メモリーカードのフォーマット中にエラーが発生した場合、データの消失リスクに直面することがあります。
この記事では、そんな状況に遭遇したときの具体的な対処法を紹介します。特に、重要なデータが含まれている場合には適切な対応が不可欠です。フォーマットエラーの原因や対処方法を詳しく解説し、最適な方法を選ぶ手助けとなる情報を提供します。
目次
メモリーカードのフォーマットエラーの主な原因
メモリーカードのフォーマットエラーは様々な原因によって発生します。以下に、代表的な原因を挙げます。
フォーマット形式の問題
メモリーカードには様々なフォーマット形式があります。一般的なものにはFAT32、exFAT、NTFSなどがありますが、利用するデバイスに対応していない形式でフォーマットを行おうとすると、エラーが発生することがあります。
たとえば、4GB以上のファイルを保存しようとしてFAT32形式のカードを使うと、ファイルサイズ制限のためにフォーマットエラーが生じる場合があります。
容量の問題
カードの容量が問題となり、フォーマットが正常に完了しないケースがあります。たとえば、大容量のカードを使用している場合、古いデバイスや非対応のOSではフォーマットが失敗することがあります。デバイスが対応している容量や形式を確認することが重要です。
機器側の問題
フォーマットエラーの原因はメモリーカードだけではなく、フォーマットを行っている機器側にもあります。特にパソコンやカメラのソフトウェアやファームウェアに問題がある場合、フォーマットが失敗する可能性があります。この場合、デバイスの更新や再起動を行うことで解決することが可能です。
物理的な破損や接続不良
物理的な損傷や接続不良が原因でメモリーカードが正常に動作しない場合、カードやカードリーダーが破損していることが考えられます。
このようなハードウェアエラーでは、自力での対応は非常に困難であり、無理に修復を試みるとデータが完全に失われるリスクがあります。こうしたケースでは、データ復旧の専門業者に相談し、データ復旧を依頼することが最も適切です。
重要なデータが含まれている場合
特に重要なデータが含まれている場合は、データ復旧の専門家に相談することが最も安全で確実な方法です。データ復旧業者では、機器に発生している症状をもとにエンジニアが正確な初期診断を行い、故障原因を特定することが可能です。プロが対応するため、データ復旧に失敗するリスクを抑えることができます。
フォーマットエラーの対処法
フォーマットエラーが発生した場合、以下の対処法を試してみてください。
別のカードリーダーやデバイスで試す
フォーマットエラーが発生した場合、まずは別のカードリーダーやパソコン、カメラでメモリーカードを認識できるか確認してください。単純な接触不良やデバイスの相性問題でエラーが発生していることもあります。
ドライバやファームウェアの更新を行う
デバイスのドライバやファームウェアが古い場合、フォーマットが正常に実行できないことがあります。特にWindowsの場合は、デバイスマネージャーでドライバの更新を確認し、最新の状態にしてください。また、カメラや外部デバイスでフォーマットを行う場合は、ファームウェアの更新を確認しましょう。
Windowsでドライバを更新する手順は次の通りです。
- 「スタート」ボタンをクリックし、検索バーに「デバイスマネージャー」と入力して選択します。
- デバイスマネージャーが開いたら、フォーマットエラーが発生しているデバイスを見つけます(例: SDカードリーダー、USBドライブなど)。
- 該当するデバイスを右クリックし、「ドライバーの更新」を選択します。
- 「ドライバーソフトウェアの最新版を自動検索」を選び、更新が可能であれば最新ドライバがインストールされます。
- インストールが完了したら、PCを再起動してフォーマットを再試行します。
カメラや外部デバイスでファームウェアを更新する手順は次の通りです。
- カメラやデバイスのメーカー公式サイトにアクセスし、製品サポートページを開きます。
- デバイスのモデル番号を入力し、最新のファームウェアを検索します。
- 最新のファームウェアがあれば、ダウンロードし、製品に応じた手順に従ってインストールします。
- ファームウェアのインストールが完了したら、デバイスを再起動して、メモリーカードのフォーマットを再試行します。
Windows PowerShellでのチェック
