SSD(ソリッドステートドライブ)が起動しないと、パソコンの操作ができなくなり、保存しているデータにアクセスできなくなることがあります。この状況は非常に不安で、特に重要なデータが失われるのではないかと心配になる方が多いでしょう。パソコンが起動しないというトラブルは、仕事やプライベートでの作業に大きな影響を与えるため、早急に対処したいものです。
本記事では、SSDが起動しない原因と対処法を詳しく解説し、データ消失のリスクを最小限に抑えるための具体的な手順をご紹介します。ただし、自力で復旧を行うには限度があるため、確実なデータの取り出しを希望の方は、データ復旧の専門家に依頼することが賢明です。
目次
SSDが起動しない原因
SSDが起動しない原因は、主に以下のとおりです。
電源供給の問題
SSDが起動しない主な原因の一つは、電源供給の問題です。特に、外付けSSDを使用している場合、十分な電力が供給されていないことがあります。USBポートからの電力供給が不十分な場合、SSDは正しく動作しないことがあります。これには、使用しているUSBケーブルの劣化や、他のデバイスが同時に接続されていることによる電力不足も考えられます。また、内蔵SSDでも、電源ユニットが故障している場合や、マザーボードの接続が緩んでいる場合にも、電源供給に問題が生じることがあります。
ケーブル/接続の不良
ケーブルや接続の不良も、SSDが起動しない原因としてよく見られます。特にSATAケーブルやUSBケーブルが劣化していると、SSDとマザーボードの接続が不安定になり、認識されなくなることがあります。また、接続端子の汚れや異物が原因で接触不良を引き起こすこともあります。このような場合、ケーブルの交換や、接続端子の清掃が必要です。特に外付けSSDでは、ケーブルの断線や接触不良が原因で動作しないことが多いので、注意が必要です。
SSDの物理的な故障
SSDはフラッシュメモリを使用しているため、物理的な故障が発生することがあります。特に、使用年数が長いSSDでは、書き込み回数の制限や経年劣化が原因で故障する可能性が高まります。物理的な故障が起こると、SSDは全く認識されなくなることがあり、その場合はデータ復旧が難しくなることがあります。また、外的な衝撃や熱の影響で、SSD内部の部品が損傷することもあります。このような物理的な障害が発生した場合、自己修復は難しく、専門の業者に依頼する必要があります。
BIOSの設定問題
BIOSの設定が誤っている場合も、SSDが起動しない原因となります。BIOSは、コンピュータが起動する際に必要な初期設定を行うためのプログラムですが、SSDが正しく認識されていないと、起動プロセスが正常に進まなくなります。特に、ブートの優先順位がSSDではなく、他のデバイスに設定されている場合、SSDから起動できず、エラーメッセージが表示されることがあります
もしも、BIOSの設定や不具合でお困りの場合は、以下の記事でも詳しく解説しています。参考にしてみてください。
ファイルシステムの破損
ファイルシステムが破損していると、SSDが正しく起動しなくなることがあります。これは、突然の電源断や不適切なシャットダウンが原因で発生します。ファイルシステムが破損していると、SSD内のデータにアクセスできなくなり、起動時にエラーメッセージが表示されることがあります。
こうしたトラブルに直面すると、作業が中断され、大切なデータが失われる危険性があるため、適切な対処が必要ですが、データトラブルは予測できないタイミングで発生することが多く、不用意な操作はかえって状況を悪化させる可能性があります。そのため、問題が発生した際には、速やかに適切な対応を行うことが重要です。
SSDが起動しない場合の対処法
次に、SSDが起動しない場合の具体的な対処法について解説します。
電源の確認
まず最初に、電源が正しく供給されているか確認しましょう。特に外付けSSDの場合、別の電源アダプターを試してみてください。
- 電源ケーブルがコンセントにしっかりと接続されているか確認します。
- 別のコンセントに接続してみて、問題が解消されるか確認します。
- もし外付けSSDであれば、USBケーブルも確認してください。
ケーブルが正しく接続されているか確認
ケーブルや接続の不良が原因でSSDが認識されない場合があります。以下の手順で確認しましょう。
