USBメモリは、手軽にデータを持ち運べる便利なツールとして、多くの人々に利用されています。しかし、突然データにアクセスできなくなったり、認識されなくなったりといったトラブルに見舞われた経験はありませんか?
これらの問題は、物理的な損傷やファイルシステムのエラーなど、さまざまな原因で発生します。誤った対処をすると、データが完全に失われるリスクもありますが、原因に応じた適切な対応を行えば、データを復旧できる可能性があります。
本記事では、USBメモリのトラブル原因を詳しく解説し、それぞれの状況に適した対処法を紹介します。場合によっては自力での対処が難しいこともあるため重要なデータが保存されている場合は専門業者に相談することを検討してください。
目次
USBメモリが破損した・壊れたときの主な症状
USBメモリが破損した・壊れたときの主な症状は次の通りです。
- パソコンに接続してもUSBメモリが認識されない
- 「フォーマットしますか?」と表示され、データにアクセスできない
- エクスプローラーやディスクの管理にUSBメモリが表示されない
- 「未割り当て」または「RAW」として表示される
- ファイルが表示されても開けない、または一部のファイルが消えている
- 接続中に動作が不安定になり、繰り返し切断される
- USBメモリから異常な熱を感じる、または内部から異音がする
同じ症状でも、原因はさまざまです。正常にUSBを使用するためには適切な対処法を実行する必要があります。状況を見誤り、適切でない対処法を実行してしまうと状況が悪化し、最悪2度と解決できなくなる可能性があります。
正常に使用できない原因は、見た目や使用感から判断できるようなものだけではないため、自己判断では原因を見誤ってしまうケースが多いです。そのため正確な原因を把握し起動させるには知見を持った業者の診断を受ける必要があります。
当社では相談から初期診断・お見積りまで24時間365日体制で無料でご案内しています。ぜひ気軽にご相談ください。
【必見】対処が難しい物理障害とは

正常にUSBが使えない原因として、まず懸念すべきなのが、「物理障害」です。物理障害とは以下を指します。
- 落下などの衝撃(部品破損)
- USBに水をこぼした(水没)
- 電源のつけっぱなしや高負荷な処理による過熱(熱暴走)
- 経年劣化によるUSBの寿命(~5年程度)
物理障害が発生すると、ソフトウェアツールや再起動などを試しても効果がなく、むしろ損傷が拡大することもあります。
物理障害からの復旧には専門的な知識と特殊な設備が必要なため、原則自力での対応は不可能です。パソコンを起動させるためには、専門家に対処してもらう必要があります。
デジタルデータリカバリーは、国内最大級のデータ復旧ラボを有しており、通常の物理障害の復旧だけでなく、他社で復旧できないほど難易度の高い機器のご相談を7,300件以上(算出期間:2016年6月1日~)いただいております。お困りの際は是非ご相談ください。
USBメモリが破損する原因
USBメモリの破損原因として、主に以下の3つが挙げられます。
- 接続しているPCの不具合
- 論理障害
- 物理障害
接続しているPCの不具合
PCのUSBポートやドライバーに問題があると、USBメモリが認識されない場合があります。解決策として、USBメモリの製造元サイトからドライバーをインストールしたり、Windows Updateの実行や他のUSBポートへの接続を試みることが推奨されます。
論理障害

論理障害とは、システムの異常によるデータの読み書き不具合のことです。
不適切な取り外しやシステムエラー、データの誤削除が主な原因となります。論理障害の場合、復元ツールやシステム修復でアクセスできることもありますが、上書きによるデータ損失のリスクがあるため、専門業者への依頼が安全です。
物理障害

USBメモリは、一見小さくてシンプルなデバイスに見えますが、その内部は非常に精密に設計されています。メモリチップ、基板、コントローラチップなど、データの保存・処理に関わる細かい部品が一つの小さなケースに集約されています。こうした複雑な構造により、物理的な損傷が発生すると修復の難易度が非常に高くなります。
例えば、落下や衝撃で内部の基板が破損すると、メモリチップとコントローラチップの接続が切れてしまい、USBメモリがパソコンに認識されなくなります。また、水濡れや過電圧によって内部の回路がショートすることもあり、こうした損傷は回路の一部が焼けてしまうこともあるため、通常の手段でのデータ復旧は困難です。
USBメモリの物理的な損傷は高度な技術と専用設備が必要

