Windows 10を使用していると、フォルダやファイルにアクセスしようとした際に「アクセスが拒否されました」というエラーが表示されることがあります。これは、アクセス権限の設定や接続の問題など、さまざまな理由で発生します。本記事では、エラーの原因と具体的な対処法について詳しく解説します。データの保護やバックアップ方法も含めて、初心者でもわかりやすい内容にまとめていますので、ぜひ参考にしてください。
目次
「アクセスが拒否されました」エラーの主な原因
Windows 10で「アクセスが拒否されました」というエラーが発生する原因は多岐にわたります。以下の代表的な原因を確認し、心当たりがないかチェックしてみてください。
外部ストレージの接続不良
外付けHDDやUSBメモリなどの外部ストレージに接続する際に、接続ケーブルの不良やUSBポートの問題でエラーが発生する場合があります。特に、USBハブ経由で接続していると通信が不安定になることがあります。
アクセス権限の不足
ファイルやフォルダに対するアクセス権限が不足していると、「アクセスが拒否されました」というエラーが表示されることがあります。特に新しいアカウントでログインした場合や、他のPCからのファイルを移行した際に発生しやすいです。
フォルダの所有者設定
フォルダの所有者が他のユーザーになっている場合、自分のアカウントではアクセスできないことがあります。この場合、所有者の設定を変更する必要があります。
ドライブレターの重複
ドライブレターが他のドライブと重複していると、Windowsが正しく認識できず、アクセスが拒否されることがあります。「ディスクの管理」ツールで確認することができます。
ファイルシステムエラー
ファイルシステムが破損している場合エラーにより、データにアクセスできなくなるリスクがあります。特に突然の電源オフや物理的故障で、データが失われる可能性が高まります。修復ツールでも誤操作によりデータを上書きするリスクがあり、根本的な問題がある場合は再発することもあります。
大切なデータを守るため、エラーが発生した際は、専門のデータ復旧業者に早めに相談することが重要です。
BitLocker設定の問題
BitLockerを使用している場合、設定が正しくないとアクセスが拒否されることがあります。特に、暗号化設定が有効なデバイスは設定に注意が必要です。
マルウェア感染
ウイルスやマルウェアに感染している場合、システムやファイルが正常に機能しなくなることがあります。定期的なスキャンでシステムの安全性を確保しましょう。
「アクセスが拒否されました」エラーの対処方法
ここでは、「アクセスが拒否されました」エラーに対する具体的な対処方法を順番に紹介します。エラーの原因に応じて、それぞれの方法を試してください。
接続状況を確認する
外付けHDDやUSBメモリを使用している場合、接続の不具合が原因でアクセスが拒否されることがあります。以下の方法で接続状況を確認してください。
- USBケーブルやコネクタに破損がないか確認します。
- 可能であればUSBハブを使わず、直接PCに接続してみます。
- 別のUSBポートに差し替えて正常に動作するか確認します。
アクセス権限を確認・変更する
アクセス権限が不足している場合、ファイルやフォルダにアクセスするために権限を変更する必要があります。以下の手順で確認・変更してください。
- 対象のフォルダを右クリックし、「プロパティ」を選択します。
- 「セキュリティ」タブに移動し、「編集」をクリックします。
- 自分のアカウントを選択し、「フルコントロール」にチェックを入れて「適用」します。
フォルダの所有者を変更する
フォルダの所有者が他のユーザーに設定されていると、アクセスが制限されることがあります。以下の手順で所有者を変更してください。
- 対象フォルダを右クリックし、「プロパティ」を選択します。
- 「セキュリティ」タブで「詳細設定」をクリックします。
- 「所有者」を自分のアカウントに設定し、「適用」をクリックします。
ドライブレターの重複を確認する
ドライブレターが他のドライブと重複している場合は、重複を解消する必要があります。以下の手順で確認と変更を行ってください。
- 「Windowsキー + Rキー」で「ファイル名を指定して実行」ウィンドウを開き、「diskmgmt.msc」と入力します。
- 「ディスクの管理」が表示されるので、重複しているドライブを右クリックし、「ドライブ文字とパスの変更」を選択します。
- 新しいドライブレターを指定して「OK」をクリックします。
ファイルシステムのエラーチェックを実行する
ファイルシステムにエラーが発生している場合、「chkdsk」コマンドで修復が可能です。以下の手順で実行してください。
- 「コマンドプロンプト」を管理者権限で起動します。
chkdsk /fと入力し、Enterキーを押します。- システムの再起動後にチェックが実行される場合があるため、指示に従ってください。
BitLocker設定を確認する
BitLockerで暗号化されたドライブの場合、設定が不適切だとアクセスが拒否されることがあります。以下の手順で確認してください。
- 「コントロールパネル」から「システムとセキュリティ」を開き、「BitLockerドライブ暗号化」を選択します。
- 暗号化状態を確認し、必要に応じてBitLockerを一時的に無効化します。
マルウェアスキャンを実行する
ウイルスやマルウェアによってアクセスが妨害されている可能性もあるため、アンチウイルスソフトでPC全体をスキャンし、感染ファイルを削除しましょう。
解決が難しい場合はデータ復旧の専門業者に相談を
これまでの対処法を試しても解決しない場合、自力での修復作業は機器にさらなる負荷をかける可能性があり、データの損失リスクが高まります。
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この記事を書いた人
デジタルデータリカバリー データ復旧エンジニア
累計相談件数46万件以上のデータ復旧サービス「デジタルデータリカバリー」において20年以上データ復旧を行う専門チーム。
HDD、SSD、NAS、USBメモリ、SDカード、スマートフォンなど、あらゆる機器からデータを取り出す国内トップクラスのエンジニアが在籍。その技術力は各方面で高く評価されており、在京キー局による取材実績も多数。2021年に東京都から復旧技術に関する経営革新優秀賞を受賞。