WindowsのPowerShellを使用して、メモリーカードの状態をチェックし修復を試みることができます。以下の手順で実行します。
- Windowsのスタートメニューから「PowerShell」を検索し、管理者権限で実行します。
- 「chkdsk /f [メモリーカードのドライブレター]」を入力し、Enterキーを押します。
- プロセスが完了したら、メモリーカードのフォーマットを再試行します。
サードパーティツールでの強制フォーマット
通常の方法でフォーマットが完了しない場合、サードパーティのフォーマットツールを使用して強制フォーマットを試みることも可能です。
しかし、強制フォーマットを行うと、重要なデータが完全に失われるリスクが非常に高くなります。特に、フォーマット前にデータのバックアップが取れていない場合は、無理にフォーマットを続けることでデータ復旧の可能性が大幅に低下します。
重要なデータがある場合は強制フォーマットを行う前に必ずデータ復旧業者に相談することを強くおすすめします。
データ復旧ソフトの使用
フォーマット中にエラーが発生し、重要なデータを復元したい場合は、データ復旧ソフトを使用してみましょう。多くのソフトウェアが無料で利用でき、フォーマットが不完全だった場合でも一部のデータを取り出せる可能性があります。
以下の手順に従って操作を進めます。
- フォーマットしてしまったSDカードやCFカードをカードリーダーを使用してPCに接続します。
- データ復旧ソフトを起動し、接続されたカードを選択します。
- スキャンを実行し、復元可能なファイルを確認します。
- 必要なファイルを選択し、別の保存先に復元します(上書き防止のため)。
推奨ソフトとしては初心者にも使いやすいRecuvaなどがありますが、自力での復旧が難しい場合は、データ復旧専門業者に依頼することが安全です。一部データが上書きされるリスクもあるため、早めの対応をおすすめします。
プロのデータ復旧業者に依頼する
物理的な損傷や深刻なエラーが発生した場合、自己修復は困難です。このような場合は、速やかにデータ復旧業者へ依頼することをおすすめします。専門業者は高度な技術を持ち、物理的な破損や重度の論理障害に対しても対応可能です。
デジタルデータリカバリーでは、物理障害や重度の論理障害に対応し、正確な初期診断で故障原因を特定します。41万件以上の相談経験(算出期間:2011年1月1日~)に基づき、豊富な知識を活かして即座に対応可能です。
機器別エンジニアによる無料の初期診断も提供していますので、ぜひお気軽にご相談ください。365日24時間対応の電話受付で、対応方法を無料でご案内いたします。
官公庁、国立大学法人、上場企業
多くのお客様にご利用いただきました
※ 掲載の許可を得た法人様の一部を紹介させていただいております。
よくある質問
いえ、かかりません。当社では初期診断を無料で実施しています。お客様の機器に初期診断を行って初めて正確なデータ復旧の費用がわかりますので、故障状況を確認しお見積りをご提示するまで費用は頂いておりません。
※ご郵送で機器をお預けいただいたお客様のうち、チェック後にデータ復旧を実施しない場合のみ機器の返送費用をご負担頂いておりますのでご了承ください。
営業時間は以下の通りになっております。
土日祝日問わず、年中無休でお電話でのご相談・復旧作業・ご納品・アフターサービスを行っています。
電話受付:0:00~24:00 (24時間対応)
来社受付:9:30~21:00
復旧できる可能性がございます。
弊社では他社で復旧不可となった機器から、データ復旧に成功した実績が多数ございます。 他社大手パソコンメーカーや同業他社とのパートナー提携により、パートナー側で直せない案件を数多くご依頼いただいており、様々な症例に対する経験を積んでおりますのでまずはご相談ください。
この記事を書いた人
デジタルデータリカバリー データ復旧エンジニア
累計相談件数46万件以上のデータ復旧サービス「デジタルデータリカバリー」において20年以上データ復旧を行う専門チーム。
HDD、SSD、NAS、USBメモリ、SDカード、スマートフォンなど、あらゆる機器からデータを取り出す国内トップクラスのエンジニアが在籍。その技術力は各方面で高く評価されており、在京キー局による取材実績も多数。2021年に東京都から復旧技術に関する経営革新優秀賞を受賞。