このように、USBメモリの物理的な損傷は高度な技術と専用設備が必要です。データ復旧の専門業者は、破損した基板やチップを直接扱い、メモリの内容を取り出す特殊な技術を用いるため、データを安全かつ確実に復旧できる可能性が高くなります。
当社は、46万件以上の相談実績(算出期間:2011年1月1日~)を持ち、経験豊富な専門アドバイザーが対応しています。また24時間365日、電話受付と無料診断を行っておりますので、いつでも安心してご相談ください。相談から初期診断・お見積りまで無料でご案内しておりますので、まずは復旧専門のアドバイザーへ相談することをおすすめします。
破損したUSBメモリの復旧を行う際の注意点
USBメモリ・USBファイルが破損した場合、不適切な対処を行うと保存データが消失するだけでなく、一切の使用が不可能になってしまう場合があります。
USBメモリの抜き差しを繰り返さない
USBメモリ本体や保存データが認識されない場合、USBメモリを取り外して再度接続を試みるのは、正しい対応です。
しかし、USBメモリの再接続を試しても認識されない、データが消えたままの場合に、何度もUSBメモリの抜き差しを行うことは推奨できません。
理由は、USBメモリには一定回数抜き差しを行うとコネクタが摩耗し、データが完全に認識できなくなるためです。
フォーマットを行わない

USBメモリが正常に読み込めない場合、フォーマット要求のエラーメッセージが表示されます。これはUSBメモリのデータを管理するシステムが破損しており、データの住所が分からなくなっている状態です。
フォーマット後もデータの痕跡は残っていますが、下記の行為を試すと、データの痕跡はどんどん上書きされてしまいます。
- データを追加する
- パソコンの操作を行う
- データ復元ソフトを使う
- 再起動を繰り返す
この場合、データ復旧業者であっても復元が難しくなる可能性が高いです。最も安全にデータ復元を行う場合は、一切の操作を控えてそのままデータ復旧業者にご相談ください。
むやみに復元ソフトを使用しない
データ復元ソフトは、低画質の画像しか復元できないことが多いとされています。また、高性能な有料版復元ソフトでも、修復できるのは論理障害のみで、USBメモリの寿命や破損が原因の物理障害には一切対応できません。
データ復元ソフトを利用してもデータが復元できなかった場合はこちら
USBメモリが壊れた場合の対応フロー

慌てて間違った対処をしてしまうと、データがさらに消失してしまう可能性があります。USBメモリが壊れた場合の適切な対応フローは次の通りです。
USBメモリが認識しない・読み込まない原因と対処法は下記の記事でも解説しています。

