東日本大震災における取り組みについて

一部復旧を含む復旧件数割合91.5%(内、完全復旧57.8%。復旧件数割合=データ復旧件数/データ復旧ご依頼件数。2023年10月実績)

緊急レポート「今、私たちが出来ること」
片道9時間をかけ、直接被災地東北へ

奥に見える大きな船は陸に乗り上げていて、津波の恐ろしさを痛感しました。

2011年3月11日の東日本大震災によって東北地方を中心に大きな被害をもたらし、改めて自然災害の恐ろしさを痛感しました。
幸い、私どもがオフィスを構える東京本社のビルは、大きな被害もなく社員はもちろん、お客様からお預かりしているハードディスクも全て無事でした。震災翌日から通常通り営業しています。

震災発生から約1カ月経ちますが、まだまだ、余震が続いており一度復旧した電気などのライフラインが再びストップするなど、被災している方々には、不安な日々が未だ続いています

被害に遭われた皆様に、謹んでお見舞い申し上げるとともに、犠牲者とご遺族の皆様に対し、深くお悔やみを申し上げます。一日も早い復旧・復興を心よりお祈り申し上げます。

想像を絶する状況を目の前にし、呆然と立ち尽くした15分

東京から新潟方面を経由して9時間かけ盛岡へ、その後陸前高田、気仙沼など被災地を回りました。

4月3日~5日に渡り、東日本大震災で被害の大きかった岩手県、宮城県に直接行ってきました。
目的は、我々のデータ復旧技術を使い、思い出の写真や動画データ、地方自治体や法人様の重要なデータを、1秒でも早く1つでも多く復旧するために向かいました。

毎日のようにニュースでは、相当量の情報が流れているが、実際の被災現場は、想像を絶する光景だった。「崩壊、倒壊、壊滅、」の言葉の深い意味を目の当たりにした瞬間だった。「いったいここで何があったのか?」とても現実とは思えない。

ほんのり海の匂いと、海水に濡れた泥の匂い、と火災のあった地域は、油とさまざまなものが燃えてこげた匂いが漂っていた。
家、建物、線路、車、船、コンテナがひっくり返ったり、バラバラになったり。まるで、強大な洗濯機に入れたような光景だ。

鉄筋でできている建物はかろうじて残っていましたが、外壁が落ち中の骨組の部分まで見える状況でした。

私は、ここ数ヶ月、太平洋戦争のDVDを数本見ていたが、まさにDVDの中の光景と、同じ光景が目の前に広がっていた。
今、自分自身が立っている世界は、本当に2011年の日本の姿なのだろうか。戦後の世界にタイムスリップしてしまったかのような光景を前に15分もの間、私はただ呆然と立ちつくしていた。

その後、地方自治体の災害対策本を回り、データ復旧での協力を申し出てきた。
そこで出会ったある担当者からこんな話を聞いた。

「私の同僚も今回の震災で命を落としました。地震発生後、役場の大事なデータが入っているPCをとりに戻った際に、津波に巻かれてしまいました…。

各地方自治体には廊下の掲示板には所狭しと安否情報が貼り出されていて、今も多くの住民の方々が見に来ていました。

だから、PCの中のデータの重要性を考えさせられた。私のPCには、その同僚と一緒に撮った写真もはいっていから復旧させられるものなら復旧して欲しい。しかしながら、津波に流されてPC本体が手元にもうない。」

正直、かける言葉が見つからなかった。
そのPCが見つかることを祈るくらいの事しか私には出来なかった。
そんな状況でも気丈に振る舞い、地域の人たちの為にと頑張っている職員の方々の姿に、私たちの方が勇気付けられた。

各地方自治体の災害対策本部の方々と打ち合わせしてきました

岩手県、宮城県の地方自治体の方にアポイントを取り私たちの出来ることを伝え、今後の協力体制について打ち合わせを行ってきました。

【3日間で訪問し打ち合わせを行った地方自治体】


■岩手県庁災害対策本
■宮城県庁災害対策本部
■陸前高田市
■気仙沼市
■石巻市

役場の方と今後の協力について固い握手を交わしてきました。

各地方自治体では、私たちの提供出来るデータ復旧というサービスがどのようなものなのか。実際に、今どういった相談を頂いているのかをご説明し、自分たちが出来るデータ復旧で必ず力になると約束をし、固い握手を交わしてきました。

各役場の掲示板に壊れたパソコンからもデータの復旧ができるということを告知してきました。

また、右の写真のように災害対策本部の廊下に、壊れたパソコンや外付けからでも、中に入っている大事なデータを取り出すことが出来る可能性があるので、是非相談して欲しいという旨を記した貼り紙をして各地方自治体を後にしました。

「今、私たちが出来ることは何か?」と考え出た結論・・・
地震、停電、津波で失われた大事なデータの復旧

被災地を少し歩くと瓦礫と一緒に持主の分からないパソコンが複数転がっていました。

3/11の震災直後からすぐに、東京都内をはじめ関東地区から、停電や落下によりパソコンやサーバーが使用できなくなり、中に大事なデータが入っているので復旧をさせて欲しい。というご相談を毎日数多く頂いています。

震災から1週間程経過した頃から、被災地である福島、宮城、岩手、茨城などでも場所により電気などのライフラインも回復し、メールでのお問い合わせが入るようになりました。

残念ながらその頃はまだ、物流がストップしていてスグに機器をお預かりすることができない状況もありましたが、物流が動き出した3月末頃からは毎日被災地から機器が届いています。

私たちに出来ることは何かと考えた時、お客様が必要とされるデータの復旧を全力で取り組み、「1つでも多くのデータを復旧させる」ことであると考え、技術員も通常よりも休みを削り、「1つでも多く」という気持ちでお客様からのご依頼頂いたデータの復旧に全力で取り組んでいます。

【こんな症状もデータ復旧の可能性があります。 まずはご相談下さい】
当社に送られてきたパソコンには、ドロがいっぱいに詰まっていて、津波恐ろしさを再認識させられます。

■地震
機器の落下や転倒で機器が壊れてしまい、起動すらできない。
直後は、起動出来ていたが数日経ち、データにアクセスできない状況になった。

■停電
突然、電源断になり、起動できなくなったり、エラーが出てしまい正常に起動できない。

■津波
海水に完全に浸ったり、泥だらけになってしまっている。

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