SDカードは、スマートフォンやカメラなどで広く使われている便利な記録メディアです。
しかし、使用頻度や取り扱いによっては徐々に劣化し、大切なデータが消失してしまうリスクがあります。
本記事では、SDカードの劣化がどのように進行するか、その原因や症状、そしてデータを守るための対処法について詳しく説明します。
目次
SDカード劣化の原因
SDカードは内部にフラッシュメモリを搭載しており、このメモリは経年や使用状況によって摩耗していきます。書き込み回数や外部環境の影響を受け、徐々にデータが正しく保存されなくなることがあります。これがSDカードの劣化です。
書き込み回数の限界
SDカードには、書き込み回数に上限があります。フラッシュメモリは、データを書き込んだり削除したりするたびに摩耗します。特に頻繁に使う場合、数万回程度で劣化が進み、データの保存が難しくなってくることがあります。
高温や湿気などの環境要因
高温多湿の環境で使用したり保管したりすると、SDカードの劣化が早まります。特に車内や屋外で長時間使用すると、カード内部の回路が破損することがあります。
物理的な衝撃や振動
SDカードは非常に小さく繊細なデバイスです。衝撃や振動に弱く、落下させたり無理に引き抜いたりすると内部の回路が壊れることがあります。
不適切な取り扱い
データの書き込み中にカードを取り外すなどの不適切な操作を行うと、データが破損するリスクが高まります。これもSDカードの劣化を促進させる一因となります。
経年劣化
SDカードは消耗品であり、使用期間が長くなるほど劣化が進みます。一般的には5〜10年が寿命とされていますが、使用頻度によってはそれよりも早く劣化することがあります。
SDカードが劣化すると起こる症状
SDカードが劣化すると、以下のような症状が現れることがあります。こうした兆候が見られたら、早めに対策を講じることが重要です。
データが読み取れない
SDカードが劣化すると、データが読み取れなくなることがあります。例えば、カメラやパソコンで「SDカードが認識されません」と表示されることがあります。
データが消失する
保存されていたファイルが突然消失することがあります。特に大切な写真や動画が消えると非常に困りますが、劣化が進むとこうしたトラブルが発生しやすくなります。
フォーマット要求が表示される
SDカードにアクセスしようとした際に「フォーマットしてください」というメッセージが表示されることがあります。これは、SDカードが正常に機能していない場合に起こる一般的な症状です。
書き込み速度が遅くなる
データの書き込み速度が急に遅くなる場合、SDカードの劣化が原因かもしれません。書き込み中に止まってしまうこともあります。
ファイルが破損している
劣化したSDカードでは、ファイルが破損し開けなくなることがあります。画像が正しく表示されない、または動画が再生できないなどの問題が発生します。
SDカードが劣化した場合の対処法
SDカードが劣化している場合、データ消失のリスクを避けるために早急に対処することが重要です。以下の方法でデータを保護し、問題を解決してください。
バックアップを取る
SDカードに重要なデータがある場合は、早急にバックアップを取ることが第一です。パソコンや外付けHDD、クラウドサービスなどにデータをコピーして、失われる前に保護しましょう。
フォーマットして再利用する
SDカードが正常に機能しない場合、一度フォーマットを試してみましょう。ただし、フォーマットを行うとすべてのデータが消去されるため、必ずバックアップを取ってから行ってください。
データ復旧ソフトを使用する
もしSDカードのデータが消失してしまった場合、データ復旧ソフトを使って復旧できる可能性があります。ソフトウェアを使って復旧できない場合は、次の方法を検討しましょう。
データ復旧業者に依頼する
劣化が進んでいる場合、自力での復旧は難しいことが多いです。特に物理的な破損が疑われる場合は、データ復旧業者に相談することを強くおすすめします。業者に依頼することで、プロの技術でデータを取り出してもらえる可能性があります。
SDカードの劣化を防ぐための予防策
SDカードの劣化を完全に防ぐことは難しいですが、以下の対策を行うことで、劣化の進行を遅らせ、データ消失のリスクを減らすことができます。
定期的にバックアップを取る
SDカードは突然劣化することがあります。大切なデータは常に複数の場所にバックアップを取ることが最も重要です。
適切な環境で保管する
SDカードは高温多湿の場所に弱いため、使用しないときは直射日光を避け、涼しく乾燥した場所で保管しましょう。
SDカードを丁寧に取り扱う
SDカードを挿入・取り外しするときは、無理な力を加えないようにし、データの書き込み中に取り外さないようにしましょう。
品質の良いSDカードを使用する
信頼性の高いブランドのSDカードを選ぶことで、劣化のリスクを減らすことができます。また、定期的にカードの寿命をチェックし、適切なタイミングで新しいカードに交換することも重要です。
データが復元できない場合は専門業者に相談
パソコンの中に失いたくない大切なデータがあれば、データ復旧の専門業者に相談することを強くおすすめします。データ復旧業者では、復元ソフトでは対応できない物理障害や、重度の論理障害からのデータ復元・復旧が可能です。
国内にデータ復旧業者は100社以上存在しますが、デジタルデータリカバリーでは、過去41万件以上のご相談実績から算出されるデータベースをもとに、一般的なデータ復旧業者では復旧できない症状でも対応可能です。機器や症状ごとに配置された70名以上の専門のエンジニアが、最先端設備と技術力を駆使し、高難易度の症状でも復旧作業を行います。
デジタルデータリカバリーでは、年中無休で365日24時間の電話受付・無料診断を行っています。 そのため、突然の故障でもすぐに受付可能です。また復旧ラボへ直接機器をお持込みいただければ、ご希望のお客様には実際に復旧作業している現場をご案内いたします。まずはお気軽にお問い合わせください。
よくある質問
いえ、かかりません。当社では初期診断を無料で実施しています。お客様の機器に初期診断を行って初めて正確なデータ復旧の費用がわかりますので、故障状況を確認しお見積りをご提示するまで費用は頂いておりません。
※ご郵送で機器をお預けいただいたお客様のうち、チェック後にデータ復旧を実施しない場合のみ機器の返送費用をご負担頂いておりますのでご了承ください。
営業時間は以下の通りになっております。
土日祝日問わず、年中無休でお電話でのご相談・復旧作業・ご納品・アフターサービスを行っています。
電話受付:0:00~24:00 (24時間対応)
来社受付:9:30~21:00
復旧できる可能性がございます。
弊社では他社で復旧不可となった機器から、データ復旧に成功した実績が多数ございます。 他社大手パソコンメーカーや同業他社とのパートナー提携により、パートナー側で直せない案件を数多くご依頼いただいており、様々な症例に対する経験を積んでおりますのでまずはご相談ください。
この記事を書いた人
デジタルデータリカバリー データ復旧エンジニア
累計相談件数46万件以上のデータ復旧サービス「デジタルデータリカバリー」において20年以上データ復旧を行う専門チーム。
HDD、SSD、NAS、USBメモリ、SDカード、スマートフォンなど、あらゆる機器からデータを取り出す国内トップクラスのエンジニアが在籍。その技術力は各方面で高く評価されており、在京キー局による取材実績も多数。2021年に東京都から復旧技術に関する経営革新優秀賞を受賞。