SSDが「RAW状態」として認識されると、通常の方法ではアクセスできなくなります。この状態は、SSDのファイルシステムが破損したか、認識できないフォーマットである場合に発生します。
本記事では、RAW状態になったSSDを修復するための具体的な手順を説明します。データの消失を防ぐため、必ずバックアップを取ってから作業を開始してください。
目次
SSDがRAW状態になる原因とは
SSDがRAW状態になると、Windowsや他のOSがファイルシステムを認識できず、正常にアクセスできなくなります。この状態のままでは、通常の操作でデータを開いたり書き込むことができません。
以下に、SSDがRAW状態になる主な原因を解説します。
パーティションの破損
パーティションテーブルが破損すると、SSDがRAW状態として認識されます。パーティションテーブルは、ディスク上のデータの構造を記録する重要な要素です。破損が起こると、OSがファイルシステムを認識できなくなります。
ファイルシステムの不具合
ファイルシステム(NTFSやFAT32など)が不適切に処理されると、SSDがRAW状態に移行することがあります。これは、システムのクラッシュやOSのアップデートの失敗などで起こります。
電力供給の中断
SSDへのデータ書き込み中に電力が途絶えると、データが完全に書き込まれず、パーティションやファイルシステムが破損する可能性があります。停電やPCの強制シャットダウンが原因としてよく見られます。
不適切な取り外し
外付けSSDを安全に取り外さずにUSBケーブルを抜いた場合、データの整合性が崩れてRAW状態になることがあります。OSがデータの書き込みを完了する前に取り外してしまうと、ファイルシステムに障害が発生するリスクが高まります。
ドライバーの不具合
SSDのドライバーが古い、または互換性がない場合、SSDを正しく認識できなくなることがあります。これにより、SSDがRAW状態として認識されることがあります。
ファームウェアの問題
SSDのファームウェアに不具合がある場合、正常に動作しなくなる可能性があります。これにより、OSがファイルシステムを認識できず、SSDがRAW状態に見えることがあります。
SSDがRAW状態になる原因は、パーティションの破損や電力供給の中断、ファイルシステムの不具合など、多岐にわたります。これらの問題を防ぐためには、適切な取り扱いやシステムの定期的なメンテナンスが不可欠です。また、SSDがRAW状態になった際には、データを上書きする前にデータ復旧ソフトや専門家の助けを求めることが重要です。
弊社では安心してサービスを利用できるよう初期診断を無料で提供するなど、サポート体制を整えており、電話受付も365日24時間対応しているため、いつでも困ったときにご連絡いただけます。データトラブルにお悩みの際は、ぜひお気軽にご相談ください。
RAW状態のSSDを修復する具体的な手順
以下は、RAW状態のSSDを復旧するための具体的なステップです。各手順を順番に実行し、問題が解決するか確認しましょう。
データのバックアップ
RAW状態のSSDでも、専用のデータ復旧ソフトを使えばデータを救出できる場合があります。まず最初に、可能な限りデータをバックアップすることを推奨します。
- データ復旧ソフト(例:Recuva)をインストールする。
- 復旧対象のSSDを選択し、「スキャン」を実行する。
- 検出されたファイルを別のディスクに保存する。
CHKDSKコマンドの実行
ファイルシステムのエラーを修復し、不良セクタを回復するには、CHKDSKコマンドが有効です。
- 管理者権限でコマンドプロンプトを開く。
- 以下のコマンドを入力して実行する:
chkdsk X: /f /r /x
※「X」は対象SSDのドライブレターに置き換えます。
- 処理が完了するまで待ち、SSDが正常に認識されるか確認する。
DiskPartを使用したフォーマット
CHKDSKで解決しない場合、DiskPartコマンドを使ってディスクを初期化し、再フォーマットすることで解決できる場合があります。
- 管理者権限でコマンドプロンプトを開く。
- 以下のコマンドを順に入力:
diskpart list disk select disk X (※「X」は対象SSDの番号) clean create partition primary format fs=ntfs quick assign letter=Y
- 処理が完了したら、SSDが正常に認識されるか確認する。
ディスクの管理でファイルシステムを修復する
Windowsの「ディスクの管理」ツールを使用することで、RAW状態のファイルシステムを修復することができます。
- 「スタート」メニューを右クリックし、「ディスクの管理」を選択する。
- RAW状態のSSDを右クリックし、「パーティションの削除」または「フォーマット」を選択する。
- 新しいパーティションを作成し、ファイルシステムを設定する(NTFSやFAT32)。
SSDドライバーの更新
SSDのドライバーが古い場合、RAW状態の原因になることがあります。デバイスマネージャーを使用してドライバーを最新のものに更新しましょう。
- 「スタート」メニューから「デバイスマネージャー」を開く。
- 「ディスクドライブ」の中から対象のSSDを右クリックし、「ドライバーの更新」を選択する。
- 「自動で最新のドライバーを検索」を選び、更新があれば適用する。
上記の手順で問題が解決しない場合、SSDの内部で物理的な損傷が発生している可能性があります。この場合、無理な操作は避け、データ復旧の専門家に相談することを強く推奨します。
データが必要な場合、データ復旧の専門業者に相談する
紹介したツールを使用しても修復できない深刻な不良セクタや物理的な故障が発生した場合、自己解決を試みると、状況を悪化させるリスクがあるため、データ復旧業者に相談することを強く推奨します。
ただし技術力のない業者に依頼するリスクは高く、物理的にメモリチップを傷つけてしまう可能性もあります。業者選びは料金の安さではなく、技術力と実績を基準にするべきです。
信頼できる業者を選ぶためには、以下の点を重視しましょう。
- 豊富な実績を持ち、さまざまなトラブルに対応可能
- 論理障害と物理障害の両方に対応できる
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