
不規則な電源供給
SSDへの電力供給が不安定な場合、内部の回路が過剰に熱を発生する可能性があります。電源ユニットの見直しが必要なケースもあります。
SSDの発熱による問題点と対処法
SSDの過熱は単なる不快感だけでなく、重大なトラブルを引き起こす可能性があります。ここでは、具体的な対策とその効果について解説します。
適切な換気と冷却の確保
SSDの温度が高くならないように、PCケース内部のエアフローを確保することが大切です。
- PCケースの内部を開け、エアフローが妨げられていないか確認する。
- 必要に応じてケースファンを増設する。
- 冷却性能を高めるために、SSD用ヒートシンクを導入する。
過剰なワークロードの回避
動画編集やゲームなど負荷の高い作業を続けると、SSDが過熱しやすくなります。
- SSDを頻繁に使用するタスクを整理し、必要なものに限定する。
- 作業時間が長くなる場合は適度に休憩を取り、SSDを冷却する。
ファームウェアの更新
古いファームウェアが原因で発熱が増すことがあります。
- SSDメーカーの公式サイトにアクセスする。
- 自分のSSDモデルに対応する最新のファームウェアをダウンロードする。
- 画面の指示に従い、ファームウェアをインストールする。
専用クーラーの使用
SSD用の専用クーラーを設置することで、温度上昇を抑えられます。
- 対応するSSDクーラーを選定する。
- PCケース内のSSDスロットにクーラーを設置する。
- 設置後、SSDの温度を再確認する。
定期的な清掃
ホコリが原因でエアフローが妨げられ、SSDが過熱することがあります。
- PCケースを開け、内部のホコリをエアダスターで吹き飛ばす。
- 冷却ファンやヒートシンクも清掃する。
- 清掃後、ケースを元通りに組み立てる。
データが必要な場合は、データ復旧の専門業者に相談する
これまでの対処法を試しても解決しない場合、自力での修復作業は機器にさらなる負荷をかける可能性があり、データの損失リスクが高まります。
SSDのデータ復旧は、HDDとは違い高度な技術が必要です。
例えばフラッシュメモリを使うSSDでは「ウェアレベリング」で書き込み場所が変わり、TRIMコマンドで削除データが即消去されます。さらに、メーカー独自のコントローラーや暗号化が復旧を難しくしており、これに対応するためには特定の解析ツールが必要です。
技術力のない業者に依頼するリスクは高く、物理的にメモリチップを傷つけてしまう可能性もあります。業者を選ぶ際は、料金の安さではなく、技術力と実績を基準にするべきです。
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よくある質問
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復旧できる可能性がございます。
弊社では他社で復旧不可となった機器から、データ復旧に成功した実績が多数ございます。 他社大手パソコンメーカーや同業他社とのパートナー提携により、パートナー側で直せない案件を数多くご依頼いただいており、様々な症例に対する経験を積んでおりますのでまずはご相談ください。
この記事を書いた人
デジタルデータリカバリー データ復旧エンジニア
累計相談件数46万件以上のデータ復旧サービス「デジタルデータリカバリー」において20年以上データ復旧を行う専門チーム。
HDD、SSD、NAS、USBメモリ、SDカード、スマートフォンなど、あらゆる機器からデータを取り出す国内トップクラスのエンジニアが在籍。その技術力は各方面で高く評価されており、在京キー局による取材実績も多数。2021年に東京都から復旧技術に関する経営革新優秀賞を受賞。