Windows 10へのアップグレードは、新しい機能やセキュリティ強化をもたらす魅力的な選択肢です。しかし、アップグレードの過程で外付けHDDに保存された大切なデータが消失してしまうリスクがあることをご存じでしょうか?
特に、互換性の問題やドライバーの不具合、ファイルシステムの変更といった技術的な要因が絡むことが多く、これらに対処せずアップグレードを進めると、取り返しのつかない事態に陥る可能性があります。
本記事では、Windows 10アップグレード中に外付けHDDが引き起こす問題の主な原因とその解決策を徹底解説します。初心者でも理解しやすい手順を用いて、データ消失のリスクを未然に防ぐ方法を丁寧にご紹介します。万が一のトラブルに備え、大切なデータを守るために知っておくべき情報をぜひご覧ください。
目次
アップグレード後にデータが破損・認識されなくなる原因
Windows 10のアップグレード中や後に外付けHDDが正常に動作しなくなるケースが報告されています。その背景にはさまざまな原因があり、事前に対策を講じることが重要です。
ファイルシステムの変更
Windows 10は、以前のバージョン(Windows 7や8)と比べてファイルシステムやデバイス管理の仕様が変更されています。その結果、一部の外付けHDDが正しく認識されなくなることがあります。
ドライバーの不具合
外付けHDDが動作するためには、適切なドライバーが必要です。アップグレード後にドライバーが未更新の場合、HDDが正常に機能しない可能性があります。
接続の問題
USBポートやケーブルに問題がある場合、外付けHDDが認識されないことがあります。また、電力供給が不足している場合も動作に支障をきたす可能性があります。
アップグレード中の中断
アップグレード中に電源が切れる、あるいはアップグレードを強制的に中断すると、データが破損することがあります。
物理的障害
外付けHDDが物理的に破損している場合、アップグレード中や後にデータが失われることがあります。この場合、自力での対応は難しく、専門のデータ復旧業者に依頼することをおすすめします。
外付けHDDのデータ消失リスクを防ぐための対処法
上記の問題に直面した場合でも、適切な対処法を知っていればデータを守ることが可能です。以下の対策を実行して、トラブルを未然に防ぎましょう。
アップグレード前のバックアップ
アップグレード中にデータが消失するリスクを回避する最も確実な方法は、事前にバックアップを取ることです。以下の手順でバックアップを行いましょう。
- 外付けHDDをPCに接続します。
- Windowsの「バックアップと復元(Windows 7)」ツールを開きます。
- バックアップ先を指定し、「バックアップの開始」をクリックします。
- バックアップが完了するまでPCを操作せず待機します。
ドライバーの更新
ドライバーが古いままだと、アップグレード後にHDDが正常に認識されない可能性があります。以下の手順でドライバーを更新しましょう。
- デバイスマネージャーを開きます(スタートメニューで「デバイスマネージャー」と検索)。
- 「ディスクドライブ」の項目を展開し、外付けHDDを右クリックします。
- 「ドライバーの更新」を選択し、「オンラインで検索」をクリックします。
- 更新が完了したら、PCを再起動します。
USBポートとケーブルの確認
接続の不具合が原因でHDDが認識されない場合があります。以下の点を確認してください。
- 別のUSBポートにHDDを接続します。
- HDDに付属の電源アダプタを正しく接続します(必要な場合)。
- USBケーブルに断線がないか確認し、必要なら交換します。
ファイルシステムの修復
ファイルシステムが破損している場合、HDDが正しく認識されないことがあります。この場合、次の手順で修復を試みます。
- 「Windows + X」キーを押してコマンドプロンプトを管理者権限で開きます。
- 「chkdsk <ドライブ文字>: /f /r」と入力し、Enterキーを押します。
- 修復が完了するまで待機します。
- 修復後、HDDが認識されるか確認します。
アップグレード中の注意点
アップグレード中の中断や電源障害は、データ消失の大きな原因です。以下の注意点を守りましょう。
- アップグレード中はPCを操作しない。
- バッテリー駆動の場合、電源アダプタを接続する。
- 外付けHDDを取り外さない。
自力で対応できない場合はデータ復旧の専門業者に相談する
自力で対応できない場合や、機器が物理的に破損している場合、個人での修復は困難です。重要なデータが含まれている場合、データ復旧専門業者に依頼するのが最も安全です。
データ消失のリスクを最小限に抑え、確実にデータを取り出すためには、自己診断や修復を試みず、速やかに専門家に相談することが重要です。専門家は適切な診断ツールと経験を持っており、問題の根本原因を特定し、安全にデータを回復する最善の方法を提案できます。
特に重要なデータが含まれている場合は、データ復旧の専門家に相談することが最も安全で確実な方法です。データ復旧業者では、機器に発生している症状をもとにエンジニアが正確な初期診断を行い、故障原因を特定することが可能です。プロが対応するため、データ復旧に失敗するリスクを抑えることができます。
デジタルデータリカバリーでは、相談から初期診断・お見積りまで24時間365日体制で無料でご案内しています。まずは復旧専門のアドバイザーへ相談することをおすすめします。
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よくある質問
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この記事を書いた人
デジタルデータリカバリー データ復旧エンジニア
累計相談件数46万件以上のデータ復旧サービス「デジタルデータリカバリー」において20年以上データ復旧を行う専門チーム。
HDD、SSD、NAS、USBメモリ、SDカード、スマートフォンなど、あらゆる機器からデータを取り出す国内トップクラスのエンジニアが在籍。その技術力は各方面で高く評価されており、在京キー局による取材実績も多数。2021年に東京都から復旧技術に関する経営革新優秀賞を受賞。