SDカードは、日常的な使用や取り扱いの際に傷がつきやすい精密なデバイスです。特に、物理的な傷がつくとデータが読み取れなくなったり、デバイスがSDカードを認識しないなどの問題が発生することがあります。
この記事では、SDカードが傷ついた際の原因や対処法について詳しく解説し、データ消失のリスクに直面した際に取るべき行動を説明します。
目次
SDカードの傷によるデータ消失の原因
SDカードの傷によるデータ消失は、さまざまな要因によって発生します。軽微な傷であれば動作に影響しないこともありますが、接点部分や内部基板にダメージが及ぶと、データが読み取れなくなることがあります。
ここでは、SDカードに傷がつくことで発生する主な原因を解説します。
表面の軽微な傷
SDカードの外装表面に浅い傷がつくことはよくあります。通常は機能に大きな影響はありませんが、長期間放置すると傷口から内部に汚れが入り込む可能性があります。
接点部分の傷
SDカードの接点部分に傷がつくと、カードリーダーやデバイスとの接触不良を引き起こします。この状態ではデータの読み取りが不安定になり、最悪の場合、認識されなくなることもあります。
長期間の使用による劣化
SDカードは消耗品であり、長期間使用すると経年劣化によって傷がつきやすくなります。頻繁に抜き差しを繰り返すと、外装や接点部分にダメージが蓄積され、読み書きエラーが発生することがあります。
不適切な取り扱い
SDカードを正しく扱わず、無理に抜き差ししたり、爪で強く押したりすると、傷がつきやすくなります。また、高温多湿の環境に長時間放置することで、素材が脆くなり、より傷がつきやすくなることもあります。
水や埃によるダメージ
SDカードが水に濡れたり、埃が入り込むと、接点部分が腐食したり、内部に微細な傷がつくことがあります。特に水分がカード内部に入り込むと、電子回路がショートし、データが完全に失われる可能性があります。SDカードに傷がつくことで、データ消失のリスクが高まります。次に、具体的な対処法について解説します。
内部基板に影響を与えるほどの深い傷

SDカードの内部基板に影響を与えるほどの深い傷がつくと、データの完全消失を招く危険があります。特に、踏んでしまったり、落下の衝撃を受けたりすると、内部の回路が損傷し、データの読み書きができなくなることがあります。
こうした状況では、市販の復旧ソフトでは対応できないケースが多く、無理に試みることでさらに状態を悪化させるリスクもあります。適切な診断と専門的な技術が求められるため、データが必要な場合は慎重な対応が重要です。
当社では、SDカードの物理的損傷に対応する高度な技術を備え、クリーン環境での解析を行っています。これまで46万件以上の相談実績(算出期間:2011年1月1日~)を誇り、一部復旧を含む復旧件数割合91.5%(内、完全復旧57.8%。2023年10月実績)という成果を上げています。
無料の初期診断でデータの復旧可能性を迅速に判断し、最適な対応をご提案いたします。SDカードのトラブルにお困りの際は、お気軽にご相談ください。
初期診断・相談・見積まで無料で対応可能
初期診断とは、機器に発生した障害の原因を正確に特定し、復旧の可否や復旧方法を確認する工程です。デジタルデータリカバリーでは、経験豊富な技術者が「初期診断」を行い、内部の部品にダメージを与えることなく問題を見つけます。
データ障害のパターン15,000種類以上もありますが、「ご相談件数46万件超」(算出期間:2011年1月1日~)を持つ当社は、それぞれの障害原因をデータベースから即座に情報を引き出し、原因を正確に特定できる体制を整えています。
SDカードの傷によるデータ消失への対処法

SDカードが傷ついてデータが読み取れない場合、以下の対処法を試してみましょう。
接点部分をクリーニングする
SDカードの接点部分が汚れていると、デバイスがカードを正しく認識できないことがあります。接点をクリーニングする際には、以下の手順に従ってください。
- 柔らかい布か綿棒を準備する。
- エタノールを少量布か綿棒に含ませる。
- SDカードの接点部分を丁寧に拭き取る。
- 乾燥させた後、再度デバイスに差し込む。
別のデバイスでテストする
SDカードが一つのデバイスで認識されない場合、別のデバイスで試すことをお勧めします。多くの場合、デバイス側に問題があることがあります。以下の手順に従ってください。
- SDカードを取り外し、別のデバイスに挿入する。
- 新しいデバイスで認識されるか確認する。
- 認識された場合、すぐにデータをバックアップする。
専門業者に依頼する
物理的な損傷が原因でSDカードが機能しない場合、自力でのデータ復旧は難しいため、データ復旧業者に相談することを強くお勧めします。SDカードに重要なデータが残っている場合は、無理な操作をせず、すぐに専門家に依頼することが最善の選択です。
定期的なバックアップを行う
SDカードが突然認識されなくなった場合に備え、定期的にデータをバックアップしておくことが重要です。以下の手順で簡単にバックアップを行いましょう。
- SDカードをパソコンに接続する。
- 重要なデータを外部ハードディスクやクラウドに保存する。
- 定期的にバックアップを確認・更新する。
新しいSDカードに交換する
SDカードが傷ついて正常に動作しない場合、新しいSDカードに交換することが推奨されます。特に、頻繁に使うカードは定期的に交換することで、データ消失のリスクを減らすことができます。