USBメモリの状況を確認する
物理的なダメージへの対応
USBメモリが認識されなくなった場合、気づかないうちに強い衝撃で変形していたり、使用年数が長いUSBメモリの場合は寿命によって認識されなくなることもあります。
物理的に破損している場合、復元ソフトを使用しても復旧はできません。また、物理障害があるUSBメモリに対して何度も修復作業を繰り返すと、状態がさらに悪化し、データの復旧が完全に不可能になることがありますので注意が必要です。
システム的なエラーの対応
USBメモリが認識されている場合は、以下の手順でシステム的なエラーの対応を試みます。USBメモリを別のデバイスに接続して認識された場合にはPC側の不具合が考えられます。
またパソコン側に不具合が考えられる場合には一度パソコンのドライバを削除して、USBメモリを再接続、ドライバーの再インストールを行ってみましょう。方法は以下の通りです。
- [スタートボタン]から「コントロールパネル」を選択し「デバイスマネージャー」を起動する
- 「ユニバーサルシリアルバスコントローラー」を開く
- 「!」、「?」が表示されている該当のドライバー(インストールに失敗したドライバー)を右クリックし「削除」を選択する
- 削除が出来たら、再度USBメモリを接続し、ドライバーが正常にインストールされ、認識されるか確認する
コマンドプロンプトでUSBメモリを修復する
コマンドプロンプトとはパソコンへの命令文を記入する黒いシートです。特定のコマンドを打ち込むことで、パソコンの不具合を改善できる場合があります。
ドライブの破損を調べ、自動修復を試みるコマンドの1つが「チェックディスク(chkdsk)」です。ただし、chkdskはドライブ全体にスキャンをかけるため、パソコン本体に負担がかかります。万が一パソコンに物理障害やchkdskで対処できない論理障害が発生していた場合は、状態が悪化する場合もあるため、試すのは一度きりにしましょう。
- Win+Rキーを同時に押しファイル名を指定して実行のウィンドウを開きます。
- cmdと入力しコマンドプロンプトを起動します。
- 「chkdsk d/f(ドライブ名)」と入力し、Enterで実行します。
また、いつまでもコマンド修復が終わらない場合、重度の障害が発生している可能性がありますので、この際はコマンドプロンプトでの修復作業は極力控え、データ復旧業者まで連絡してください。
データ復旧ソフトを使用する
ただしデータ復元ソフトには復旧の不完全性があるため、文字化けや一部破損が生じる可能性があります。また物理的な故障には一切対応できないため、大事なデータが保存されている場合は専門業者に問い合わせることをおすすめします。
自力で対応できない場合はデータ復旧の専門業者に相談する
自力で対応できない場合や、機器が物理的に破損している場合、個人での修復は困難です。重要なデータが含まれている場合、データ復旧専門業者に依頼するのが最も安全です。
データ復旧業者では、問題の根本原因を特定し、安全にデータを回復する最善の方法を提案できます。デジタルデータリカバリーでは、相談から初期診断・お見積りまで24時間365日体制で無料でご案内しています。まずは復旧専門のアドバイザーへ相談することをおすすめします。
デジタルデータリカバリーの強み
デジタルデータリカバリーは、「データ復旧専門業者14年連続データ復旧国内売り上げNo.1」の実績を持つデータ復旧業者です。データ復旧の技術力として、「データ復旧率最高値91.5%※1」を誇っています。
また、データ復旧業者の最後の砦と言われる所以として、「他社で復旧できなかった機器のご相談件数7,300件超」の実績を信頼いただいています。他社で復旧してもらえなかった機器であっても、デジタルデータリカバリーの復旧技術であれば復旧できたという事例も多数ございます。是非ご相談ください。
初期診断・相談・見積まで無料で対応可能
初期診断とは、機器に発生した障害の原因を正確に特定し、復旧の可否や復旧方法を確認する工程です。デジタルデータリカバリーでは、経験豊富な技術者が「初期診断」を行い、内部の部品にダメージを与えることなく問題を見つけます。
データ障害のパターン15,000種類以上もありますが、「ご相談件数46万件超」(算出期間:2011年1月1日~)を持つ当社は、それぞれの障害原因をデータベースから即座に情報を引き出し、原因を正確に特定できる体制を整えています。
※1(2023年10月実績。一部復旧:完全復旧に至らなかったが、一部復旧できた場合。完全復旧:復旧希望データを100%復旧できた場合。)
よくある質問
いえ、かかりません。当社では初期診断を無料で実施しています。お客様の機器に初期診断を行って初めて正確なデータ復旧の費用がわかりますので、故障状況を確認しお見積りをご提示するまで費用は頂いておりません。
※ご郵送で機器をお預けいただいたお客様のうち、チェック後にデータ復旧を実施しない場合のみ機器の返送費用をご負担頂いておりますのでご了承ください。
機器の状態によって故障の程度が異なりますので、復旧完了までにいただくお時間はお客様の機器お状態によって変動いたします。
弊社は、復旧完了までのスピードも強みの1つで、最短即日復旧・ご依頼の約8割を48時間以内に復旧完了などの実績が多数ございます。ご要望に合わせて柔軟に対応させていただきますので、ぜひご相談ください。
営業時間は以下の通りになっております。
365日24時間、年中無休でお電話でのご相談・復旧作業・ご納品・アフターサービスを行っています。お困りの際は是非ご相談ください。
電話受付:0:00~24:00 (24時間対応)
電話番号:0800-333-6302
来社受付:9:30~21:00
復旧できる可能性がございます。
弊社では他社で復旧不可となった機器から、データ復旧に成功した実績が多数ございます。 他社大手パソコンメーカーや同業他社とのパートナー提携により、パートナー側で直せない案件を数多くご依頼いただいており、様々な症例に対する経験を積んでおりますのでまずはご相談ください。
この記事を書いた人
デジタルデータリカバリー データ復旧エンジニア
累計相談件数46万件以上のデータ復旧サービス「デジタルデータリカバリー」において20年以上データ復旧を行う専門チーム。
HDD、SSD、NAS、USBメモリ、SDカード、スマートフォンなど、あらゆる機器からデータを取り出す国内トップクラスのエンジニアが在籍。その技術力は各方面で高く評価されており、在京キー局による取材実績も多数。2021年に東京都から復旧技術に関する経営革新優秀賞を受賞。