USBメモリは、安く、持ち運びに便利なため、様々な場面で使用されています。しかし、USBメモリは超精密機器であり、扱い方に問題があると「突然認識しなくなった」「読み込まない」といったトラブルが起きることも珍しくありません。
USBメモリが認識しなくなった場合、適切な対応を取らなければ、機器・データともに完全にクラッシュさせてしまう恐れもあります。
このページでは、Windows 10のパソコンでUSBメモリを認識しない原因と、症状別の対処法についてご紹介します。USBメモリがWindowsPC以外でも認識しない場合は、以下記事を参考にしてください。
目次
Windows10のPCでUSBメモリが認識されない原因
Windows10のPCでUSBメモリが認識されない原因は次の5つです。
USBメモリの電力供給不足
USBメモリが起動しない場合、電力不足の可能性があります。たとえばUSBハブを経由し、他の機器と一緒に利用する場合、供給される電力量が分散され電力不足になることがあります。
デバイスドライバーが正常に作動しない
デバイスドライバーとは、コンピューターに接続した機器とソフトウェアとの通信を制御するプログラムです。 デバイスドライバーが正常に作動しない場合、パソコンに接続した機器は正常に認識されないため、使用することができなくなります。
USBメモリの熱暴走
- 機器に接続したまま長時間使用する
- データ容量の大きいデータを処理する
- 一度に大量のデータの移動や読み込みを行う
以上の行動などが原因でUSBメモリが高温となると、熱尾暴走を起こし、認識不良やデータにアクセスできなくなることがあります。
USBメモリのファイルシステム破損
USBメモリのファイルシステム破損とは、USBメモリ内のデータのインデックスが壊れてしまっている状態です。論理障害とも呼ばれ、「読み書き中に抜いてしまった」または「処理中に電源が落ちた」といった場合や「誤操作による削除」「フォーマット」「初期化」が原因で発生します。
USBメモリの物理的故障
USBメモリは持ち運びが簡単なメディアだけあって、「踏みつける」「水没させる」などで物理的に故障してしまうことが少なくありません。また長時間利用による経年劣化も物理的故障の原因となります。物理的に破損したUSBを自力で修復、復旧させることは難しく、無理に認識させようとツールをかけると症状を悪化させてしまう恐れがあります。
デジタルデータリカバリーでは、物理的に故障したUSBメモリのデータ復旧実績が多数あります。相談~見積まで無料で対応していますので、是非ご相談ください。
Windows10のPCでUSBメモリが認識されない時の対処法
ここから、Windows10のPCでUSBメモリが認識されないときの対処法を紹介します。
高速スタートアップ修復を実行する
高速スタートアップは、Windows 8以降で採用された機能で、シャットダウン時の状態を保存し、次回の起動を速くする仕組みです。手順は以下です。
- 「スタート」ボタンから「すべてのアプリ」を選択
- 「Windowsツール」を選択
- 「コントロールパネル」を選択
- 「ハードウェアとサウンド」を選択
- 「電源ボタンの動作の変更」を選択
- 「現在利用可能ではない設定を変更します」を選択
- 「シャットダウン設定」内の、「高速スタートアップを有効にする(推奨)」を選択し、チェックをすべて外す
- 「変更の保存」を選択
- 高速スタートアップ修復が完了
ただし、シャットダウン時と起動時で異なる機器を接続すると認識できないことがあります。これを回避するには、高速スタートアップを無効にすることが有効です。
Bluetooth省電力設定を無効化する
「電力の節約のために、コンピューターでこのデバイスの電源をオフにできるようにする」オプションが有効だと、Bluetooth機器の電源をパソコンからオフにできますが、これにより接続に不具合が生じることがあります。
USBのセレクティブサスペンドの設定を無効化する
Windows 11/10には「セレクティブサスペンド」という、省電力のために一定時間操作がないUSB接続機器の電源を自動的に落とす機能があります。
しかし、この機能が原因でUSBやBluetooth機器の動作が不安定になったり、接続が頻繁に切れる問題が発生することがあります。セレクティブサスペンドを無効にすると、パソコンの電源が入っている間はUSB機器の電源が自動的に切れなくなります。
Windows10のPCを再起動する