- SATAケーブルがSSDとマザーボードに正しく接続されているか確認します。
- 必要に応じて、SATAケーブルを交換してみます。
- 外付けSSDの場合、USBケーブルも確認し、他のポートに接続してみてください。
BIOSの確認
BIOSでSSDが正しく認識されているかを確認しましょう。BIOSの設定が誤っていると、SSDが起動しない可能性があります。
- パソコンを再起動し、起動時に「F2」キーを連打します。
- BIOS設定画面で、SSDが認識されているか確認します。
- ブートの優先順位がSSDになっているか確認し、必要に応じて変更します。
セーフモードでの起動を試す
Windowsの場合、セーフモードで起動できるか試してみましょう。これにより、基本的なドライバーで起動し、トラブルシューティングが可能です。
- パソコンの電源を入れ、起動時に「F8」キーを連打します。
- 「詳細ブートオプション」が表示されたら、「セーフモード」を選択します。
- セーフモードで正常に起動した場合、ドライバーやソフトウェアの問題が原因かもしれません。
システム修復
Windowsの回復ツールを使用して、システムファイルのチェックと修復を行うことができます。
- パソコンを再起動し、起動時に「F8」キーを連打します。
- 「修復」を選択し、続いて「コマンドプロンプト」を選びます。
- 「sfc /scannow」と入力し、エンターキーを押してシステムファイルの修復を開始します。
ファイルシステムの修復
チェックディスクなどのツールを使用して、ファイルシステムを修復することも有効です。
- コマンドプロンプトを開きます。
- 「chkdsk C: /f」と入力し、エンターキーを押します。
- 確認メッセージが表示されたら「Y」を押し、再起動します。
重要なデータが入っている場合はデータ復旧業者に依頼
お使いのSSDの中に失いたくない大切なデータがあれば、データ復旧の専門業者に相談することを強くおすすめします。データ復旧業者では、復元ソフトでは対応できない物理障害や、重度の論理障害からのデータ復元・復旧が可能です。
国内にデータ復旧業者は100社以上存在しますが、デジタルデータリカバリーでは、過去41万件以上のご相談実績から算出されるデータベースをもとに、一般的なデータ復旧業者では復旧できない症状でも対応可能です。機器や症状ごとに配置された70名以上の専門のエンジニアが、最先端設備と技術力を駆使し、高難易度の症状でも復旧作業を行います。
デジタルデータリカバリーでは、年中無休で365日24時間の電話受付・無料診断を行っています。 そのため、突然の故障でもすぐに受付可能です。また復旧ラボへ直接機器をお持込みいただければ、ご希望のお客様には実際に復旧作業している現場をご案内いたします。まずはお気軽にお問い合わせください。
よくある質問
いえ、かかりません。当社では初期診断を無料で実施しています。お客様の機器に初期診断を行って初めて正確なデータ復旧の費用がわかりますので、故障状況を確認しお見積りをご提示するまで費用は頂いておりません。
※ご郵送で機器をお預けいただいたお客様のうち、チェック後にデータ復旧を実施しない場合のみ機器の返送費用をご負担頂いておりますのでご了承ください。
営業時間は以下の通りになっております。
土日祝日問わず、年中無休でお電話でのご相談・復旧作業・ご納品・アフターサービスを行っています。
電話受付:0:00~24:00 (24時間対応)
来社受付:9:30~21:00
復旧できる可能性がございます。
弊社では他社で復旧不可となった機器から、データ復旧に成功した実績が多数ございます。 他社大手パソコンメーカーや同業他社とのパートナー提携により、パートナー側で直せない案件を数多くご依頼いただいており、様々な症例に対する経験を積んでおりますのでまずはご相談ください。
この記事を書いた人
デジタルデータリカバリー データ復旧エンジニア
累計相談件数46万件以上のデータ復旧サービス「デジタルデータリカバリー」において20年以上データ復旧を行う専門チーム。
HDD、SSD、NAS、USBメモリ、SDカード、スマートフォンなど、あらゆる機器からデータを取り出す国内トップクラスのエンジニアが在籍。その技術力は各方面で高く評価されており、在京キー局による取材実績も多数。2021年に東京都から復旧技術に関する経営革新優秀賞を受賞。