鬼頭 正弥 様
「もしデータが復旧できなければ結婚できていなかったと思います」
「3年前、父と白馬岳で登山をしていた時に、父が写真をお願いしたくて声をかけたのが妻でした。撮影後には、今度“縦走”に挑戦したいから、あなたが縦走した時の写真を見せてくれませんかとお願いし、彼女の連絡先を聞いたのがきっかけです。恋のキューピットは父なんです。」と馴れ初め話を恥ずかし気に明かしてくれた。
「当時、妻はたった一人で縦走したり、1ヶ月間南米に出掛けたり、ちょっとぶっ飛んでいたんです。」と笑いながら話を続けた。
そんな「山登り」が大好きな2人は、「山」がもたらしてくれたご縁を大事に、結婚式では何か面白い事をやろうと企てた。式会場に登った山々の写真を飾るのはもちろんの事、前撮りした“驚きの”ウェディングフォトを使った動画を流すつもりであった。その驚きのウェディングフォトとは、数々の山の頂上でタキシードとウェディングドレス姿に着替えて撮影した写真であった。
今年4月から開始し、休日もゴールデンウィークも夏休みも全て使い様々な山々を登っては、地道に写真を撮り続けてきた。全ては結婚式のために。。。
安達太良山、月山、磐梯山、苗場山、八ヶ岳縦走(赤岳、横岳、硫黄岳)、蓼科山、爺ヶ岳、鹿島槍ヶ岳、南アルプス縦走(赤石岳、荒川岳、中岳、悪沢岳、千枚岳)、北アルプス縦走(新穂高、双六岳、三俣蓮華岳、黒部野口五郎岳、雲ノ平、水晶岳、鷲羽岳)、北アルプス縦走(白馬三山(白馬岳、杓子岳、白馬鑓ヶ岳、槍ヶ岳温泉))、唐松岳、八方池、穂高連峰縦走(涸沢カール、北穂高、奥穂高、前穂高岳)。
『今までの思い出が一瞬で無になりました。山に登った思い出が消えてしまった。』
と、爽やかに語る鬼頭さんだが、当時は頭を抱えるほどショックであったと言う。
「自作するほどパソコンに詳しい私でも、さすがにHDDの中身を空けて復旧しようとは考えないですね。そこは踏み込んではいけない領域ですし、基本的に復旧目的でバラす人はいないと思います。」と述べる鬼頭さんだが、19歳の時から自身のIT知識習得の為に一からパーツを選んでパソコンを作る努力を惜しまなかった。日進月歩するパーツを選ぶ時には、それを選ぶ理由を細かく調べないといけず、それが故に、パソコンの知識が深まり、IT業務にも活かされたと言う。自分で厳選したパーツを組み合わせる過程が一番楽しく、まるで旅の計画を立てるのが楽しい感覚と似ていると語った。
障害が起きたHDDを取り出した後は、気を取り直し、“スピード”と“信頼”だけを重視して、インターネット検索や比較サイトなどを閲覧し、最終的にデジタルデータリカバリー(以下、DDR)のホームページに辿りついた。時刻は既に深夜を回っていたが、急いで電話をかけた事から当時の「焦り具合」が伺えた。
その翌日、中野の自宅から故障したハードディスクを握り締め、急いで銀座にあるDDRへ駆け込んだ。「深夜にも関わらず最初の電話での対応の良さと、初期診断までのスピードが全てでした。初動の早さが素晴らしかったので、DDRに決めようと思いました。また全ての復旧作業をDDR内で完結しているのが強みだと思います。」と、選んだ決め手を教えてくれた。
今回障害が発生した「写真専用HDD」には、写真画像約12万枚が1300のフォルダーに綺麗に保存されていた。これは年数にして10年分。容量にすると1.2TB分の莫大なデータ量となり、写真データとしては過去に例を見ない。
そして、さらに驚くべきは、撮影後すぐに保存する事だ。「昔のデジカメはすぐに容量がいっぱいになったので、その日の内にマメに保存していたので、保存癖が付いています。でも今回の結婚式で使う写真だけは、たまたま忘れていました。」と笑って言った。
趣味の登山に出掛けると1日最低でも600枚は撮影すると聞いた時、写真枚数12万枚の意味が初めて分かった。
『良かった、、、これで無事に結婚式の準備ができる。』
「結婚式前の痛い出費になったのは確かですが、式に間に合ったのでぎりぎりセーフでした。“思い出はプライスレス”ではないですけど、データは飛んでしまったら、再度旅行する事は出来ないですし、同じ写真を撮ることは不可能ですから、復旧したいならすぐに相談に駆け込んでください。ネットで安いところばかり調べても、肝心な復旧の信頼は低いと思うので、どこに重きを置くべきかよく考えてください。」と最後にデータ復旧体験者としての感想を付け加えて述べてくれた。