Windows10のPCがUSBメモリを認識できない場合、軽微な論理障害に限り、再起動で、元通りUSBメモリが認識できるようになります。ただし再起動はWindows10のPCに負荷がかかるため、繰り返し再起動を実行すると別の障害を誘発するおそれもあります。一度再起動を試してもUSBメモリが認識されない場合は、データ復旧業者に相談することをおすすめします。
デバイスドライバを更新する
デバイスドライバとは、パソコンに接続された周辺機器をコントロールするソフトウェアです。古いデバイスドライバのままだと、ブルースクリーンにおちいることがあるため、デバイスドライバは都度更新しておきましょう。
- セーフモードで起動後「デバイス マネージャー」と検索欄に入力します。
- デバイス一覧から、更新するデバイスをダブルクリックします。
- プロパディの「ドライバータブ」から「ドライバーの更新」を選択すると完了です。
システムの復元を行う
パソコンの設定を過去の状態に戻すことで、USBメモリが認識されない原因が解消されることがあります。パソコンの設定を以前の状態に戻す場合、「システムの復元」という機能が有効です。あらかじめ、復元ポイントが生成されていれば、ここから、パソコンの設定を以前の状態に戻すことができます。
- 検索ボックスに「復元ポイント」と打ち込む。
- 表示されたプロパティから「システムの保護」→「システムの復元」→「次へ」と進む。
- 復元ポイントを一覧から選択し「次へ」→「完了」に進む。
CHKDSKで修復
Windowsには、ドライブに破損がないかチェックし、自動修復を試みるコマンドが搭載されており、そのうちの1つが「チェックディスク(chkdsk)」です。ただし、chkdskはドライブ全体にスキャンをかけるため、負担をかけやすいというデメリットがあります。
また、いつまでもコマンド修復が終わらない場合、重度障害が起きている可能性がありますので、この際はCHKDSKでの修復作業は極力控えてください。
- Win+Rキーを同時に押しファイル名を指定して実行のウィンドウを開きます。
- cmdと入力しコマンドプロンプトを起動します。
- 「chkdsk d/f(ドライブ名)」と入力し、Enterで実行します。
自力で修復できず、データが必要な場合は、データ復旧の専門業者に相談する
USBメモリの中に失いたくない大切なデータがあれば、データ復旧の専門業者に相談することを強くおすすめします。データ復旧業者では、復元ソフトでは対応できない物理障害や、重度の論理障害からのデータ復元・復旧が可能です。
これまでの対処方法は、ごく「軽度の論理障害」しか対応できず、「中高度の論理障害」あるいは「経年劣化を含む物理障害」には対応できませんでした。
データ復旧業者では、USBメモリに発生している症状を元にエンジニアによる正確な初期診断を行い、故障原因を特定した上で、原因ごとに専用の設備や部品を用いてデータ復旧作業を行います。プロが対応するため、データ復旧に失敗してデータが完全に消失するリスクを抑え、確実に復旧することができます。
デジタルデータリカバリーでは、お電話またはメールでお問合せいただくと、簡易診断と対応方法について無料でご案内いたします。また、機器別の専門のエンジニアによる無料初期診断を行っているので、お気軽にご相談ください。
よくある質問
いえ、かかりません。当社では初期診断を無料で実施しています。お客様の機器に初期診断を行って初めて正確なデータ復旧の費用がわかりますので、故障状況を確認しお見積りをご提示するまで費用は頂いておりません。
※ご郵送で機器をお預けいただいたお客様のうち、チェック後にデータ復旧を実施しない場合のみ機器の返送費用をご負担頂いておりますのでご了承ください。
営業時間は以下の通りになっております。
土日祝日問わず、年中無休でお電話でのご相談・復旧作業・ご納品・アフターサービスを行っています。
電話受付:0:00~24:00 (24時間対応)
来社受付:9:30~21:00
復旧できる可能性がございます。
弊社では他社で復旧不可となった機器から、データ復旧に成功した実績が多数ございます。 他社大手パソコンメーカーや同業他社とのパートナー提携により、パートナー側で直せない案件を数多くご依頼いただいており、様々な症例に対する経験を積んでおりますのでまずはご相談ください。
この記事を書いた人
デジタルデータリカバリー データ復旧エンジニア
累計相談件数46万件以上のデータ復旧サービス「デジタルデータリカバリー」において20年以上データ復旧を行う専門チーム。
HDD、SSD、NAS、USBメモリ、SDカード、スマートフォンなど、あらゆる機器からデータを取り出す国内トップクラスのエンジニアが在籍。その技術力は各方面で高く評価されており、在京キー局による取材実績も多数。2021年に東京都から復旧技術に関する経営革新優秀賞を受賞。